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『海のはじまり』初回感想~目黒蓮の圧倒的存在感を見ましたか

ついに始まりました、我ら目黒蓮さん主演の月9ドラマ『海のはじまり』。
こういうのを鳴り物入りっていうんだよというお手本のように、
始まる前から“あの社会現象を巻き起こしたsilentチームが再集結!”“ついにSnow Man目黒蓮が主演!”と騒がれていたし
(故にその騒ぎに辟易とする意見もちらほら目にしたし)
テーマもテーマだったのでかなりドキドキしましたが、
とにかく無事に?初回を見終えました。

これは考察でも正しい感想でもありません。
特にこういうテーマに関しては“正しさ”“正解”が求められがちだと思うけど、
それは各々が自分の中で大切に見つけるものだと思うし、
それを言葉にする必要もないとも思ってます。
なんなら見つけなくても全然いいと思う。

私は自分が正しいなんて全く思ってないし、自分のライフステージや今までの人生経験や役者さんへの思い入れを通した感想しか出てこないし、偏ってると思います。
でも世の中にはこんな感想文もあっていいよね、とは思ってる。
それにドラマの解釈も正解だと思ってないし(そんなものは最終回を見るまで誰にも分からない、特に生方さんの脚本はシナリオブックを読むまで分からないこともある)取り違えてるところも多々あると思います。

とにかくこの感情を文字にして吐き出さないと次に進めないので!というか日常生活ができないので!笑!
そしてリアルタイムで思ったことを書き留めておくの大事!初見の勢いって大事!ってsilentの時めちゃくちゃ思ったのでとりあえず書きます。

お茶のみながら一緒に喋ってるようなお気持ちで、そうそう!とか、そうかあ?とか思いながらお読みくだされば幸いです。
※思い出しながら書いているのでシーンが前後しているところもあります。
五月雨式で申し訳ないです。


月岡夏くん。
登場からまったくキラキラしてなくて素晴らしい。
もうこの時点で自担の演技力に完敗。
目黒くんって憑依型ではないと思うんだけど(とにかく夏くん苦しいので、いっそ憑依型であってほしいくらい)なんでこんなに役を“おろせる“んだ……。
ドラマウォッチャーって圧倒的演技力の役者さんを見る時にその演技プランを見せてもらうのも楽しい、って人多いと思うんだけど、
目黒くんってほんとに“ただ役としてそこにいる”んだよなあ。
漫画原作なら漫画から抜け出してきたように、
ライトノベル原作ならライトノベルから抜け出してきたように、
日々を生きてる青年ならそこで息をしているように存在する。
これって役者さんとはまた別の才能なのかも。
とにかく始まってすぐに、そこで生きてる夏くんに出会ってしまって私はもう。

「もうちょっと選択肢って増やせないですか?」
いきなりこのドラマを確信をついたであろう仕事中の仕事のできそうな弥生さん……。

夏くんと弥生さん。
「月岡くん」「弥生さん」って呼び合ってるんだ、ふーんなるほど。
すでに“年上のしっかりした彼女”ポジションを確立してしまった弥生さんだけど、コロッケ作れないもん、とか年下の恋人に甘えた感じも出ていて良かった。
それに夏くんの部屋の絶妙さよ!!!
silentチームはどうしても目黒蓮をおしゃれなマンションじゃなく所帯じみたアパートに住まわせたいんだろうなあ、分かる分かるよー笑!
きっと弥生さんっておしゃれでスッキリした部屋に住んでると思うんだけどどうでしょうか。
だからこそあの部屋で夏くんと会うことが“年下のちょっと頼りない彼氏”と付き合う醍醐味みたいになってるんじゃないかなあ。あーそれも分かるその感じ。

やっぱりこのあえて言葉にしなくても視覚情報からじわじわと“分かるその感じ”が積み重なっていくから、気づいたら登場人物に感情移入しちゃうんだよね。うまい。
silentの時も書いたけど、物語を表現する時に小説じゃなくあえてドラマを選ぶ必要性がここにあるんだろうな。
休みどこ行く?山?とかめちゃくちゃかわいいのに、ああこの2人がほんとに2人で無邪気にかわいいのってこれで終わりかって思うとつらいシーンでもありました……。
でもここだけで2人の親密さ、お互いに好きと思ってる感じを納得させなきゃいけないから、やっぱり有村架純さんもすごい。

ここで始まる前からさんざん聞いていたように、かつての恋人水季が亡くなったことを夏くんが知ります。
ああ、ほんとに目黒蓮さんのお芝居が素晴らしくて。
どうでもいいけど、電話してる時に話しかける人やだよねー笑。 
マヨぶんぶん振るの、キャップ取れないでよ!(大惨事)ってハラハラした笑。


