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イギリスの裕福層とは

 義父が年末に他界した。とても楽しい義父で、夫の家族の中で一番気が合う人だったので寂しい。未亡人となってしまった彼の奥さん(夫のお母さんではなく、義父の2番目の奥さん)のを訪ねた帰りの電車の中でこれを書いている。ロンドンから電車で2時間半の旅。寂しいので遊びに来てほしいという彼女のところに、夫と子供達を置いて一人で2泊三日で行ってきた。彼女は義父と知り合う前から裕福な未亡人で、典型的アッパークラスの女性。義父は彼女の生活レベルに合わせるのに苦労したのだろうなと思う。
 彼女は丘の上に立つ大きな家に住んでいる。所有する車もレンジローバーやポルシェ。でも、大切にピカピカに磨いたりすることはせず、泥まみれの犬を乗せて埃だらけの田舎道を猛スピードで走る。でも、決して派手なお金の使い方はせず、ボロボロになっても古いものを大切に使っている。そして、結構な倹約家。夫の話によると亡き前夫からの遺産が毎月1万ポンド(日本円にして約150万円)入ってくるのだという。その割に地味な生活してるなーと思ってしまったが、上流階級の方達が穴が空いたズボンやセーターを着ていたりするのもよくあることなので、そんなものなのだろうと思う。高級店が並ぶボンドストリートやナイツブリッジ周辺に出没する、ブランドで身を固めた人達は、成金というイメージ。本当の裕福層は田舎に住んで、自由と自然と社交を楽しんでいるのです。(写真は彼女の庭で遊ぶ犬。)