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音楽理論、必要か不要か論の答え【DTM初心者向け】


僕は音楽理論を少し知ってる。
少し、というのは「コレなんですかね?」と聞かれた時に大体何かしらは回答出来る程度を指す。100%正解するなんてレベルには到底及ばない。

この『少し』程度でも、到達するのに結構な勉強を要した。なのでDTM初心者で音楽始めたての方よりは理論的なものについて詳しい可能性がある。

今回はそんな低みのレベルから見る音楽理論の要不要論についての話。


❶音楽理論って何?

音楽理論って何だろう、と考えた時。
多くの方は恐らく『コードやスケール』についての何某かを想像していると思う。
それもまた正解だ。

しかし本義的な事を言えば、音楽理論とはもっともっと広い意味を指す。

例えば「オタマジャクシを書いたら四分音符」というのはそれなりに多くの人が知っていると思うが、これもひとつの音楽理論だ。
ドラムを8分音符のリズムで叩けば『8ビート』。これもまた音楽理論のひとつだ。
カラオケでキーを+2とかしたら音が高くなることを知っている。これも音楽理論の内に含まれる。

ということで音楽理論に関しては程度の差こそあれ殆どの人が知っているものになる。

9年もの義務教育を敷かれる現代日本に於いて音楽理論を何一つ知らない人、というのは極めて稀なケースである。
なので殆どの人にとって「音楽理論全く知らない!」という発言は正しくない。「音楽理論そんなに沢山は知らない!」が正しい。

ウザ〜と思うかもしれないが、ここまで一旦把握しておこう。ごめんね。


❷音楽理論は必要か、不要か

やや蛇足な話になるが、❶の話で本義的な音楽理論が必要か不要かというのは論じることが出来ないのは、もうお分かりのことと思う。
だって音楽理論0って人がほぼ存在し得ないからだ。

「え? じゃあアフリカの教育を受けてないであろう貧しい子供達がブリキ缶をかっこいいグルーヴで叩いてるのは?」と思ったそこのあなた。とても正しい疑問だ。

しかし、彼らは「こうやって叩けばカッコイイ」という概念を持ち合わせているから叩けるのだ。この時点で音楽理論を自らの内に持っている。音楽理論が無いわけではない。

つまり、音楽理論は必要と不要の二極的な話で語れるものでは無い。これが答え。


でもこれでは読者諸兄の皆様は全然スッキリしないと思う。は?ダル。意味わかんね、という感想しか湧かないだろう。

なのでここは議題を差し替える。
つまり『高度な音楽理論は必要か不要か?』というテーマに変更してお届けしよう。


❸改題:高度な音楽理論は必要か、不要か


改題してきました。
ここではもう1つ条件を追加して「楽器や歌をする、又は音楽を作る人にとって高度な音楽理論は必要か、不要か」という話をする。

先に答えを言うと、『必ずしも要するものではない』である。
つまり『必要ではない』が僕の答えだ。

これの根拠を示すために、高度な音楽理論とは作曲家やプレイヤーにとってどのようなものなのか、というのを書いていこう。

そもそも高度な音楽理論は常日頃から頻繁に使うものでは無い。音楽理論に基づいて難しいコード進行をギリギリで成立させ続けてる曲なんて殆ど作らないし、演奏しないからだ。

そんなことより少しでもカッコイイ音作りを目指した方が十数倍有意義なのである。

では音楽理論が役に立つのはいつなのか。それは困った時である。

例えば、とある曲を急にボサノバ風味でやることになった時。
また例えば、ファンタジー系のBGMを1日で作れと言われた時などがそれだ。

こういう時に音楽理論があれば、瞬時に対応して一瞬でそれらしいことが出来る。これが音楽理論を学ぶ一番分かりやすいメリットだと思う。

つまり高度な音楽理論とは出来の良いプリセットなのだ。
ボサノバがしたければボサノバに必要な演奏法をすれば良い。
ファンタジー風味のBGMが欲しければ、その手の民族音楽で使われてるスケールを持ち出せばいいのである。

音楽理論を学ぶということは、先人が積み上げてきた知識と結論、すなわちプリセットを利用する権利を得るということなのである。

普通に考えて、プリセットが無くても音楽はやれる。なので『必ずしも要しない』が僕の答え、という訳だ。


学ぶも学ばないも自由で、どちらが偉いとかは無い。これは間違いない。
高度な音楽理論が無くても、音楽は作れるし演奏できる。これも間違いない。

まあでも、あると便利ではある。
なので便利グッズ的なものが欲しくなったら勉強したらいいのでは?と僕は思います。

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