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人形使い

レーシック手術を受けた。
今やってる人いないでお馴染みの、レーシック手術。本田圭佑の目が変になった原因ではないかと言われているでお馴染みのレーシック手術。
手術は成功。俺の目は右目0.3、左目1.5から右目2.0 左目12.5にまで上がった。
ガチャ目の俺は元々視力がよかった左目までレーシック手術をしてしまい、左目の視力が良くなりすぎてしまった。びっくり。
もっとびっくりすることがある。レーシックの副産物として、左目は普通の人間には見えないものが見えるようになった。
VRアート。俺の左目はVRゴーグルをつけていなくてもVRアートを見ることができるようになった。
この能力によって俺はある事実を知った。
それは、日本には至る所にせきぐちあいみが作った龍が設置されているということ。設置という言い方をしたのは、普段その龍は決して動かないからだ。
しかし例外がある。俺が見た中でその龍が動いたのは2回。W杯でサッカー日本代表がスペインを倒した時と、W杯でバスケ日本代表がフィンランドを倒した時。
その時の龍は、くるくると回って、少しだけ火を吹き、両手の中指を立てたあと、尺八オナニーをはじめた。
龍には愛国心がプログラムされていたのだ。
俺は察した。この龍は国防を担わされているのだと。
その証拠に、今も遠くの方に龍が中国の領空ギリギリで静かに浮いている。いつでもやってやりますよといった感じだ。
俺はすぐにせきぐちの元に向かった。
場所はわかった。伝説上の鳥、鳳凰を連れて歩いてる人間を見たからだ。そんな人間、一人しかいない。

「せきぐちさん、待ってください!」

「え、なんですか。ていうか、あなた誰?」

「僕は知ってるんです。せきぐちさんの龍が日本を守っていること。」

「は?何を言ってるの?」

「隠さなくていいです!僕には全部見えてます。あなたの後ろにいる強そうな鳥のことも。」

「そう。見えるの。じゃあ隠しても仕方ないわね。」

次にせきぐちが放つ言葉と共にとともに、信じられないことが起きた。



「リアライズ。鳳凰。」


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「これは、まるで…というか完全に、生きている」

「そう。彼らは全て、ほとんど生きていると言っていいわ。」

「なぜ今実体化させたんですか。普通の人にも見えてしまうのでは?」

「結界を張ったわ。これでいつでもあなたを消せる。証拠も残さない。」

「なるほど、上等です。今日はせきぐちさんに頼があってきました。」

「何を考えているか知らないけど、あなたに興味が出てきたわ。聞かせて。」

「今世界で起きている戦争を止めてください。あなたの龍ならそれができる。」

「…無理ね。」

「なぜですか!?」

「単純に、私の作品はそんな便利なものではないわ。」

「でも僕見ました!龍が火を吹くところも、尺八も!それに今あなた自身が言いました。その鳳凰には俺のことを跡形もなく消すほどの力があるのでしょう。」

「あなた、私の龍が武装だけを無力化できるほど器用だとでも?今出ても、いたずらに戦火を広げるだけよ。」

「では、しかるべき時に…」

「さっきから図々しいわね。本当に殺すわよ。」

「すみません。でもせきぐちさんだって思うでしょう。こんな…」

「こんな馬鹿げた戦争、早く終わらせるべきね。」

「だったら…!」

「龍にだって死はあるのよ。私の作品は人間を守るためなら死んだって構わないの?それがあなたの正義?」

「…」

「考えもしなかったのね。そんな浅い考えで戦争に関わろうなんて甘すぎるのよ。あなたにできることも、私にできることも何もない。」

「でも日本が巻き込まれれば動くのでしょう。あなたの作品には愛国心がプログラムされている。」

「この期に及んで威勢がいいわね。私が家族と友達を守りたいと思うことに、何か不満があるっていうの。」

「僕が言いたいのは、あなたは僕と違って選択肢のある人間だってことです!もちろん交渉なんかできません。材料もなければ、そんな立場でもない。ただ知っていて欲しいんです。あなたの力を知ってしまった人間がいる。その人間はそれが羨ましくてたまらないってことを!」

「そう。なら私はその選択肢とやらを使うことにするわ。」

「どうして急に…。一体、何をするっていうんです?」



「バイデンを殺すわ。」


「まさかそんな…いけません!」

「憎しみの連鎖。あなたみたいな人間が一番嫌いそうなことね。」

「なぜそこまで…」

「腹が立って仕方ないの。教養のない子どもの泣き言を聞くのは。」

「やめてください。そんなことをすればあなただって…」

「すぐに私の力だとバレて、世界中から追われる見になるでしょうね。」

「なんでそうなるんですか…」

「もうどうでもいいの。これからあなたみたいな人間は増える。そしたらどのみち、時間の問題よ。」

「増えませんよ。レーシック手術は流行ってません。」

「そう願うわ。もういいわね。あなたを殺すわ。」

レーシック手術なんかしなければよかった。ガチャ目でも満足していれば、少なくとも今ここで死ぬことはなかった。本人は否定してたけど、本田圭佑も本当は後悔してたんじゃないかな。だって目が変になってたもん。
手術するなら鼻にすればよかった。鼻炎なんだ。鼻炎の方が全然困ってる。でも鼻の手術って花粉症のやつとかもそうだけどデメリットすごいって聞いて怖くてあんま調べなかった。ちゃんと調べておけばよかった。



「せきぐちさんは、手術するならどこにしますか?」

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