実体験11 抜管前夜

「9/21、正午に抜管します」

前日、限界を感じて懇願した抜管は、祝日やスタッフの関係で、やはり予定通りの9/21。

前日の夜は、眠れそうになかった。

筆談で看護師さんにこう書いた。

「このまま寝るのが怖いです。
今夜だけ乗り越えたら、明日はプロ集団にお任せするだけ。支えてくださっている皆様の期待にも、今度こそは応えたいです。
今夜はこのまま起きていたいです。」

看護師さんは、私の心を汲み取ってくれ、
「いいですよ。何かあればすぐ呼んでくださいね」
とナースコールを手に握らせてくれた。

夜中、別の看護師さんが様子を見に来てくれた。

「眠れますか?」

筆談で、「とにかく、この管を早く抜きたい」

すると、その看護師さんは、以前、人工呼吸器を体験されたそうだ。
20代前半の時、手術後に人工呼吸器を入れたそうだ。

経験者の話は初めてだった。
いろいろ筆談で質問した。

「コミュニケーションはどうしていたのですか?」
ー筆談することもなく、暴れていたー

「どのくらいの期間?」
ー1週間ー

「ベッドで抜くの?」
ーそうー

「おぇってなった?」
ー涙と咳がすごかった。すぐご飯を食べるリハビリがありましたよー

「もうご飯とか食べなくていい!抜けるだけでいい!経験者から話が聞けて嬉しい!」


そのまま長い夜を過ごし

朝がきた。

無事に朝を迎えられた。
今度は無事に抜管できますように、、、!!

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