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読書・映画の感想文

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たれながすことばとこころ
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#読書メモ

読書メモ5「1Q84」

実は村上春樹を読んだことがないと知人に話したら 「俺も苦手で何度も挫折したけど、これは最後まで読めたよ」 と貸してもらって読破。 長かった・・・。 読み終わるころには村上春樹6年ぶりの新刊発売!って広告を見かけていた。やれやれ(違う)。 もしかして確かに初めて、「うわぁ」と思う場面もなく読み進めることができた。 最初の方は、いつ「うわぁ」が来るのかヒヤヒヤしていたけれど、少しだけでぐっと抑えることができる程度で、あとは安心して読み進んだ。 ちなみに私の「うわぁ」は、多

読書メモ6「人間の建設」

数年前にこの本を読んで、人に勧めるも食指の動かない感じの反応ばかりで寂しく思っていたのだが、 最近知り合った人に勧めたら、すぐさま読んでくれて感銘を受けたと感想を話してくれた。 相変わらずマイブームだけで私の世界は動いているので、たまに立ち寄る本屋さんで教養が身につくなんちゃらを見かけて初めてブームを知ることになるので、知るころには終わっているのかもしれない。 私は数学に全く強くないけど関孝和と岡潔と森毅のお名前くらいは存じ上げていて、なんとなく好きなのだ。もちろんまるで

読書メモ7「嫉妬と自己愛 『負の感情』を制した者だけが生き残れる」

実は佐藤優、初体験。 顔が怖くて、とルッキズム全開ですみません。 本を手に取っただけで怒られそうな気がしてたので。 さて、私はいわゆるスペックの低い人間なので 嫉妬の対象になるとは思わずに生きていた。 という話を知人としていたら 鈴木宗男がそういう人らしいよと。 そしてこの本に書いてあると渡されたのであった。 ムネオ! アメ横を歩いてたら見かけたことあったけど そんな君なら握手を求めたかった! と思うなど。 顔が怖すぎて本を開いたら怒られそうで未読であった 佐藤優は、優

読書メモ8「組織の掟」

食わず嫌い(というか怖かった)のを乗り越えて 調子に乗って2冊目の佐藤優。 「組織の掟」 私はスパイとしては全く活躍できないのが分かった。 お酒飲めないしな。これは海外では大きいであろう。 あ、でも、イスラム教圏なら・・・とはいえ 思っていること全てが声と顔にだだもれな私はスパイにはなれない。 外務省というものに対してどんなイメージも持っていなかった私は この本を読んで 「へええええええ」 と思うなどした程度。 特権意識なんて持っていたのか・・・とか。 言質を取られるとか

読書メモ9「異邦人」カミュ

日本だったら「湿度」かもしれない。 そう思った、梅雨入りに「異邦人」。 ねっとりとまとわりついて私を離さない湿度。 体温を下げようとせっかくかいた汗も蒸発することもなく ただ、私の体を疲れさせる。 気持ちの良い疲れでは決してありえず 悪い気分だけが溜まっていく。 「湿度のせい」 と供述する人が出ないとも限らないのでは。 不条理といえば、最近は日本で不条理な事件だらけなので なんかもう、ムルソーだらけなのである。 「意味わかんないよ!」 と叫びたくなる事件が多すぎて、特段