そしてちらっと出てくる夏くんの実家。
夏くんって学生時代からあの部屋で一人暮らしてるわりに、実家に夏くんの部屋もクローゼットもちゃんと残ってて結構びっくりしたけどなんか伏線なのかな。
喪服取りに来たの察して夏くんの部屋に黒のネクタイ渡しに来るお父さん。
サラリーマンやってる息子に「ネクタイ結べるか?」って何その不自然で不穏な会話……!
え、からかってるのかな……そのぎこちない感じ?親の勘って言いつつ、義理の息子に軽口はどう叩いたらいいか分からん感じ?
ここもこれからもっと描かれていくのかな。
「怖いよ、悪さできないように(親の勘)備わってる」やだー!全部が伏線に聞こえるー笑!

お葬式はわりと言いたいこといっぱいあって。
まず、子供にママの棺をのぞかせないでー!!!
ママが死んだって分かってない、ママのそばにいたいママ大好き、
それに小さい子をずっとケアしておける人があの場いないって分からせるためにわざとなのかもしれないけど、ちょっとデリカシーなさすぎて気になった。
あと津野くんの「火葬の前にまた会えるから」とか。火葬ってワードさあ。
うーん、これもわざとなのかもしれないけどなあ。
みんなが水季の死を悲しんでいて、海ちゃんまで気が回ってない感じ……。
こういうなんとなく違和感って感じの引っかき傷をつけるのも上手だよね、生方さん。

ものすごくステレオタイプな嫌味な親戚の人出てきたのもびっくりしたけど笑、あそこまでしないと自分からガンガン行くタイプじゃない夏くん(しかもあの場に馴染んでない感がすごい)が海ちゃんに動画見せたりしないだろうしな。
あそこって、夏くんほぼ自分の子って確信して動画見せたよなあ……うーん。

シーンちょっと戻りますが。
とにかく。
始まる前からそれってどうするのって心配してた、“夏は自分の子供だと知らない”問題ですが。
お葬式を知らせてくれた友達(この人も事情は詳しくは知らなそう)が南雲さんシングルマザーだったんだって、って話すシーン。

夏「あんな大きな子いたんだ……何歳?」
ここの目黒くんのお芝居がほんっとに素晴らしくて!!!!!!!
うわ夏くん心当たりあるんだ?っていうのと、
もしかしたらものすごく取り返しのつかないことをしてしまったんじゃないかっていう夏くんの焦り、
あの時(があったとするならば)平気なわけじゃなかったんだ!っていうのが一発で雪崩れ込んできて、もう一気に夏くんに寄り添ってしまった。

前回のnoteでも書いたけど、どう考えても男の子が知らないわけないでしょっていう懸念を一瞬のお芝居で分からせたのほんと凄かった。
silentの1話最後で想くんが世界中を味方につけたように、みんなが夏くんの味方になった瞬間だった。
このテーマというかちょっとありえない設定を遂行するためには、
いくら目黒くんが演じようと、いかに夏くんが嫌われないようにするかが大事だと思うんだけど、それをやって見せた目黒くんほんと凄かった。

※このテーマで男の子側にスポットが当たるの危険だと思うって書いたけど、もうまんまと夏くんに寄り添いまくり笑。

「生きれなかったから今葬式やってんだろ」もすごかったなあ。


その場で回想される大学生のシーンで流れるスピッツの『渚』……盤石すぎる。まじで盤石。
盤石って言葉がここまでしっくりくるシーンすごい。

盤石とは
1.重く大きな石。いわお。
2.堅固でしっかりしていてびくともしないこと。「—の基礎を築く」「—の地位

goo辞書より

あまりに盤石すぎて辞書引いちゃった笑。
わかる、堅固でしっかりしていてびくともしない完璧な回想。

ちなみに夏くんのスマホに水季の写真と動画が残ってるのはここではそこまで重要じゃないっていうか……まぁそういうこともあるかな、くらいに私は思った。


このあとのあの回想シーンもすごかった。
自分の部屋に恋人と帰ってきて「あー疲れた」って水季ちゃんを後ろからハグする夏くん。
でも水季はもうそのことを話さなくちゃと覚悟を決めていて。
ああもうここの夏くんの事を想うと涙が出る。
こういう気持ちのすれ違いほんとに切ないし苦しい。
(ここの夏くんの「うちの家ああだから」←ひっかかる言い方)

