【サロンコラム】優しさについて
■【初めての方へ】ご挨拶とご案内。
■【お勧め記事】「恋愛こじらせ」「依存こじらせ」について50000字以上で深く解説しました。
*
恋愛、婚活などのパートナーシップ関連でお相手探しをしている男女がよく言うことのひとつに「優しい人が好き」というものがあります。
「優しい男性が好き、優しい男性が素敵、優しい男性がタイプ」
「優しい女性が好き、優しい女性が素敵、優しい女性がタイプ」
こんな使われ方をしますよね。
この「優しさ」について今日は少し考えてみたいと思います。
まず最初に、「優しさ」「優しいということ」の辞書的な定義から確認していきましょう。
一口に「優しい」「優しさ」と言っても色々な使われ方がありますよね。
今回の記事のテーマでは上記引用の②…「他人に対して思いやりがあり、情がこまやかである。」という意味での「優しさ」が合っていそうです。
他人に対して思いやりがあり、情がこまやかである…
少し抽象的なので具体的なことに落とし込んでみると、例えば、「彼女の重い荷物を持ってくれる男子」というのは当てはまりそうですよね。思いやりがあって情が細やかそうです。
例えば、「彼女が道路側を歩いてたら歩道側を彼女にゆずり自分が道路側を歩く彼氏」というのも当てはまるかもしれません。これも思いやりがあって情が細やかそうです。
例えば、「たまには俺が子どもの面倒見てるから女友達とランチとかしておいでよと言う夫」というのも当てはまるかもしれません。いや何でたまにしか子どもの面倒見ないんだよお前も父親だろというツッコミが入るところかもしれませんが、随所でこういうちょっとした一言を言えるか言えないかは優しさの有無だと言えそうです。
また、例えば、「仕事でとても疲れている彼にマッサージしてあげる彼女」というのも当てはまるかもしれません。思いやりがあって情が細やかそうです。
さらに例えば、「最近ネタが枯渇気味で困ってるRyuta氏に質問を送って助けてあげるRKメンバー」というのも当てはまるかもしれません。
(現在相談くれてる方ありがとうございます頑張って書きます)
余計なものがひとつ混入しましたが、一般論的に言えば、こんなパートナーがいれば理想的というか、これらは多くの人がパートナーに対して求めていそうな行動です。
ただここで面白いのは「他人に対して思いやりがあり、情が細やかである」というのはあくまで行動や言葉で表されるものであり、その行動や言葉の「動機」の部分までは問われなさそうだということです。
「彼女の重い荷物を持ってあげる」という行動は優しいですが、その行動の動機部分を明らかにするのは困難です。
「彼女に歩道側を譲る」という行動は優しいですが、その行動の動機部分を明らかにするのは困難です。
「妻に優しい一言をかけてあげる」という行動や言葉は優しいですが、その動機部分を明らかにするのは困難です。
「思いやりがあり、情が細やか」というのが優しさの定義ですが、特に「思いやり」というのはその行動や発言の動機部分まで含むのか、はたまたその行動や発言自体のことを言っているのか、そこはちょっと曖昧です。
なんでこんなことを言うのかというと、私は優しさの動機部分は大まかに2種類あると思っていまして、その2種類とは「自己中心性」と「相手への愛」です。
そしてその「優しさ」が、「自己中心性」からきているものなのか、もしくは「相手への愛」からきているものなのかは往々にしてよく分からないものです。
「自己中心性」とは、別名承認欲求とも言いますが、「自分はこういう姿でなければいけないしこう思われなくてはいけないからこうする」という在り方のことを言います。
例えば、先ほどの「彼女の重い荷物を持ってあげる」という優しさだったら、「彼女から優しい男だと思われなければいけない」「周りから自己中な男だと思われてはいけない」「一般常識的に言って荷物は男が持たなければいけない」という動機のもとでその行動が行われたのであれば、根底にあるのは自己中心性です。彼女からの承認や周囲からの承認、一般常識からの承認などの、承認欲求が行動の源泉となっているからです。
例えば、先ほどの「仕事で疲れてる彼にマッサージをしてあげる」だったら、「こうしなければ私は嫌われてしまうかもしれない」「一般的に言ってイイ女とはこういうもの」「こうすれば私は彼から好かれるはずだ」という動機のもとでその行動が行われたのであれば、その根底にあるのは自己中心性です。
彼からの承認や一般論からの承認、自分の中にある「こうすべき論」に従っているからです。
自己中心性や承認欲求由来の優しさ…なんて表現を使うとまるでその優しさが何だか邪悪なものに見えてきてしまいますが、そういうことではありません…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?