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WhiteNOise # 15

 影を亡くした男は、自身の存在の希薄さを知った。
月光が彼を照らすと、躰が透けていく。

それ故に、気が付いたのだ彼は自ら語った。
それならばと、彼は、生きながらに自分の魂を浄化させる術を獲得した。

 瞳はもういらない。
もう醜い物は見たくないんだ。
そう話す彼の瞳は、夜の海岸線と月光しか映らない。
やがて、彼は記憶のなかの彼の顔も、網膜に残っていた彼女の顔も忘れていった。

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