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少額短期保険に参入を考えている経営者様が欠けている視点について

私は多くの経営者様から、少額短期保険会社を設立して保険を収益事業にしたいというご相談を受けます。

少額短期保険会社はミニ保険とも呼ばれていて、通常の保険会社よりも参入障壁が低いのは事実です。

少額短期保険会社に参入しようと考える会社は、何らかの形でポータルサイトを持っていて、多くの人が、そのポータルサイトを訪れるので、ついでに保険を買ってもらえて儲かるのではないかと考えていると思います。

まず、保険料の内訳を大雑把に説明しますと、例えば年払い1万円の保険料があるとすると6000円が実際に保険金に支払われる原資、2000円が代理店に支払われる販売手数料、2000円が保険会社の運営費となります。自社で保険を販売すると4000円から実際の経費を差引いた額が利益となります。

保険は、物販と違い在庫を持ちません。多くの人が訪れるポータルサイトで保険販売をしたら儲かるのではないかと考えるのは当然の事だと思います。

しかし、多くの経営者様が欠けている視点は、「保険金の支払いコスト」です。どんな保険を組成するにしても当然、保険金の支払いは発生します。「保険金支払いコスト」は事故を受けつける体制、保険金の支払金額が妥当であるか、また、保険金詐欺の事案ではないかをチェックする損害査定の体制、これらの体制を整備しなくては保険会社は運営できません。

また、これらの体制には多くの専門的な人員を必要とします。

保険金を支払う体制整備に多くの資金が必要である。また、そこには専門的な人員が必要である。この2つが欠けている視点です。

私がコンサルした経営者様には、少額短期と言えども保険会社を経営するのは非常に大変である旨を伝えて、保険を収益事業にしたいと考えているなら、既存の保険会社に相談したほうが、結果的に安くつくとアドバイスしております。

保険で独自サービスを考えている経営者様は下記の記事も参考にして下さい。
https://www.novari.co.jp/article/original-insurance.html


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