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ホームセンターで買えるものでデッカ・ツリー(Decca Tree)を自作する

デッカ・ツリーとは

デッカ・ツリーとは、クラシック音楽界の名門レーベル、イギリスのデッカ レコードでステレオ録音用に使われていたマイクの設置方法です。大きなT字型の器具の端に配置された3つの無指向性マイクを使用します。

1950年代に生み出された録音技術ですが、優れた定位感を備えた非常に広々としたステレオイメージを生成でき、数々の名盤を生み出しました。

デッカ レコードでは3台のNeumann M50というマイクが標準として使用されましたが、現在は様々なメーカーのマイクが使用され、映画音楽、クラシックオーケストラ、オペラの録音で今なお使用されている、優れた録音方法の一つです。

デッカ・ツリーが使われているレコーディングの一例


買ったら高いから自作の道を

元々オーケストラを録音するための方式ですから、デッカ・ツリー方式で録音しようと思うと、少々大掛かりなセッティングが必要になります。

大きなT字型の器具は、「マイクバーシステム」などと呼ばれますが、これが一流の製品だと結構お高いんですよ。ただの棒に見えて、数十万円はします。

もちろん価格が高い製品には高い理由があると思いますが、なかなか個人では手が届きません。

そこで、形だけでも近いものを自作してみることにしました。

ホームセンターで買えるもので作った試作1号

ホームセンターで購入できるアルミパイプとジョイント金具を使って自作した、デッカ・ツリー試作1号です。

部品代は4000円弱

T字型の器具の端に3台のマイクが取り付けられるようになっていて、機能的にはマイクバーの役目を果たしています。

分解したところ

勢いで作ってみたわりには、まあまあうまく作れたとは思うのですが、そこそこ重量があるので、吊るにしてもスタンドの上に乗せるにしても、少し安定性に不安がありました。

そこで、もう一度ホームセンターに行くことに。

軽量化した2号機

こちらが再びホームセンターで買えるもので作ったデッカ・ツリー2号機です。

言われなきゃ違いがわからないかもしれませんが、全体的に軽量化して、サイズも見直したところ、実戦投入できそうな出来栄えになりました。(自己満足の範囲で)

部品代はだいたい4000円くらい

ディテール写真です。

実際にマイクにケーブル繋いでみたけどいい感じです。

2号機は、最近ホームセンターでよく見るアルミフレームとコネクタパーツで「自分で家具や車の中の棚を作ろう」的なG-Fun(ジーファン)という商品を使いました。

デッカ・ツリーって、普通あまり自宅の家の中で使うものではないので、狭い部屋では窮屈ですが、コンサートホールなど、広い空間で試したいものです。

乞うご期待



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