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ツインレイ〜夫とのこと

彼と出会ったのは、夫との関係が最悪になってから4、5年も経った頃だ。

もっと言えば、10年以上前から、少しずつ、ヒビ割れみたいなものはずっとあって、でも、それはお互い見ないようにしてただけかもしれない。

そんな時期だったからこそ、私は彼と近付き過ぎるのが怖かった。

絶対ハマる。戻ってこれなくなる。

その自信があったから(笑)。


それと同時に、彼を愛しても、私はいつか冷めちゃうんじゃないかって、それも怖かった。

だって、結婚当初や妊娠中、私と夫との間には、ちゃんと愛とか信頼関係があったはずなのに、それが今はどうだ。

だから、どんなに愛してても、愛はいつか冷めちゃう、って思って。

それに関しては、夢の中で彼に言われた。
『冷めたっていいじゃん』
『全然愛されなかったより、ずっといい』

そう言われてから、それもそうね、って思えるようになった。

彼を愛するのが、ちょっとラクになった。


私と夫との関係はそんなだったけれど、でも、夫と子供とは仲がよかったし、子供には夫が、父親が必要だと思っていた。

夫は、ごく普通の愛情ある家庭に育っていたから、子供には、そういう父親が絶対に必要だと、私みたいに、歪に育ってきたような人間だけでは絶対にダメだ、って。

それが、私が離婚をためらう一番の理由だった。

天使さまには言われた。
『子供だなんだって理由つけて言い訳してるだけでしょ?』
『彼との愛を知った以上、何にも見ないふりしてぬくぬくしてるなんてできないからね』
『戻ってこれなくなっちゃうって言うけど、あんた、どこに戻って来たいのよ』

そう、天使さまの仰る通り、だった。


でも、ひとつだけ、思っていたのは、仮に、今すぐ夫と別れて、彼と一緒になれたとしても、私は、彼のイヤなところが見えたら、彼が夫みたいになったら、やっぱり、彼のことを大嫌いになるんじゃないか、って。

言い古された例えではあるけれど、同じ部屋の空気を吸うのもイヤなくらい。
今、夫に感じてるような思いを、彼にも持ってしまうんじゃないか、って。

それはイヤだった。

今、夫といるのがイヤだから、って逃げたら、私は彼との間でも、同じことを繰り返すような気がした。

だから、まずは、ここで、夫と過ごさなければならないのだ、って思えた。

そんなふうに思ったとしても、私自身の心持ちや、夫の言動がすぐに目に見えて変わるわけでは当然なく、ツインレイ鑑定の先生から、定期的にセッションを受けても、まだ重い、と言われ続けていたことの一つが、夫との関係だった。


それが変わったのは、私の中で、ひとつ、大きな気付きがあったから。

それは、夫のクローゼットを片付けていた時。
夫が昔着ていたポロシャツを手に取った途端、私は、これを着ていた頃の夫の姿を思い出した。
仕事も順調で、モテてもいて、私には輝いて見えた頃の夫の姿。

そうして次の瞬間、ふと聞こえてきた。

『かっこいいものを愛せるのは当たり前なのだ』
『情けない姿を見ても、それでも愛せるか』

私の目からは涙がぼろぼろ出た。

ああ、私にこれを気付かせるために、夫は今まで、これでもか、というくらいに私に情けない姿を見せ付けてくれたのか、とさえ思った。

自殺未遂した時も、休職した時も、私が、夫のことを、まるごと、そのまんま、受け入れて、受け止めていたなら、夫は、すぐにでも夫本来の良さを取り戻し、あんなにも苦しまずに済んだのかもしれなかった。

ごめんね、って私は心から思った。

泣きながら心の中で謝った。


私は、彼を愛したい、癒やしたい、といつも思っていて、だから、まずは、これまで傷付いてきた夫の心を癒やそうと思った。

やっぱりそれも、すぐに、私の心持ちや、夫の言動が目に見えて変わるわけではなかった。

でも、私の中では、明らかに何かが変わっていて、だから、夫との時間が前ほどストレスではなくなっていたし、それに伴ってか、夫も少しずつ変わっていった気がする。

それでも、抱かれてる時なんか、私が本当に愛したい、癒やしたいのは彼なのに、って、心の中がぐちゃぐちゃに思えるような気持ちも何回もあったり、でも、そんな時にいろんな存在に教えてもらえたこと。

『夫からの愛は、彼からだと思えばいい』
それでいいのかな?
『愛はもともとひとつだから』
宇宙の愛、大きな大きな愛。私は泣いている。

『あなたが誰かに感じる愛、誰かに注ぐ愛は全て彼へとつながっている』
だから、愛を感じたら、愛を与えたいと思ったら、軽やかに愛を表現していって、と。


家族がいるのに、彼を愛すること、大切だって思うこと。

最低、って思う人もたくさんいると思う。

でも、私は、彼を愛するように、夫を愛そう、って思えたから、夫との関係が変わった。

彼を愛するように、っていうフィルターをかけることで、私はこれまで私が持っていたよりも、もっともっと大きな愛を、周りに注ぐことができる。

目の前の家族や大事な人をそのまんま愛せるのが普通なのだろうけれど、でも、私には、彼というフィルターが必要で、そうしないと、ちゃんと愛せない、やっぱり歪な人間が私だった。

でも、歪でも何でも、愛した者勝ち、な気もする。

愛すること。愛を表現すること。

それは、現実をガラッと変えるくらいの、大きな大きなパワーになる。













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