経営者の集まりで話す商用圏の話

ちょっと前のTwitterに載せた話

新規の経営者が経営者の集まりに来た。賃貸物件を3000万で改装。従業員は彼女と他2人を社員で雇い月45万ほどの経費。売り上げ予想は月120〜150万!賃貸料は60万らしい。

ん?これ売り上げ予測はどこから?

この分野のヘッドスパは新しいビジネスなので、1人5万円で月30 人で150 万円です!隣で散髪もやるので、月200万いくかもしれません!その為の散髪スタッフが2人です。

人の分布とか他の分析は?

ありません!

力強い!なんて勢いだ!とは思わない。かなりヤバイな〜ギャンブルなら、これくらい勝てるはずで全部ツッコミそう。

ちょっと待ってな。検索するから。

iPadでGoogleMAPだして、近場の幼稚園、老人ホーム、散髪屋、理髪店、エステを検索して、ざっくりホワイトボードに書いていく。

ここがライバル店で車での範囲がこれくらいとすると散髪屋に来る人数見込みと、ヘッドスパ利用者はこれくらい。時間帯と土日からいうとざっくり、月50万がいいとこくらいなんだけど?

そうなんですか?

他の経営者「そうだね。その計算から行くと、散髪屋としての料金設定がこれくらいになり、スパと合わせても、ここの数字がこう変わるから、1人2万は取らないといけないかもしれない」

こことここに幼稚園があるから、狙いの戦略は昼間の主婦と老人対象にして、散髪屋のターゲットをズラしたり子供も対応した形の方が、人数は確実に確保できる。ヘッドスパはここにやっている人がいて、完全個室で親が経営者の人が道楽でやってるから潰れないとこがある。サービスで勝たないと勝てないと思うよ。しかも借入と賃貸料考えると、根本から変えないといけないと思う。

考えてみます!

3ヶ月後、そのヘッドスパの店はオープンしていた。ホームページから従業員が消えていき、1年後、サービスが散髪屋になり、ターゲットがズレていったが、最初の資金と賃貸料が無謀だった。

結果、人は子供向け主婦層と老人の散髪屋で人は入っていたが、後の経営者の集まりで借入の3000万が払えなかったと聞いた。


経営もトレードも希望的観測に価値はない。

運を天に任せるより、データを取った方が効率的だった。逆にヘッドスパのデータを集めてあの場にいたら、結果は違っていたかもしれないと思う。

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