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断熱改修2024、補助金はこう使え

断熱改修シリーズ最終章です。

過去2回にわたり断熱改修について書いてきましたが、今回は具体的に改修工事に臨むにあたり、どんな補助金が使えるのか見ていこうと思います。

断熱改修には様々な補助金制度があり、これらを活用することで工事費用の負担を軽減できます。ちょうどぼく自身、再び築古マンションを買って断熱改修しようと考えているところなので、最近の事情について改めて情報を仕入れ、まとめてみました。

なお、断熱改修の選択肢とコストについては前回記事を、そもそも断熱ってホントにすべきなの?と疑ってる方は前々回の記事をご参照ください。


断熱補助金 最新4選

制度ごとに微妙に補助対象範囲が異なっていたり、適用条件が違ったりするので、それらを把握するのが大変なのですが、2024年(令和6年)7月時点で使いやすい制度を4つ紹介しておきます。

おおまかな内容はそれぞれ下記のとおりです。ぼくも調べながら書いてるんですが、いかんせんややこしい、、

①既存住宅における断熱リフォーム支援事業

おそらく国主導で、公益財団法人 北海道環境財団が取り仕切っている支援事業。本題と関係ないが、闇深い組織な感じは否めない。笑

住まい全体の断熱改修または居間だけの断熱改修が対象となる。補助対象費用の3分の1が補助され、戸建住宅には最大120万円の補助が出るが、マンション住戸は最大15万円。

使用できる建材があらかじめ決められており、自由自在というわけにはいかない。

②次世代省エネ建材の実証支援事業

おそらく国主導で、一般社団法人 環境共創イニシアチブが取り仕切っている支援事業。この組織もまた上に同じ。笑

外断熱・内断熱・窓断熱が補助対象であり、補助対象経費の2分の1が補助される。外断熱は最大400万円の補助が出る他、内断熱では戸建住宅は最大200万円、マンション住戸は最大125万円、窓断熱でも最大150万円など、補助額が大きめ。

こちらの制度も、使用できる建材があらかじめ決められており、特にグラスウールなどの充填系断熱材が対象外なので、RC造以外の内断熱には少々使いづらい印象。また、マンション住戸への窓断熱は対象外

③子育てエコホーム支援事業

子育て世代向けの補助金制度。新築・リフォーム共に対象で、断熱に限らず、エコ住宅設備の設置やバリアフリー改修も補助対象。

改修に対しては最大30万円、中古住宅の購入を伴う場合は最大60万円が補助される。ただし、工事施工者は、補助事業者としてあらかじめ事務局に事業者登録されていなければならず、ここのハードルが少し高い。

④先進的窓リノベ事業

その名の通り、窓および玄関ドアの断熱改修にのみ適用できるもの。

一戸当たり最大200万円の補助が出るのは大きいですが、これも③と同じく、施工者の事業者登録が必要な点で少し使いにくい。

賢く使い分けろ、欲をかくな

以上、4つの制度の概要を記しました。補助額が大きく対象範囲も広い②の制度をベースに考えつつ、状況に応じて使い分けるのが良さそうですね。例えば、マンション住戸なら内断熱は②、窓断熱は④。戸建住宅かつ子育て世代なら充填系内断熱は①、窓断熱は②、エコ設備は③。といった具合に。

一つ注意したいのは、補助金は一見すごくお得なんですが、条件整理や申請手続きにかなりの時間を奪われること。審査は融通がきかなさすぎて、断熱を促進したいのか、邪魔をしたいのか、わからなくなります。笑 できるなら複数の制度を使うより1つで完結させることをオススメはします。ぼくは数万円の補助を得るために申請したことを激しく後悔した経験あり。得られる金額と、そこにかかる手間を天秤にかける必要はありそうです。

なお、上記①~④はすべて国主導の制度なので、重複する工事内容については併用できませんが、各地方自治体でも補助制度があればダブルで補助を受けられることもあるかも。一度調べてみてください。

また、申請時期が決まっていたり、予算がなくなり次第で終了するなど、タイミングも重要になってきます。ご利用は計画的に。

断熱改修は価値ある投資

断熱改修には様々な選択肢があり、それぞれに特徴と費用が異なります。そこに補助金の条件も加わってくるので判断がむずかしいのですが、住宅の状況や予算、優先順位に即して最適な方法を選択しましょう。よくわからなければ、信頼できるプロに相談するのが早いとは思います。

改修は気軽にできるものではありませんが、前々回の記事で詳しく書いたように、快適性の向上、光熱費の削減、健康面での利点がありますし、資産価値の向上も見込めるなど、長期的に見れば十分な価値のある投資と考えられます。ぼく自身も、まさにその投資をしようとしているところですしね。

幸い、今は補助金制度が充実しています。それらをうまく活用して、より多くの人がストレスの少ない暮らしへシフトしてほしいと願います。

断熱改修編は、この記事で一区切りです。この記事よかったな、次も読みたいなと思っていただけたら、スキやフォローをぜひお願いします。更新の励みになります◎


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