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得意なこと、苦手なこと

私は学生時代にチェーンの飲食店やお菓子のギフトも扱うケーキ屋さんでアルバイトをしていた。

接客を通じてお客さんと接することは苦ではなかったが、忙しいお店で頭で考えながら手を動かすというのがとにかく苦手だった。

朝の品出しやラッピングのスピードなどとにかく手を早く動かすことが苦手で、周りと自分の差の激しさに悔しくて悲しい気持ちになり、私は仕事が出来ない人間だと自分を責めた。

社会人になって製造業の事務職の仕事に就いた私は、データを打ち込んだり、1日に何十枚も発行される伝票を細かくチェックしたり、工場に指示を出したりと毎日あり得ないぐらい忙しくはあったが、慣れてくるとアルバイト時代の悩みが嘘のように自分の仕事をスムーズに進めることが出来るようになったし、周りからも仕事の進め方を褒めてもらえるようになった。

そして最近気付いたことは、私は頭と体を同時に使うことは苦手だけど、デスクワークのように頭だけを使うことは得意だということだ。

この話を先日母にしたら、「今の仕事でそこに気づけたってことは人生の中ですごく大事なことだね」と言われた。(もうちょっとちゃんとした日本語だったけど忘れてしまったのでニュアンス)

この時何故かわからないけど、私は涙が溢れてしまった。
自分は仕事が出来ないのではなく、人にはそれぞれ合っている仕事と合っていない仕事がちゃんとある、ということが腑に落ちたのかもしれない。

この先転職することがあっても、自分の得意なことも苦手なことも知っている私はちょっとだけ強いのでは?と思う。

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