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『聖なるたいまつと御霊の剣』(未邦訳)リック・ジョイナー著、「第3章 馬と少女」

『聖なるたいまつと御霊の剣』(未邦訳)リック・ジョイナー著、「第3章 馬と少女」P.50-52, 53-55より
『The Torch and the Sword』2003 by Rick Joyner「Chapter three; The Horse and the Girl」『聖なるたいまつと御霊の剣』(未邦訳)リック・ジョイナー著、「第3章 馬と少女」P.50-52, 53-55より

以下私訳-------------------------------
それから、10~12歳に見えるその若い女の子は、馬の後ろから出て来ました。彼女は学校の制服に身をつつんでいましたが、その制服は、傷つき着古された銀と金の鎧で覆われていました。ベルトには剣がかかっていました。
〈中略〉
「この小川から水を飲んでもいいかい?」喉が渇いて弱っているのを感じて、私は尋ねました。「もちろんよ。そのために、この川はあるのよ。」
〈中略〉
小川のふちまで来ると、私は手を伸ばして唇に水を一口ふくませました。すぐさま、私の両目は輝き、思考が明瞭になりました。
続けて飲むと、さらに強くなった感じがしました。私は優しく馬をひじで前にうながすと、馬はその膝をついて水を飲んだのです。私は馬がそのようにして水を飲むのを見たことがありませんでした。小さな女の子も同じようにして、膝をついて水を飲みました。私は同じようにすることにしました。好きなだけ飲みました。
「恐れはあなたを弱くするわ」女の子は、水を飲み終わった後言いました。
〈中略〉
「君は何歳なんだい?」私は尋ねました。「どうやってそんなに多くの事を知ったんだい?」
「私は12歳よ。だけど5歳の時から霊的戦いを戦ってきたわ。戦いの中で多くを学んだけど、私の知恵はこの川から来るの。この川は“いのちの川”よ。この川は、経験を知恵に変える“いのち”を与えてくれるの。(あなたが今体験してる)この幻は真実よ。」
「これは麗しい流れだけど、川だとは!これが“いのちの川”だなんてありえない!」私は反論しました。
「いのちの川よ。ここにあるのは小さいけど、それは必要に応じて大きくなったり小さくなったりするの。少しの人しかここに飲みに来なかったわ。高い所を支配してる悪しき者達を通り抜けなきゃいけないから。ほとんどの人が、今いつも攻撃されてる真のいのちの水より、攻撃されてない濁った流れから飲む方を好むの。この事のために戦うほど飢え渇いているのは、ほんのわずかな人々だけよ。けど、私が知ってる事のために戦う価値以上のものはないわ。」
「ここに辿り着くのに戦いながら来たのかい?」
「そうよ。あの道を真っ直ぐ降りて来たの。」彼女は、私の後ろにある谷のはるか終わりを指差しながらそう言いました。
「どうやって悪霊の一軍を潜り抜けたんだい?」私は尋ねました。「君が通り抜けられる隙間はまだそこにあるのかい?」
「ううん。もう完全に敵に囲まれたわ。けど、攻撃されても進み続ける勇気のある人なら、誰でも悪霊の一階級の群れを潜り抜けられるわ。私は敵軍の一番弱い群れを選んで、その真っ只中をまっすぐ歩いて来たのよ。」
「何が一番弱い群れなんだい?どうやってそれが弱いと知ったんだい?」
「“あざけり”と呼ばれる大きな一個師団よ。そいつらは私を本当に傷つけることはできないことを知ってるから、その軍の中を歩くことにしたの。そいつらは私の決意を見たら、私に道を譲るって教わってたし、実際そうだったわ。やつらは、いきり立って、侮蔑や卑猥な言葉を叫んで来たの。けど、やつらは二つに分かれて私に道を開けたの。私はやつらの攻撃を私の(信仰の)盾で全部防いで、かすり傷一つ負わなかったわ。」
「君がそう出来るって誰が教えてくれたんだい?」
「お母さんよ」
「お母さんもここにいるの?」私は尋ねました。
「ううん」
「お母さんはどこにいるの?」
「お母さんは潜り抜けなかったの。私たちがあざけりの軍を通り過ぎていた時、お母さんは立ち止まって、もっとたくさんの人を連れて来るために戻るわ、と言ったの。お母さんは、後で合流する、と言ったの。私はお母さんが戻って来ないと思ったわ。」
「何故だい?」
「お母さんは、上手に私に教えてくれたけど、お母さん自身は私に教えたことをできなかったの。お母さんが、侮蔑やあざけりに振るえているのが分かったわ。お母さんは人々の賛同が必要だから、もっと味方を得るために戻って行ったの。他の人たちがどう考えるかに気を取られ過ぎる人は、誰も通り抜けられないわ。」
「お母さんは何か他の方法で通り抜けられるかな?」
「それはできるわよ。けど、あざけりの軍を抜ける方が、はるかに一番簡単な方法よ。実際、お母さんが怖じ気づいて後退し始めたとたん、お母さんはすぐ打ち負かされてしまったわ。それから、お母さんは残りの人たちと一緒に私をあざけり始めたの。悪の勢力を前に一旦後退し始めたら、簡単に敵にやられてしまうわ。お母さんは今や敵の捕虜の1人よ。」
「同情するよ。お母さんが恋しいよね。君のお母さんは少なくとも素晴らしい教師だったんだね。君を教えるという素晴らしい仕事をしたのだから。」
「ありがとう。私もお母さんが恋しいわ。ずっとここに独りきりでいるけど、ここから外に出て悪しき軍勢に影響されて汚されるよりはまだましよ。」
小さな少女が遠くへ思いを馳せたのを私は見ていました。それから、彼女はサッとすばやく会話に戻って来ました。
「進み始めた時、お母さんには厳しいのは分かってたわ。おそらく突破できないことも。けど、そのことも私を止める事は出来ないことも分かってた。お母さんが永遠に自由になってこの小川から水を飲めるようになる唯一の望みは、私が自分の使命を果たすまで潰えることはないわ。」
しばらく間を置いて彼女は続けました。
「私はお母さんをあきらめてないわ。けど、私自身や私のような他の人たちは、お母さんのような人たちにとって唯一の希望なの。私たちは、あの悪しき軍勢を打ち負かして、その悪霊どもに囚われている人たちを解放するためにここにいるのよ。私は本当に信じてるわ、時が来て、お母さんが私と一緒にこの小川から水を飲むことを。この小川がまた大きな河になるまで、お母さんやたくさんの人たちが飲むようになることを。そして、海にまで流れて、すべてのものが生きるようになるわ。」
〈後略〉

