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"男性器のある女性"と"女性器のある男性"

男性器のある女性
女性器のある男性

そんな者がいるわけない!認められない!という気持ちは、分からなくもないけど

既にいますし
かつての私もそうでした

しかし除去する前も後も同じように女性として認識され生きてきました

他人にそれを晒すわけでもなし
日常生活他人の性器なんて気にもしないでしょ?気にされてたら、逆に下心?怖いねんけどってなります

逆に人に晒して生きたいって実行すれば、それはそれで刑法で裁かれますし

人間関係って

性器とお付き合いするわけじゃなし
当人とお付き合いするわけですから

男性器だろうが女性器だろうが、個体差はあれ性器は性器ですよ

お風呂は人前で裸になる手間、例外的に戸籍上の性別よりも、公衆浴場を統べる法律で意思に反して異性の性器を見せられない利益を保護すべく性別(性器の外観etc)により区別されています

トランス男性である場合、性別適合手術は身体の中の事であり、外観に大きな変化を及ぼす手術まで受ける人は経済面や技術面からも生殖機能除去と外観変更がセットであるトランス女性に比べて多くはない事から、お風呂の利用を選択肢として持たない持てない人も少なくありません

中には意思に反して異性の性器を見せられない利益はじめ他者の気持ちを考えることの出来ない愚か者が、自分の気持ちだけを優先してその場の秩序を乱す事もないとは言えません
それは、いかなる性別、いや属性にあるでしょう

それは性別が、性器の有無が、属性が、そうさせるわけではなくて、その個人の性根がそうさせるわけで、もちろんトラブルとなれば自分でその責任を背負わなければなりません
刑法で裁かれますから

しかし、それに留まらず、トランス界隈全てに変質者というレッテルを貼ることになります

少数者であるものは、なぜか個人ではなく、属性で一括りにされてしまうのが世の常ですから
ざっくり、「みんな違って、みんな良い」なんて言いながら、少数者の話になると、ついつい主語が個人ではなく、属性になるような、まるでコテコテのお笑いの後のズッコケのような矛盾をよく前に目にします

多数派の七不思議のうちの一つだと思っています

繰り返しますが、お風呂は人前で裸になる手間、例外的に戸籍上の性別よりも、公衆浴場を統べる法律で意思に反して異性の性器を見せられない利益を保護すべく性別(性器の外観etc)により区別されています

それは差別ではありません

しかし、それ以外の多くの場合、性器は多くの場合、他者に晒す機会などなく、性別移行途中や、何かしらの理由で性別適合手術を受けていない状態の人も、長期間のホルモン治療や見た目における性別移行、時間をかけた家族、職場など様々な場での人間関係を絡めた性別移行を経て生きる当事者は既にいて、その人たちは性別適合手術を終えて、既に女性として世間に溶け込んで生活する人と同じように生きています

昔は組合員(ニューハーフ業界の意)はテレパシーで通じ合う
一目で、「あっ!この子は!」と分かるなんて笑い話にしてましたけど、私はトランス女性ですが、街中を歩いていて、誰がトランスで、誰がそうでないかなんか分かりません

ましてや、誰に男性器がついていて、誰が女性器かなんてわかりません。分かる必要なんてないんですよ

私が気づいていないだけで、普通に昨日今日どこかですれ違っているかもしれないし、昨日の豪雨で雨から逃げる為に一緒に走ったあの人かもしれないし、「雨やばいっすね」って世間話した小洒落たカフェの店員さんかもしれないし、チケット探すのにまごついてる私を優しく見守ってくれたバスの運転手さんかもしれないし、既にトランスジェンダー当事者は世の中に存在します

男性器だろうが女性器だろうが、無闇に他者に晒して、他者の意思に反して性器を見せられない利益を侵さない限り、他者の素性なんて分からないんです

というか公衆の面前でそれをするのは、むしろトランスジェンダーの話からは外れて、別の話になると思うんですけどね

話がそれましたけど、それを紐解いていくのが、長い時間をかけた人間関係なわけでしょうから

余談ですが、ニューハーフとお付き合いをしたいという男性には、ニューハーフ専門で好きになるという人もいますが、必ずしもそんな人ばかりではありませんでした

初めは興味本位でニューハーフと遊んでいて、ニューハーフなんか絶対恋愛対象としてみられないと公言していたような人が、ニューハーフと交流を深めていくうちに、ある特定の個人の人となりを知るにあたり、気づけば恋仲になっていたなんて話も現役時代には少なくない数聞きましたし、私もそんな経験があります

まあ、私の場合は、男性器がついていた頃は、ニューハーフとはいえ、プライベートはニューハーフとは公言せず生きていたので、お店に関係のない人間関係においては、よほど近しくなっても、必要にかられなければカミングアウトしませんでしたし、お付き合いする人にも、自分の性器は見せませんでしたし、触れさせもしませんでしたけども

それはあくまでも、私の話です

河上リサのホームページ

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