ここ、私は水季は本当に中絶するつもりだったんだと思う。
そこで動揺して、心配して、自分のことも考えてでもちゃんと相手の事も考えて「ごめんね」って何度も言って、「誰かに相談したの?」「ほかの選択肢はないの?」って言った夏くん。
「これしかないって決めつけてるなら」って、決めつけてるって夏くんの言葉のチョイスが水季ちゃんの普段の性格をよく表してるんだと思う。

産んでほしいとかとてもそこまで頭回ってない感じ、それが夏くんらしいのもめっちゃ分かるし、
あそこで苦しみながら涙を流しながらサインしたのもそうしたいってよく考えたって言い切った水季を尊重した誠実さだったと思う。

あと、ちゃんと明確に言及されてないけど、やっぱりちゃんと避妊して失敗したんだろうなって思った。
夏くんの狼狽ぶりから。
だからどっちも誰も悪くないって言った水季の気持ちもわかる。

前回のnoteで

この出来事で一番視聴者が寄り添い想いを馳せケアされるべき水季は死んでしまい、
スポットが当たるのは目黒くん演じる夏くんで。

って書いたんですが、ちゃんと夏くんが「1週間不安だったよね」って寄り添ってくれたから、そこのところは救いがあって良かった。

なので、だから余計に、なんであの後水季が黙って一人で産んで育てる決心をしたのかは、ほんとにまだ謎。謎中の謎。
夏くんがサインしたから、【いらない子】って判断したから、夏くんに迷惑かけないように一人で産んで育てる覚悟をしたっていうのも私は違うと思うんだよなあ。
就活の邪魔しないように……ってでも産むこともおろすことも夏くんにはできないんだよって言ったの水季本人だしなあ。
あの時産婦人科でなんかあったのかもな。
この辺も今後に期待。


そして夏くんは水季に電話で別れを告げられるんですが。
これね、silentと同じロジックのやつ。
夏くんより好きな人ができたから(海ちゃんのことね)別れたいってやつ。
この真実を知っていれば話がまったく違って聞こえるって生方脚本の真骨頂。
水季が赤ちゃんのこと話してるって聞くとなるほどなってなるけど、そんなの夏くん知る由もないもんな。
ねぇ、ほんとにこの展開、意地悪すぎない……?
なんで夏くんより大事ってなっちゃんだろうなあ。
夏くんと一緒に2人の赤ちゃん大事にしてほしかったよおばちゃんは。

それにしてもこの電話のシーンも目黒さんのお芝居がものすごくてですね。
こういう理屈とかきれいごとは置いといて、ここでも目黒くんのお芝居にひき込まれるとの同じ速度で夏くんに同調していってしまう。
体調までまだ気にしてあげてねぇ。ほんとになんだったん水季……。

とにかくこの、夏くんが(好かれてはいたけれど)水季に信頼されてなかった、というのがすごく私は苦しいし残念。
自分とはまったくタイプが違って自由奔放でマイペースで掴めそうで掴めないところに惹かれた事が丁寧に描かれていたから、
ああ、水季は自由に一人で生きていきたかったんだなって解釈もできるけど(そう取ってほしいのかもしれないけど)、
夏くんを正当化するためにちょっと奔放さに無理が……ございませんかと思ってもしまうんよなあ。
ここまでしないと予期せぬ妊娠って、やっぱり男が悪い!って論調になりがちだからかなぁ。
徹底的に水季を不思議にしてるというか。
でも水季のそういうところを好きになって、そういうところに振りまわれた夏くん、若い時の恋ってそういうことかもしれないな。

その妊娠出産に限っては女性にしか負担がかからないっていうのを逆手に取ってはいけるけど、でもやっぱり『2人』が原因だからと思ってしまう。
夏くん、大事にされているようで、めちゃくちゃ裏切られて蚊帳の外に放り出されてしまった。
しかも水季死んじゃって。めちゃくちゃ置いてきぼりやん涙。

それなのに水季の周りの人たちには敵みたいに見られて。
7年の事何も知らないんですねってそりゃそうだ。
大竹しのぶさん演じる水季のお母さんもすごかったねえ……。
お母さんが言ってることも分かるし、お母さんが夏くんに寄り添う必要もないんだけど、
あの中絶の紙を夏くんに見せて、夏くんが思わず触りそうになった時にさっと避けたところなんてもう!見た?笑!あまりにすごくて笑っちゃう!!!
そんでお母さん、お父さんやるつもりないですよね?って、海ちゃん、夏くんに引き取ってもらいたいのか………???
あーーー苦しい。もう雨まで降っちゃって。

