未踏時代のリーダー論Vol.6 重量挙部主将 片山祐貴
重量拳部と聞いて皆さんはどのようなスポーツを
イメージできるだろうか?
重量挙げとは、重りのついたバーベルを両手で頭
上に上げ、その重さを競い合い、人間のパワーの
限界に挑むスポーツである。英語ではウエイトリフティングと呼ばれていて、英語の呼び名の方が多くの人が聞いたことがあり分かりやすいだろう。
重量挙げはオリンピック競技にもなっていて、日本人選手もメダルを獲得している。また、男子、女子で階級が分かれていることや、重量挙げの中にも種類があり、選手の得意、不得意で選ぶことが出来る。
(※立命館大学重量挙女子部員)
片山さんが重量挙げと出会ったのは高校時代である。通っていた高校には重量挙部があり、顧問の先生からの誘いを受け入部したのが重量挙げを始めるきっかけであった。
入部した当初は、先輩たちの姿に圧倒され、不安な気持ちになったが、「ライバルたちに負けたくない」と言う強い思いと、「全国大会出場」という目標に向かって日々の練習に励んだという。
その結果、全国大会出場などの実績を勝ち取ることができ、実力が認められ立命館大学へのスポーツ推薦も決定した。大学でも着々とレベルを上げ、現在の主将という立場まで上り詰めた。
(※バーベルを持ち上げる片山主将)
立命館大学重量挙部は長い間インカレ2部で試合をしており、より高いレベルを求め1部昇格を目指している。部員は男子8人、女子7人、計15人で活動している。
しかし、推薦枠の少なさによる数少ない部員、後輩の育成環境不足、部費が足りないこと、個人練習に当てる時間と後輩の指導に当てる時間の比率をどうするべきか、などの課題が多くあった。
過去の先輩たちへの憧れもあったが、1番はこの状況を変えるために、片山さんは主将となった。
主将となり、一人一人が意見を出しやすい環境を作るために4回生が役職を決め、部活に対する自覚と責任を持つように促した。また、部員同士の仲間意識を高め、不安なことなども言い合える良い関係を築くために部員へのコミュニケーションを積極的に行った。これらのことが功を成して、チームの雰囲気や部員一人一人の意識に変化が見受けられた。
そんな中、新型コロナウイルスによる活動自粛が余儀なくされ、約3ヶ月間の自粛を求められた。
重量拳部には重く辛い試練であった。片山さんは、この時、とても悲しく、悔しい思いをしたが、すぐに切り替え、チームが良くなるために考え行動した。
具体的に自粛期間行ったことは、部員のモチベーションを落とさず保つこと、筋力の低下を防ぐためにトレーニングを行うように部員に呼びかけたことである。また、自分自身が模範になるように、再会に向けて、トレーニングに全力で取り組んだ。
自粛が明けてもなお、コロナウイルスの影響で思うように部活動が行えない状況が続いてるが、片山主将を中心に重量挙部は、インカレ一部昇格、関西の大会では3位以内という今季の目標に向かい活躍してくれるだろう。また、片山さん個人としても、自己新記録を目指している。
(※重量挙部のメンバー)
* 重量挙部から未来のリーダーたちへメッセージ
4回生になってからチームのことを考えるのでは遅い。4回生は就活などもあり忙しいため、下回生の時からチームに何が足りないか、どうしたら良くなるのかなど考えていき、自分の代のチームの形をイメージしておくべきである。また、いろんな人と関わることも大事で、コミュニケーション能力の向上は必ず必要である。それに、主将になったからと言って、自己中心的にならず、協調生を大切にして、全員で協力し合うことで、いいチームになる。重量挙部は少数だが、少数だからこそのいいところはあるため、そこを上手く生かして欲しい。
そして、今年の成績を越して欲しいし、新たな歴史を切り開いて欲しい。
文:立命館大学AVA 三好辰典(産業社会学部2回生 体育会男子サッカー部)
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