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「旅をしながら生きていきたい」トラベルライター高野さんの、“自分らしい生き方”とは

“ロールモデル消失時代” と言われている今。

「どんな風に人生設計を立てよう」
「自分らしく働くにはどうすればいいんだろう.....」

など、自分の生き方を模索している女性は多いのではないでしょうか。
自分と向き合う作業って、案外難しかったりしますよね。

そんな中、現在フリーランスで執筆活動をしているトラベルライターの高野さんは、「旅をしながら生きていきたい」、そう断言されています。

会社員時代もあったという高野さんが、どのようにしてトラベルライターの道にたどりついたのか。現在のご自身に至るまでの苦悩や葛藤はあったのか。インタビューを通して伺いました。

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▼プロフィール▼

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高野麻由さん

3ヶ月間の一人旅を機に、旅のとりこに。現在は、トラベルライターとして旅メディアをはじめとした複数の媒体で執筆中。今年の3月に、フリーランスに転身。

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1.「一生分のご褒美をもらった」転機は、3か月間の一人旅


ーーー高野さんはトラベルライターをされているとのことで、旅行がお好きなんですね。旅を好きになったきっかけは何だったんでしょうか。

勤めていた会社を思い切って辞めて、3か月間一人旅をしたことがあります。知人をつたって色々な国を転々とし、文化の違いや生き方の違いを肌で実感しました。

そのときの旅を通じて感じたのは、世界はあまりにも広すぎるし、私の世界観はとっても小さいんだということ。それ以来、自分の中の世界観を壊していこうと旅にハマったんです。

旅をしていると、「私、生きてる!」と実感できる瞬間がたくさんあります。特に感じたのは、インドに訪れたとき。日本で当たり前の常識がインドでは真逆なんです。紙を使わず手でトイレを処理したり、動物、人、車、バイクが同じ道を歩いていたり、歩道がウンチまみれだったり.....(笑)

日本では、欲しいものがすぐに手に入りますが、インドではそうはいかない。毎日が本当に刺激的で、スリル満点でした。

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(世界遺産・タージマハルの裏側にて。ご自身の趣味であるヨガのポーズを)


3か月間にわたる初めての一人旅は、大変なこともたくさんありましたが、「一生分のご褒美をもらったのでは?」と思うほど濃密な時間になりました。
忘れられない、宝物の思い出です。


2.行動力の原点は「変わりたい」という気持ち


ーーー会社を辞めて旅に出るという決断、かなり勇気のいることだったと思います。仕事がなくなって、将来への不安は感じられなかったのでしょうか。

もちろん、不安はありました。ですが、当時の私は自分の生き方を好きだと思えなくて、自信がなくて恥ずかしいとさえ思っていたんです。

高校を卒業した後、ただ勉強したくないという理由で就職をして、3年目を過ぎたころにふと思いました。「このまま人生変わらなかったらどうしよう」って。
その思いと同時に、「変わりたい、自信を持てるようになりたい」という思いもどんどん膨らんでいて.....悩んだ末に、退職を決意しました。

しかし、次の仕事を決めずに退職したので、この先どうすればいいか分からず、不安は消えないまま。とにかく行動に移さねばと、必死に考え続けた結果、思い立ったのが一人旅です。

自分を甘やかさないよう、「恵まれた場所ではなく、知らない場所、逃げられない環境に身を置こう」と決心しました。期限は決めずに、お金がなくなったら帰ろう、と。新しい人生をスタートさせたいという願いを込めて、誕生日に旅立ったんです。

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(タイの寺院での写真)


3.大好きな旅を通して見つけた、トラベルライターという道


ーーートラベルライターとしての活動を始めたのは、その一人旅をしていたときですか?

はい、そうです。はじめはブログを書くところからスタートして、現地の生の情報やおすすめスポットなどを紹介していました。家族や友人向けのブログだったのですが、書き続けているうちに、もっと多くの人に向けて旅の魅力を伝えていきたいという思いが湧き上がってきました。

そこで、旅情報を掲載しているWebメディアでトラベルライターの求人を見つけたんです。「これだ!」と思い、応募しました。ライターの経験はまったまったくありませんでしたが、なんとか採用にこぎつけ、トラベルライターとしての活動をスタートさせたんです。

旅をしながら執筆を続けるうちに、ライティングの魅力にどんどん取りつかれていきましたね。自分が目にしているものや、人間の喜怒哀楽を言葉だけで表現すること、そして、私の記事を見て「ここに行きたい!」と誰かの心を動かせることってすごく素敵だなと思ったんです。

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(タイ ピピ島にて。初めて記事を書いた国がタイだったそうです。)

ーーー高野さんご自身が心を動かされた言葉はありますか?

たかのてるこさんの『ガンジス河でバタフライ』の冒頭にある “旅は、恋に似ていると思う” というフレーズです。この一文を目にした瞬間、絶対にこの本は読もうと手に取ったのを覚えています。

冒頭一行目から、磁力のように惹きつけられて……言葉の力はすごいなと思ったと同時に、私もこんな文章を書けるようになりたいと心底思います。


4.自分に問いかけ続けて見つけた、本当の望みとは


帰国してからも、海外に行きたいという思いは消えなくて…...派遣の仕事を2年ほどして、海外に行くという生活をしばらく繰り返していました。

お金などの現実的な問題や、そもそも何をしに海外に行くのかという決定的な理由がなくて、葛藤する日々が続いていましたね。

ですが、「本当は、何を望んでいるの?」と自分に問いかけたとき、私の憧れる生き方は、旅をしながら生きることだと改めて気づいたんです。色々な場所を転々としながら暮らしたい、旅をしながら仕事をしたい、自分の望んでいるものがうっすらと見えてきました。

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ーーー今年の3月にフリーランスに転向されたんですよね。

はい。「今の自分にとって必要なものを吸収して、旅をしながら仕事ができる道を切り開こう」そう決めて、自分らしい働き方を模索しています。執筆のお仕事をする一方で、ライティングのスキルを高めるためにスクールで勉強に励む日々です。

私の中でブレないものは「旅」なんです。旅が好きだから、トラベルライターという選択肢が出てきた。時間と場所を自分で選べるフリーライターとして、執筆を続けながら、今後も色々な場所に訪れたいと思っています。


ーーーライターとして、今後成し遂げたいことはありますか?

いつか、本を作りたいです。旅特集の本を手がけて、写真も自分で撮ったものを掲載したいですね。

あと、私は旅を通して貪欲でい続けたい。日本にいると満ち足りた生活に慣れてしまいますが、旅に出ると日本では感じられない不自由さを身をもって経験します。
「足りないのなら、どうやって満たそうか」、こう考える時間もひっくるめて旅が好きなんです。

今後も貪欲な姿勢を忘れず、私らしい生き方を追い求めていきたいです。

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【編集後記】

高野さんとは、キャリアスクール「SHElikes」で、一緒に初回コーチングを受けたことをきっかけに知り合いました。

高野さんの凄まじい行動力や、自分と向き合い、生き方を追求する姿勢には、リスペクトの目を向けずにはいられません。

ご自分の性格を「どうしても人と比べてしまうんです」と仰っていましたが、まったくそのような様子は感じられず。ブレない軸を持ち、確実に自分だけの道を切り開いているその姿には、新たな一歩を踏み出す勇気を分けてもらったように思います。

いつか高野さんが手掛けた本を片手に、旅に出たいと願うばかりです。



高野さんnote→maimunah
写真は全て高野さんから提供していただきました!ありがとうございました🙇‍♀️


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