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みんなの映像スイッチャー大アンケート2020年夏

私事ですが、Facebookで「ネット配信部」というグループの管理人をしております。ライブ配信やウェビナーなどインターネット上における動画コミュニケーションに関する情報交換の場として2,500人以上の方々にご参加いただいております。

そんな、日本最大(※当社調べ)のライブ配信大好き人間集団の皆さんにご協力いただいて、使用している映像スイッチャーについてアンケートを実施しました。

映像スイッチャーとは?

コロナ禍の中、現在「ライブ配信」に大変注目が集まっています。エンタメ業界、教育現場、行政の場など様々な場面でライブ配信が盛んに扱われるようになりました。また、会議やミーティングに置き換わるものとして、Web会議やウェビナーなども世間に随分と浸透しました。

複数の映像を入力して切り替えて出力する「映像スイッチャー」という機械は、少し前までは専門家だけが扱うものでしたが、ここ数年低価格化が進み、アマチュアでも所有する人が増えました。

一体みんなはどんなスイッチャーを使っているのか?ネット配信部に参加する2,500人のメンバーに向けてアンケートを行いました。

ダントツの1位のシェアはATEM Mini Pro

前置きが長くなりました。集計結果の発表です。設問は

「皆さんがお使いのスイッチャーを教えてください。」

という1問。今回、現場での運用を想定し、複数の映像を入力して切り替えて使用できるものなら何でも項目に含めることにしました。一部、ハードではなくソフトウエアで映像の切り替えを行う機種も含まれています。2020年8月3日の投票開始から3日間を経て有効投票数は693件(※8月6日時点、投票は継続中)。

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※クリックすると画像が大きくなります

1位 ATEM Mini Pro(Blackmagic Design)・・・ 111票(16.0%)
2位 OBS(でスイッチング)・・・ 77票(11.1%)
3位 ATEM Mini(Blackmagic Design)・・・ 63票(9.1%)
4位 V-1HD(Roland)・・・ 45票(6.5%)
5位 TriCaster(NewTek)・・・ 33票(4.8%)

今までにない低価格で、初心者からプロまで幅広いユーザーを獲得しているBlackmagic Designの「ATEM Mini Pro」と「ATEM Mini」が1位と3位に君臨。ライブ配信人口の実に1/4がATEM Miniシリーズを使っているという結果になりました。

さらに新製品の「ATEM Mini Pro ISO」が発売されたばかりで、ATEM Mini人気にさらに拍車がかかりそうです。

2位の「OBS(でスイッチング)」というのは、ハードウエアとしての映像スイッチャーを用いずに、Open Broadcaster Softwarの配信ソフト「OBS」の機能を用いて映像の切り替えをしてしまおうというスタイル。OBSは無料で使用できるので人気の高さが伺えます。

4位の「V-1HD」はローランドのHDMI 4入力定番スイッチャーで、小型ながらも業務機同様の機能が搭載された息の長い機種。これでプロの世界に足を踏み入れたという方も多いです。

5位には業務機である TriCasterがランクインしました。実際はTriCasterの中にも機種が細分化されているのですが、アマチュアには手が届かない価格帯の機種なので「TriCaster」としてひとまとめにさせていただきました。ネット配信部の中でもプロとして活動されているトップランナーの面々が投票されていました。

6位~20位は以下の通り

6位 VR-4HD・・・ 33票
7位 ATEM Television Studio HD・・・ 32票
8位 Wirecast(でスイッチング)・・・ 30票
9位 V-60HD・・・ 25票
10位 V-02HD・・・ 21票
11位 V-1SDI・・・ 20票
12位 V-8HD・・・ 19票
13位 ATEM Television Studio・・・ 16票
14位 V-800HD・・・ 12票
15位 AW-HS50N・・・ 12票
16位 V-40HD・・・ 11票
17位 Web Presenter・・・ 10票
18位 VR50HD・・・ 10票
19位 Livewedge・・・ 10票
20位 ATEM Television Studio Pro HD・・・ 9票

メーカー名とシェアは割愛しましたが、Vから始まる機種はRoland、ATEMとWeb PresenterはBlackmagic Design、AW-HS50NはPanasonic、LivewedgeはCerevoそれぞれのメーカーの製品です。

Rolandは実に様々なニーズに対応した機種を歴代に渡り発売していることが伺えます。中でも12位の「V-8HD」は発売間もない新製品ですが、早くも多くの現場で活躍中の模様。入門者が最初に買う機種としてはやや高額ですが、セカンドステップとしてV-8HDが視野に入ってくる方は多いようです。

ATEM Television Studioシリーズは放送にも対応したライブプロダクションスイッチャーでプロのユーザーが多そうです。サードパーティのコントローラーを組み合わせて操作性にこだわる方も。

21位以下は下記の通り

21位 ATEM 1 M/E Production Studio 4K・・・ 9票
22位 VR-1HD・・・ 8票
23位 ATEM Television Studio Pro 4K・・・ 8票
24位 ATEM 1 M/E Production Switcher・・・ 8票
25位 vMix (でスイッチング)・・・ 8票
26位 ATEM 2 M/E Production Studio 4K・・・ 7票
27位 GO:LIVECAST・・・ 5票
28位 ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4K・・・ 5票
29位 ATEM Constellation 8K・・・ 4票
30位 ATEM Production Studio 4K・・・ 4票
31位 XSplit(でスイッチング)・・・ 4票
32位 SONY MCS-8M・・・ 4票
33位 AV-HS410・・・ 4票
34位 Switcher Studio・・・ 3票
35位 HANABI・・・ 3票
36位 Streamyard・・・ 2票
37位 V-1600HD・・・ 2票
38位 DeviceWell HDS7105・・・ 1票
39位 Shogun7・・・ 1票
40位 ATV A-PRO-1・・・ 1票
41位 AVMATRIX VS0601・・・ 1票
42位 須川・・・ 1票
43位 Panasonic AV-HLC100・・・ 1票

ここにランクインした機種は、決して不人気機種ということではなく、プロのみが使用するハイエンド機種が多く見受けられました。高価な機種が多く、所有している人は限られているようです。

27位の「GO:LIVECAST」はローランドが発売した意欲的な新製品で、スマートフォンやタブレットを使った動画ライブ配信に、多彩な演出を簡単に加えることのできるアプリ(iOS/Android)とコントローラーのセット。

39位の「Shogun7」はATOMOSの映像レコーダーなのですが、4chの映像を個別に録画したり、簡単にスイッチングしてライブ配信もできる面白い機種です。同様の機能を有した映像レコーダーが他にも数機種発売されています。


まとめ

いかがだったでしょうか。こちらのアンケートはネット配信部で引き続き投票を受け付けております。ご興味おありの方は、気軽にFacebookでネット配信部にご参加ください。


投票数[1]

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