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#1 Until We Meet Again (2019)

自身のドラマデビュー作にして、個人的にこれを超えるタイドラマに出会えるまで他の作品に手を出しづらくしてしまった根源ともいえる本作。
mydramalistでも評価はタイドラマの中ではかなり高い方だと思います。

正直なところ、このサイトを見ていただければ殆ど何も書くことがないな、という気持ちもありますが、ざっくり書いていきたいと思います。

評価
・タイY seriesの中で、現時点において個人的に一番おすすめ
・mydramalist ⭐︎8.3
・インスタントハッピーBLではなく、LGBTQについて考えよう、というメッセージ性強め
・ゆっくり喋り、言葉としての乱れが少ないためリスニング教材に向いている(伝聞)
・タイの伝統菓子について知ることができる


あらすじ

30年前、現在よりも同性愛などへの理解が進んでおらず、社会的にも認められていなかったころ、惹かれあったP’KohnとIntouch。二人は恋人になるものの、双方の父親からの強い反対を受け、お互いに自殺してしまう。
時は流れ現在、大学に入学したPharmは大学の先輩にあたるP’Deanと出会い、惹かれあう。互いに夢で前世の記憶を垣間見、探し続けていた相手だと確信するが…


感想

Y seriesであることに間違いはないのですが、インスタントハッピーBLとは違い、社会的な変化や今後どのように受け取っていくべきか、というメッセージ性が強いかなと思います。

最終話後のおまけインタビューでもあるように、普通のインスタントハッピーY seriesに出演することがほとんどないタイの有名俳優陣が主人公たちの親世代で出演しています。

彼らも脚本を見て出演を決めた、と言うように今後のLGBTQへの社会的な理解への問題点や疑問点の投げかけ、という意味合いが強いような印象を受けました。同じことばかり書いていますね。

個人的に、メインのDeanPharm CPとPrukManow CP推しですが、サブCPのWinTeamが根強い人気を誇っています。

ただ、WinTeamは進行が早すぎて展開についていけなかったので、続編で回収してくれると嬉しい、でもそれだったらAlexとDelちゃんの事後報告に至るまでの展開を教えてほしい、そんな気持ちです。

顔だけで言うと、Kohn役のKao君が好きなのですが、この顔でもKohnの行動については何度どついてやろうかと考える程度に来世への地雷を埋めてくれました。Deanがハンドルにどついてるシーンは納得と共に、運転中という設定にもかかわらず容赦なくハンドルに憤りをぶつけているので、面白くてお気に入りのシーンの一つです。

Deanが部長権限を乱用してPharmを合宿(?)に連れていった一連のシーンは個人的に???といった感じなのですが、皆様どうお感じになられましたでしょうか?

最終話の赤い糸を結ぶあのシーンは涙なしには見られませんでした。初めてドラマに感情移入して泣くという体験をし、驚いた覚えがあります。


原作について

原作はweb小説で、珍しくかなり文語調で書かれており、言葉の乱れが少ないため言語学習教材としてとても優秀だと、タイ語学習中の姉が申しておりました。

タイの文化的な風習や、宮廷時代からの伝統菓子が物語のキーワードとなっており、物語の中で楽しく文化を知ることができます。

原作者さんが親日家で、日本の会社が版権を買う前の放送当時から日本語字幕を付けたい、日本語でそのシーンが暗喩しているタイの情報を解説したい、というボランティアの方を公認で推奨したりしています。


タイドラマを見る上でおさえておきたいポイント

・時はInstagram、でもやっぱり一番強いのはFacebook
全世界的に、唯一といってもいいほどFacebookシェアがいまだに衰えていないのがタイ。
ドラマの公式ホームページも、ドメインをゲットするわけでも放送局のホームページに新しくページを作るわけでもなくFacebookアカウントを作ることで解決してしまうという、斬新な使い方をしているな、と思ってしまうのは日本人だからでしょうか?

・CuteBoyというFacebookアカウントは、Y seriesを見る上でも頻出
Y seriesのYはいわゆるYOI、BLコンテンツを指します。よって、腐女子はY girlと英訳がつきます。ほとんどのY seriesにおいて、Y girlsは暗躍しますが、その最もたる例がCuteBoyアカウントです。

これは、大学公式Facebookアカウントであったり、非公式Facebookアカウントであったりするのですが、基本的に顔の良い男の子たちでY girlが推したいCPがあれば、事実とは関係なく仲良さげにボディータッチしようものなら写真を撮られて勝手に更新されていく、というものです。

肖像権やらプライバシーやら考えると恐ろしいものですが、SNS大国らしいといえば、らしいなと思わせる設定です。
実際の大学であるかどうかは怖くて調べていませんが、複数作品に出てくることから、闇サイト的に存在していることでしょう。

・気候の都合上、肌色率は高め
韓国や中国では、冬服という概念がありますが、基本的に暖かい・暑い気候のタイでは露出度が高めです。おとなしい性格の子でも、胸元のボタンが3つぐらい開いていることは往々にしてよくあるので、久しぶりにタイドラマに帰ってくるとその露出度に驚いたりします。

タイでは、正式な場では長袖長ズボン、というのが定められているそうなので、ジャケットスーツだけがフォーマルではない、というのが馴染みがない文化だなと思います。

ただ、韓国・中国コンテンツが流行っている都合上、ファンミーティングではこぞって冬服を着せられていることが多いですが、30度を上回るような気候でそんなことをするのは熱中症にならないかと個人的にハラハラしています。

また、汗ばむ気候であるため、身だしなみとしてシャワーを頻回に浴びる傾向にあるので、シャワーシーンがよくでてきます。

最後に

インスタントハッピーBL、という表現を比較対象として出していますが、インスタントハッピーBLは見た後の幸福度が上がるのでとても好きなジャンルです。だって、幸せになるためにドラマをみているんだから。

しかし、ただの娯楽としてのBLドラマとは少し異なるよ、というアピールがしたいがためにこのような表現をしました。気分を害された方がいらっしゃいましたら、申し訳ございません。

私がイチオシしている時点で王道ではないのでしょうが、個人的にはタイドラマのなかで今のところ見返しても良いなと思える唯一の作品です。

リスニング教材として優秀、特にDean役のOhm君の発音が聞き取りやすいと姉が申しており、また日常会話でもスラングなどを気にせずそのまま使えそうな言い回しが多いそうなので、2getherで学ぶタイ語の前にUWMAで学ぶタイ語を出してほしかったな、と思っております。

思いついたままに、つらつらと書き連ねてみましたが、いかがでしたでしょうか。

現在(2021/6/13)、Amazon PrimeやU-NEXTにて追加金不要で配信されていますので、もし気になっていらっしゃる方は視聴してみてはいかがでしょうか?

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