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NFL反則解説シリーズ #15「ホースカラータックル」

<注意>

①情報の正確性には細心の注意を払っているが、誤りを含む可能性がある。また、簡単のために一部省略していることがある。

②特に注意書きが無い場合はNFLルールの話である。

③記載内容は執筆時点で最新のルールに基づく。

④基本的な単語については解説を省略することがある。分からない単語があった場合、過去の記事「#0-3 反則に関する用語」「#0-2 罰則の運用」を参照していただくか、ネットで検索していただきたい


要約

  ホースカラータックル(Horse-Collar Tackle: HC)はタックル時に相手のショルダーパッドやジャージの上部を掴んで引き倒す反則。15ヤードの罰退+AFD

定義

  相手の襟の内側にあたるショルダーパッドやジャージ、もしくは相手ジャージのネームプレートより上の位置を掴んで、グラウンドに引き倒すとホースカラーの反則である。ただし、タックルボックス内を走っているキャリアや、ポケット内のQBに対しての行為は反則とならない。
  要件には「グラウンドに引き倒す」という記述があるが、実際にタックルが成立していなくても、キャリアの膝が折れた時点で反則である。

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【ホースカラータックルの例】

罰則

  ボールデッドの地点(もしくは反則地点)から15ヤード罰退。加えてオートマチックファーストダウン

  NFLでは特にこの反則を示すシグナルは存在しない。パーソナルファウルのシグナルの後に口頭で説明される。

補足

  相手に対して不利な位置(外をまくられたり、独走している相手を追いかけている時)から追いすがるような形でタックルにいって取られることが多い。

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  かつては襟の内側に指が入っていなければ反則とならなかった(はず)だが、現在のルールではネームプレートより上を掴んで引き倒しても反則である。また、引き倒す方向が後方である必要も無く、横や前方に引き倒しても違反である。

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【前方ないし横に引き倒すホースカラータックルの例】

見分け方

  ほぼ確実にカメラおよび観戦者の視界の中で発生し、加えてキャリアが変な倒れ方をするので、この世で一番わかりやすい反則だと言える。正面からタックルされた時以外でキャリアが後方に膝を折るようにして倒れたらこの反則である可能性が非常に高い。

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【ホースカラータックルによる ”変な” 倒れ方】

NCAAルール

  書き方まで含めてNFLとNCAAでほぼ完璧に同じという珍しい反則である。ただしNCAAルールには個別のシグナルが設定されている(パーソナルファウルのシグナルの後にこれを行う)。

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