NFLジャッジリビュー 第56回スーパーボウル編
1. 3Q15:00 CINのTDプレー
審判の判断
①フェイスマスクを引っ張ったり捻ったりといった動きが見えなかったため、フェイスマスクの反則ではない
②接触は正当な競り合いの範囲である(OPIになるような接触はなかった)
解説
フェイスマスクを「掴んで」、かつ「引っ張る」「捻る」などの動きが無ければフェイスマスクの反則にはならない。5ヤードフェイスマスクが無くなったため、軽微な接触であればこれらに当たらないとして見逃されることがある。
スローでよく見るとCIN#85の指が引っかかっているように見えるが、いわゆる「オープンハンド」であり、少なくとも意図的に掴んだりはしていないだろう(意図的でなくても反則にはなる)
また、結果としてLAR#5を投げることになったCIN#85の左腕を引くような動きは「ボールをキャッチするための腕の出しなおし」であり、「ボールにプレーしようとした結果発生した接触」という判断。たまたま今回は頭に引っかかったが、例えば胴に引っかかった手を引き戻すことを考えると、偶発的な接触であるという判断も納得できる範疇である気がする。
結果として相手をぶん投げてはいるので、個人的にはOPIをコールするのに十分な接触があったとは思う。10回中7回はOPIになっていたのではないだろうか。
(これらの反則疑惑とは全く関係ないが、NFLはフェイスマスクの着用義務が無いためLAR#5はマウスピースをプラプラさせながらプレーしている。外せや)
2. 4Q1:51 LARのパス失敗
LARのRB#27へのパスを、CIN#57が接触しながら止めたプレー。
接触位置がLOSから1ヤードを越えていないため、通常であればPIにあたる接触であっても反則はとられない。なお1ヤードを越えていなくてもO/Dホールディングは成立する。
3 4Q 1:47 CIN Defensive Holding
DH
(4th down gambleがどうなっていたかはわからないが)結果としてLARの勝ちにつながった反則。
相手の動きにさほど影響を与えていなかったとしても、自分から離れていこうとする相手に対して、背中側から腹に手が回るのは非常に心証が悪い。
FST疑惑
この試合は全体的にスナップが遅く(OLのスタートが早く?)、このプレーでもスナップ前に両Tが動き始めていた。このFSTが取られていれば当然上のDHは存在しなかったため、ゲームの結末が変わった可能性がある。
ただ、このFSTはカウント間違いや体がピクっとするような「一般的な」FSTではなく、全員が自信をもって動いているため、フラッグを投げるのが難しかったことも理解できる。
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