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モノローグでモノクロームな世界

第四部 第三章
五、
 その警報は突然鳴った。
世界が終わるには、あまりにもあっけない程の幕切れ。

こんな終わり方は想像していなかったけれど、少しの諦念感と共にどこかで私はそれを受けいれた。
不安に彩られた顔の人々。
爆風だろうか。
凄まじい風が私達の行く手を阻んだ。
神経を逆なでる耳障りな警告音。
「どこに行けばいいの?」
真飛にそう、尋ねる。
彼は、答えなんか持っていないはずなのに、不安そうな声で問う私をただ安心させる、そのためだけに彼の言葉を用意し、私にそれを与えようとしてくれる。
だから、もう解放してあげる。
私は思いっきり真飛を突き飛ばすと、爆風が渦巻く眩しい光の中へと身を投げた。

 ごめんね。
沢山、傷つけて。
ごめんね。
沢山、心配かけて。
・・・・・・貴方と見たあの夏の景色は、世界で一番、奇麗だったよ。

 こうして、私の物語は閉じられた。
私は少しの安堵と少しの懺悔と共に、無理矢理閉じられた終わりを受け入れた。


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