そこで弥生さんが夏くんにいてくれて良かった……のかどうなのか。
あの喪服のままの夏くんに寄り添ってる弥生さんの図ドラマ放送前に解禁になってたから、まさかイマカレに子供いるって分かってその態度なんですか!?ってびっくりしたけど、さすがにそんなことはなかった笑。
「何も知らなかったから」の重みが。
やっぱりここも真実を知ってるのと知らないのとでは意味が違う。
何か察してそうな弥生さん。でも子供の話はできない夏くん。そりゃそうだよな。
でもそこでもやっぱり、信頼関係があればまず相談!がブーメランになってつらい。

そして。海ちゃんが。訪ねてくるわけですよ、夏くんちに。
ええええええええ。
しかも、リュックの中にママが書いたであろう手書きの地図入ってなかった?
ええええええええええええ、めっちゃ怖いんですけど。
え、しかも前にママと来たことあるの?????
1人で来る練習させてたの?????????
ひいいいい、水季ちゃん、私はほんとにあなたが分からないよ!

『海が好き』『夏が好き』のムービーも、海ちゃんからしたらどっちも好き!ってなるのグッとくるの分かるし、
『海が好き!』のムービーを見せてくれた夏くんに、『夏が好き!』って言ってるママを見せてあげようと思ったのもグッとくるし、
ある意味このシーンやりたかったんだろうなって思ったけど、
(生方さんのプロット作らないで書きたいシーンを繋げるって書き方がよく分かる)
(最後で音声がやっと聞こえるのとか構成としてはめっちゃエモいし)
私はええええええええええええ、の方が大きくなってしまったー。

だって怖くないですか。
あんなことしておきながら(たぶん病床で)夏が好きだから、夏が1番好き、夏が迎えに来るの待ってるとか。
ええええええええ????夏くんと掛けてないほんとの季節の夏の話してる?(そんなわけない)

百歩譲って、本当に夏くんのことはどうでもよくなったけど子供は欲しくて黙って産んだ、なら、まだ分かる。
水季、夏くんのこと好きだったん…………。
ママが大好きだった人…………………。
夏くんがパパって教えてるやん…………。
なんでーーーなんで!!!
それなら子供に家教える前にやることいっぱいあるでしょう!?
ええええええええええええ。大困惑。
これって1話の“掴み”に掴まれたってことで合ってる?笑???
私ズレてんのかな。怖いな。
あと、夏くん好きって子供を通して伝えてくるの怖いしずるい。
そんでback numberに全部持って行かれて終わった……………。
やだもう2話めっちゃ怖いし楽しみ!!!
ねぇこの想いスッキリするよね納得できるよね?!
信頼してますよ!silentチーム!!!


今のところ誰にもそこまで共感してないけど、弥生さんがんばれ。ケア要員になりませんようにと思ってる(予告見る限り大丈夫そうだけど)
あとちょっと気になったのは、夏くんも水季ちゃんも友達いなかったのかしら。その割にはお葬式おっきかったよな。どうでもいいか笑。

とにかく、めちゃくちゃ目黒蓮主演の月9ドラマが始まった……!感で胸がいっぱい。
silentの時みたいに、絶対に見逃さないで!今のうちにTVerで追いついて!!!とは言えないドラマではあるけれども、
この目黒蓮だから成立する誠実さと世界の厳しさ。
全部を素直に真に受けながら、苦しんで泣きながら進んでいくであろう月岡夏くん、見守りたいと思います。
早くみんな心から笑ってほしいなー。



次回の予告貼っておきます。


はぁ、あの時と同じ部屋同じシチュエーションで「認知ってこと?」って詰められてるのやばいエグい鬼脚本〜!!!(褒めてる)
あれ、そんでやっぱり弥生さんのきれいなお部屋かな…?楽しみ!

最後に気になる事、うーん子役さん便利に使いすぎだよなって思ったけど、飛び道具使うの躊躇わないもんなこのチームと思いました。こりゃ、最後まで覚悟がいるぞー。

あと、避妊してなかったんだって浅い感想見かけるけど脚本家さんのコメント読んでないの?って風紀委員さん的な意見もちらほら出てきてるけど、
脚本家さんのコメントなんか読んでなくて当然。
全員が同じドラマだけを見て意味を取り違えずに受け取れなかったのは伝え切れなかった制作陣の失態だと思う。
そんな脚本家のコメントを先に読んでおかないと語解釈しちゃうんだったら、それこそ脚本家さんが全部文字で読ませたらいいんだし。
そういうことを言いたくなる題材ではあるけど、ドラマの“本質“なんてそんな大層なもんか?と思う。

みんな全員等しく自分の感想は自分のもの。
どんなに浅はかでも偏っていても、誰かに訳知り顔で批判されたり揶揄されたりすることは絶対にあってはならないです。


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