「nakigoe」
透明な毒になった
僕のことばは
喉で詰まり
出口を無くした
心より先に
影が動き
手首を掴まれ
ここから動けない
意味がなと
決めて
飲み込むにはもう
あまりにも大きくなり
吐き出すにはもう
遅い
透明な毒になった
僕のことばは
僕の身体だけを
蝕む
それは
誰かを傷つけるものかもしれない
それは
無意味より無意味かもしれない
君には毒された僕は
何に見えるだろう
透明な毒になった
僕の瞳は
君の言葉を映さない
君は
その瞳を破り
身体を引きずり出し
掌に触れ
僕の喉を引き裂