私の弱者戦略 (ランチェスター戦略理論)
木下斉さんのジブン株式会社ビジネススクールに入学した。
初回のお題は "ランチェスター戦略 (弱者の戦略)" だ。
ランチェスター戦略とは
ランチェスター戦略は、1914年に勃発した第一次世界大戦時に、イギリスの自動車工学・航空工学のエンジニアである F.W.ランチェスター氏が航空機による空中戦の損害状況を研究しはじめたことから生まれたらしい。
弱者という自己認識
強者か弱者か。
様々な観点があるが、自分が 1 番弱者を実感せざるを得なかったのは、中高生時代と産前産後だ。そして育児中の今も。
中高生時代
中学受験で算数を無双し (今でも覚えている。塾のクラス内にいた算数得意男子と本気で競っていた)、負けず嫌いで、ゲームやスポーツの試合などで負けただけで悔し涙を流していたが、
通学に電車を使うようになり、痴漢にも遭遇し、男女の体格差を知った。
悔しさのあまり合気道などの格闘技を習おうかと思ったこともある。
だが、同じ土俵で戦うのではなく、性差や生まれの体格差、体質、国籍、生まれ育った環境とリソースを受け入れたうえでの戦略を考えることが肝要だ。
勝ち続けられる人なんていない。
ある意味、人生において早めに戦略を思考するきっかけがあったことに感謝している。
産前産後と育児中
出産と育児は人生において一大事業だ。
出産は性差の代表的な1つかと思うが、妊娠してすぐポコンと産めるものではなく、十月十日 胎児を守り(母体から栄養を与え)、数ヶ月にもわたる悪阻にも耐え、命懸けで出産する。
私は出産をきっかけに体力や健康の懸念を抱えるようになった実感がある。
その中での復職。
以前は社畜に近いガムシャラな働き方をしており、若さを武器に無尽蔵にリソースを仕事にフルスイングしていた。
年齢を重ね、体力の枯渇懸念もあり、育児タスクもある今、フルスイングはもうできない。
弱者の戦略
局地戦
強みにフォーカスして仕事内容をアレンジする。
スポットに絞って成果を上げる。
以前フルスイングできていた時は、全部を自分で納得いくまで確認していたり、仕事の効率は良くなかった実感がある。
今は、自分の得意分野で、かつ、他のメンバーが苦手なエリアを見つけ、そこにフルベッドするようにして成果を出している。
得意なエリアだと成果を出しやすいし、同僚やパートナーにも感謝されるし、助け合いとなり、こちらの依頼もしやすくなって一石二鳥だ。
そして、その成果をアピールすることもセットで。
「頑張っていれば見ててくれて評価してくれる」なんて、上司はそんな広く見れるほど時間の余裕もないし、第一不可能だ。
さらに、育児との両立経験を仕事に活かす。
限られた時間の中でタスクをこなすことで、優先度の付け方やタイムパフォーマンスは明らかに上がったし、なによりストレスを分散できるのが大きい。
育児がなかった時は週末も仕事のストレスを抱えていたりして、非効率だった。
接近戦
接近戦を組み立てる。
ステークホルダーには定期的に 1:1 をセットしているし、業務上のパートナーは飛行機で数時間ほどの距離でオンラインコミュニケーションがベースだが、上司と交渉して定期的に出張して対面で話している。
出張が難しいタイミングのおいては、プライベートで用事を作って私用で訪れた際、彼等に会ったこともある。「あの時お会いして話せたことが大きかった」と今でも言ってもらえる。
これも、オンラインでずっとやり取りするより、短期的なコストがかかっても長期的な成果に繋がると確信しての行動だ。
一騎打ち
上司と直接話す。直属の上司とは定期的に話しているし、その上や斜め上の立場の方とも 1:1 で会話する場を設けていただいている。
それと、ちょっとややこしくなりそうな時は早めに判断して、対面やコールにて直接話すように心掛けている。
「理想論」をみんなが見えるところでぶつけたとて、表面上は説得できても人と人とのやり取りなのでシコリは残るし、以後の関係性にヒビが入る。
テキストではキツい文言に見えても実際に話すとそうではなかったことも往々にしてある。
時間の制限がある身としては、理想論でゴリゴリ進めるのではなく、相手の懐に飛び込み、双方の着地点(落とし所)を探るのだ。
ランチェスター戦略を基に自分の人生を振り返ると、今まで意識してきたことが、軸となって整理される。
今後も数々の選択を迫られるだろうその際に、この戦略を意識して荒波をしなやかに乗り越えていきたい。
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