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手放したい感情(嫉妬、劣等感、優越感、自他境界の曖昧性etc...)の、その奥にある思い込みにアプローチするワーク

【初めての方へ】ご挨拶とご案内。

【お勧め記事】「恋愛こじらせ」「依存こじらせ」について50000字以上で深く解説しました。




【ご相談ここから】


送信者:なこさん


こんにちは。最近メンバーシップに入りいつも読ませていただいています。

私は22歳大学生女です。
2ヶ月ほど前に彼氏に振られお別れしました。

初めて長く続いた彼氏で将来も考えていたので本当にショックで、精神的に彼に依存していたこと、自分が不安型の愛着障害であること、アダルトチルドレンであることなどに気づき、日々自分と向き合っています。

自分の課題が多すぎることや彼への未練があることも辛いですが、最近自分にとっていちばん辛いと感じているのが特定の友人への嫉妬です。

自分が付き合っていた頃は全く気になっていなかったのに、自分が彼とお別れしてひとりになり、絶望している状態で急に特定のとても仲の良い友人の恋愛が羨ましくてたまらなく感じるようになってしまいました。

その子は大学の同期で、いつも一緒にいる関係です。
長いこと誰とも付き合ったことがなかったけれど、半年ほど前に初めて彼氏ができて溺愛され、半同棲しています。

私も元彼も実家住みで、元彼は社会人であったことなどからなかなか会えなかった上、最後の方は元彼からの愛も薄くなっていたので自分と比較して辛くなってしまいます。

友人はフットワークが軽く、しょっちゅう私とも飲みに行ったり遊びに行ったりしてくれていたのに、急に彼氏と家で過ごす時間が長くなりなかなか以前のように遊んでくれなくなりました。

また部活を彼氏との予定で休むなどの行動、SNSをやめてしまうなど色々と私にとってはモヤモヤするような行動、変化が目についてしまうようにもなりました。


ほかの友人でも彼氏と幸せそうにしている子はいますが、どうしてもその子のことを考えてしまうのです。
朝起きてすぐに「どうせ今頃彼と一緒にいて幸せなんだろうな」と考えてしまったり、SNSの投稿を見たり、位置情報を見たりしてしまいます。
ここまでの執着というか、固執をしてしまうのが辛く、「人は人、自分は自分」と言い聞かせていますがなかなか消えません。

きっと私はどこかで、彼女のことをずっと下に見ていたのかもしれません。そんな彼女が最高に幸せそうにしているのが悔しいのだと思います。

彼女自身は大好きな友達なのに、私が別れてからどこか100%純粋気持ちで関われない、彼女の幸せを素直に喜べないことで自己嫌悪にもなってしまいます。

自分と向き合っている中で、自他境界線が曖昧なことや、自分軸がないこと、他人の目を気にしてしまうこと、ないものねだりばかりしてしまうことなどが課題だとも思っているのですが、この辺りとの関係もあるでしょうか。

解決するためにどんな考え方をしたら良いかアドバイスいただけたらと思い相談させていただきました。


【ご相談ここまで】



なこさん、メンバーシップの参加ありがとうございます!

それと、初めて送信いただきありがとうございます!

愛着についての話やアダルトチルドレンの話、あるいは自他境界線の話など、しっかり勉強していないと分からない概念がご質問に散りばめられており、ずっと自分と向き合うだけじゃなくて解決のために色々と学ばれているのが伝わってきます。


RKサロンにきてくれる人って、なこさんのように真面目で向学心や好奇心がある方が多いです。

自立系女子などの記事でもよく話すとおり、「真面目さ」というのは過剰だと時に生きにくさに繋がりますが、真面目さに由来する「勉強熱心さ」や「好奇心」というのは、一生の武器になりますし、人生を豊かにするための鍵になります。


なこさんは大学生とのことですが、大学生ともなれば一般的には勉強をやめてしまう人が多いです。
受験という意味ではもう「勉強」が必要な人は少数派になりますし、学びたいことや研究したいものがない限り普通の人はみんなだいたい就職にフォーカスしますからね。

勉強をしなくなること(あるいは勉強する姿勢がなくなること)には色々なデメリットがありますが、そのうちでも最も大きなデメリットは「自分の偏狭な価値観が拡大していかなくなること」です。
「井の中の蛙と化してしまうこと」「自分が無知だということを知らない頑固な人間になってしまうこと」だとも言っていいでしょう。

世界は広くて、私たちが知らない世界や価値観って無限にあります。
その中にはためになることも、ためにならないことも、両方あるわけですが、色々な世界や価値観を知れば知るほど、自分という人間の価値観が「相対化」されていきます。

「相対」というのは「絶対」の対義語です。

つまり、勉強をすればするほど「私にはこういう価値観があるけれども、世の中には本当に色々な考え方があって、私は私の”こうあるべきという絶対”に執着しなくても良いんだよね」ということが腹に落ちるようになります。嫌でもそういうことが悟れるようになります。


自分の価値観への執着が薄れていくということは、「柔らかくて強い人間になる」ということです。

自分の価値観や、物事への執着が強い人というのは俗に言う「頑固な人」ということになりますが、頑固な人って見た目は気丈ですが意外と脆いです。

その頑固さが時流や環境にフィットしている時はまだ良いのですが、もし自分が強く信じていた信念が揺らがされるようなことがあれば、頑固な人の心は脆くも崩れていってしまいます。

