Butterfly Effect 9
あれから幾月経っただろう。
アリスは紫色のバタフライと共に消えたまま、僕は次第に一人の生活に慣れていった。
好きな時間に帰ってきて、好きなものを食べて、
好きなところに行く。
皆がアリスではなく、僕を見てくれる。
僕は満足していた。
・・・・・・満足していたはずだった。
蜜色の満月は、本当のことをそっと教えてくれる。
僕は独りでいることを紛らわす為に、双子の金魚を飼い始めたこと。
その金魚の名前がルナとナルであることを、
満月にそっと教えた。
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