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自由詩。
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#自由詩

私の方がきれい

私のほうがきれい。 いいや、私の方がきれい。 いやいや、私の方がきれい。 あなたは私より足…

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【詩】あぁ、蟻になればよかったよ

あぁ、蟻になればよかったよ あぁ、蟻になればよかったよ 歩いても歩いても 行き先なんてわか…

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セピア色

君の紡ぐ物語はいつも悲しい 僕は、君の物語のヒーローになりたかった 君の目には僕は映らない…

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氷箱

何かが壊れる音がした モノクロに映るものは何 見えない歯車 回しているのは誰 口を閉ざす愚か…

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雨が降る日に

強くなるのはなんのため 微笑みは悲しみだと 誰か気付いて 雨が降る日に想うのは きみじゃな…

20

タイトルのない世界

何処へいこうか 行き先は僕が決める 君は笑って頷いた 手を繋ごう 帰る場所はもう 多分どこに…

31

じゃない

名前も台詞もない 通行人の僕は 誰のドラマを生きるのだろう 行き交う人の波の中 歩幅を合わせて歩きだす 透明人間のような僕 あぁ君もそうか あぁ僕と一緒だ 一人なのに独りじゃない 僕なのに僕じゃない 傘をさそうか 今更だけど ずぶ濡れのままいたいわけじゃない すれ違う人混みの中 流れのままに歩きだす 脱け殻のような君 あぁ僕もそうか あぁ君と一緒だ 二人なのにふたりじゃない 君なのに君じゃない あぁ君もそうか あぁ僕と一緒だ 独りなのに一人じゃない 僕なのに僕じゃ

あっけない

咲き誇る一輪の花 蕾から花開くそれは一瞬で 散りゆく花びらは ゆらりゆらりと落ちていく あ…

22

僕だけ

神はいるかと聞かれたら 僕はノーだと答えるだろう 残酷な世界で君だけが消えた その理由を探…

21

ドレス

感情は涙も笑顔もない 真っ白なキャンパスに 汚れた色が混ざりあう そんな世界に嫌気がさした …

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影踏

重なったのは偽物の光 結末はいつも同じ 心の奥が崩れてく 感覚は魔法のよう 幼さの残るぼく…

15

からくり箱

いたずらに笑う君は素直だ 心がはりさけそうなのは 僕が君を知らないだけ 歪んだ感情は螺旋状…

17

音の鳴る方へ

聞こえるか その音は悲しき人々の叫びか嘆き 聞こえるか その音は何も知らない子どもの声か …

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