本当に強い人というのは頑固な人ではなく、色々な世界や価値観を知っていて、自分がいかに無知であるかということも知っていて、そして自分の価値観が絶対的なものでは無いということも知っている「柔らかい人」です。

執着が少なく流れる水のように柔らかく生きている人は、自分軸がありつつも自分軸に執着しないという中庸的なコアを持っています。



柔らかく執着の少ない自分になるにはどうすれば良いかと言うと、勉強することです。あるいは、勉強する姿勢を持ち続けることです。

そして最初にもお話したとおり、人は大学生ともなれば多くの人が勉強しなくなっていき、凝り固まった偏狭な価値観の中に埋もれたままその先数十年を過ごし、場合によっては頭の柔らかいフレッシュな世代から「老害」なんて呼ばれるようにまでなってしまいます。



なこさん含むメンバーの皆は毎月身銭を切って私のnoteから何かを得ようとしています。

なこさんにも他メンバーにも向学心があり、好奇心があり、「自分の考えや価値観は絶対的なものではない」と考えることができているからこそ学んでいます。

私のnoteの中核コンセプトとして「心理学や人間学を通して読者が生きやすくなったらいいな」というものがあるのですが、実は私がそんなお節介をするまでもなく、そもそも「課金してまで何かを勉強する」という姿勢それ自体が生きやすさに繋がっていきます。



…ということで、「いやあ、私もいっちょ何か勉強して柔らかく強い自分を手に入れたいな…」と思ったそこのあなた!

RKサロンへの自己投資が非常にオススメとなっております。

何かに悩んでるとかじゃなくても、心理学ってシンプルに面白いです。
何かに悩んでいるのであれば、直接的な特効薬にもなり得ます。

是非ご参加くださいませ。



さてここからは本題へ。



ーー自分の課題が多すぎることや彼への未練があることも辛いですが、最近自分にとっていちばん辛いと感じているのが特定の友人への嫉妬です。ーー



自分にとってキツイ感情が出てきたときこそ深く自分と向き合うチャンスなんだよ、なんていうことをよく言っていますが、なこさんにもターニングポイントがやってきているのかもしれないですね。

なこさんが苦しんでるのは「友人への嫉妬」なんですね。

簡単に状況を整理すると、
なこさんは二か月前に彼とお別れをし、
なこさんが嫉妬の対象としている友人は半年前に交際開始をしてかなり上手くいっている、
嫉妬心から友人のSNSを追いかけたり位置情報を見たりしてしまう、
そして実は「心のどこかで友人を見下していて、そんな友人が幸せなのが許せないのかもしれない」ということに思い至りつつある、
なこさんの中には嫉妬と同時に、「嫉妬をしてしまう罪悪感」もある…という感じになりますでしょうか。



まずなこさんが、なこさん自身について認めてあげて欲しい点というのがありまして、それは「私は嫉妬をしている」「私は実は友人を見下している」「彼女が幸せそうなのが悔しい」「私は友人の幸せを素直に喜べない自分に自己嫌悪を抱いている」というように、なこさんは自分自身の感情の動きをよく見ることができているところです。

こんな風になこさんが自分の心の動きをよく見て、それを言葉にすることができているのは、なこさんがよく心理についての勉強をしているからでしょうし、なこさんが自分と向き合う習慣をつけてきたからだと思います。

何も勉強していない人がなこさんのような立場におかれたらどうなるかと言うと、「私が別れた途端にあの子は彼氏と仲良くしてくるところを見せつけてくるんだけど、もしかして嫌がらせ?」と強い被害妄想が生まれたり、「昔はあんなにノリよかったのに男ができた途端に遊ばなくなるとかマジ女って嫌な生き物だわ~w」とチクチク攻撃的になったり、ひょっとしたら友人グループで彼女をハブろうとするなど幼稚な行動に出てしまったかもしれません。

でも、なこさんは友人の態度や友人の行動で自分が感じるモヤモヤなどについて、「私の嫉妬がある」「私の優越感と劣等感がある」「私は友人と競争しているのかも」という風に、「友人軸」ではなく、「自分軸」で見ることができています。

こういう考えができているなこさんなので、ある意味話が早いというか、あとはさらに深く自分分析を推し進めていけば必ず心を楽にしていくことができます。

勇気を出してあともう一歩、自分の心の中に踏み込んでみましょう。



ーー自分と向き合っている中で、自他境界線が曖昧なことや、自分軸がないこと、他人の目を気にしてしまうこと、ないものねだりばかりしてしまうことなどが課題だとも思っているのですが、この辺りとの関係もあるでしょうか。ーー



例えば、自他境界線の曖昧さというのは、親友やパートナーなど距離が近い人に対して「私を見捨てないで」「私から離れていかないで」と依存する態度に繋がるわけなのですが、
その裏には「孤独になってはいけない」「見捨てられてはいけない」「ひとりになってはいけない」「寂しくなってはいけない」「親しい人とくっつきあっていなきゃいけない(癒着しあってなきゃいけない)」という深い思い込みがあるものです。

その思い込みを作り出したものは何でしょうか。

あるいは、どうしてその思い込みがないといけなかったのでしょうか。

その思い込みを手放さず、その思い込みに固執しているなこさんの深層心理とはどのようなものでしょうか。

そのあたりについて深く考えていきます。


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