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「25歳の私は素敵だった」

いつからか、本音を言えなくなった。

どこかで、誰かの言葉を目にした。
「10年前の自分は他人」

私は今25歳だから、10年前は15歳。中学3年生。

15歳といえば、ちょうど私が諦めを知った時期。
自分のやりたいことや思っていることを、
言えないようになってきた時期。

そしてその時からの付き合いの友人には、
今でも本当の気持ちを言えないでいる。

別に思っていることを全部言葉にする必要はないと思うし、
言葉にしたら、誰かを傷つけるかもしれない。

でも、誰かを傷つけることを恐れていた代わりに
自分が傷ついてきた。

10年前から少しずつ蓄積されてきた小さな傷が、
今になって疼きだしているような感じがする。

自分の傷に向き合う時間は必要だと思うけど、
ずっとこのままいるわけにはいけない。
自分の感情は自分でコントロールしなければ
この先自分で自分を守っていけない。

私は生きたい。

10年前にすでに私を知っている人は、
10年前の私の姿を私だと思っているかもしれない。
私も、10年前にすでに知っている人を
今もその姿を投影してしまっている気がするから。

長い付き合いというものは大事にするべきである。
ただ、10年経てば人は変わるもので、
ずっと同じ関係を維持するのは難しい。

悲しかった。悔しかった。
本当は、「それでいい」なんて思っていなかった。
「本当のことを言ってくれればよかったじゃないか」
と言う人がいるかもしれないけど、
本音を言うことは、私にとって簡単なことじゃなかった。

あなたに見えている私は、きっと私じゃない。
「それがあなただ」なんて思わないでね。

今も同じだ。
平気な顔しているけど全然平気じゃない。
笑ってるけど、帰ったら泣いてるよ。

学生の頃は、無理をしてでも学校という世界の中で生きないといけなかった。学校の外に広い世界があるなんて全然知らなかった。

やっと働くようになって、
新しい出会いがあって、新しい世界を知って、
「今までの私」「学生時代の私」を知ってる人がいないところで過ごすのは本当に快適だと思った。

だから、そろそろ10年前の自分とはおさらばしたい。
本当に想っていたことを、なんならぶちまけてやって。
離れたい人は離れていけばいい。

35歳になったときに、
「25歳の私は素敵だった」と胸を張れるように。

自分の心に嘘をつくのは、もうやめたい。


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