《終》

『The Torch and the Sword』2003 by Rick Joyner「Chapter three; The Horse and the Girl」『聖なるたいまつと御霊の剣』(未邦訳)リック・ジョイナー著、「第3章 馬と少女」P.50-52, 53-55より


【巻末付録】終わりの日の闘いに挑む主の戦士達の為の預言的啓示シリーズ・リンク集

①第一章 地獄の大軍が行く
P.14-17『ファイナル・クエスト』リック・ジョイナー著、生ける水の川・発行より
https://note.mu/risingdestiny/n/ncfe369341790

②【刑務所からあの至高の山の頂へ】
P. 90-133 第6章 刑務所、第7章 若い使徒、第8章 光、第9章 自由『天国からのメッセージ』リック・ジョイナー著、マルコーシュ・パブリケーション、2000年7月1日 初版発行より抜粋 (2018年4月現在出版社在庫切れ)
https://note.mu/risingdestiny/n/n1b1027de04ca

③【三つの主の軍隊】
P.136〜152 第10章 軍隊『天国からのメッセージ(原題THE CALL)』著リック・ジョイナー、マルコーシュ・パブリケーション発行より抜粋(2018年2月現在出版社在庫切れ)
https://note.mu/risingdestiny/n/nf2449b6d82ef

④【主の都市】
P.153〜161 第11章 都市『天国からのメッセージ(原題THE CALL)』著リック・ジョイナー、発行マルコーシュ・パブリケーションより抜粋(2018年3月現在出版社在庫切れ)
https://note.mu/risingdestiny/n/n1d520e895d48

⑤『聖なるたいまつと御霊の剣』(未邦訳)リック・ジョイナー著、「第3章 馬と少女」P.50-52, 53-55より
『The Torch and the Sword』2003 by Rick Joyner「Chapter three; The Horse and the Girl」『聖なるたいまつと御霊の剣』(未邦訳)リック・ジョイナー著、「第3章 馬と少女」P.50-52, 53-55より
https://note.mu/risingdestiny/n/n75b0bf8f8e96

(巻末付録終)

【福音】新しく生まれ変わる!(新生の祝福)
https://note.mu/risingdestiny/n/nb11945f61b7a


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