❁⃘

初めまして。 自小説を投稿していきます。 シリーズ作品なのですが、中々上手く行かず……

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最近の記事

包菓子

小綺麗な、月燈に照らされ光り輝くラピスの包菓子を開けてみた。 すると中には、胡桃が粉砂糖に塗された様な菓子が入っていた。 口に入れてみると、キャラメルの香りを漂わせながら、忽ち溶けて無くなっていった。 私はその玉響の虜になってしまった。 今度は、黒曜石の様な包菓子を開いてみる。 すると、中には煤竹色のチョコレヱトがあった。 口に入れると、コクのあるカカオが感ぜられた。 またもや此の菓子達の虜になってしまったではないか。

    • 菫色の奇蹟 Ⅱ

      今日も砂浜で貝殻を探していた。 すると、月の様に輝く、小さな薄紫の貝殻があった。 その貝殻に魅入ってしまい、思わず持って帰って来てしまった。 それは、暗闇の静寂で、淡く光りながらメロディを奏でる、不思議な貝殻であった。 その貝殻を耳に当てると、微かに、「エリーゼのために」が聞こえるのだ。 それは、夢で会ったあの少女の奏でた音色に似ていた。 温かい、夕陽の様な音色。 また、あの少女に会えるだろうか。 そんな事を考えながら、眠りについたのだった。

      • 菫色の奇蹟 Ⅰ

        今日も私は、砂浜に打ち上げられた貝殻を拾い集めていた。 ___こんなお呪いがある。 恋人を亡くし、悲しみに暮れる人魚。 その人魚は、自身の涙を、涙壺に貯めていた。 愛しい人に会いたいと願う人魚は ある“お呪い”を思い付いた。 それは、「黄泉の国に行けるお呪い」というもの。 そのお呪いの手順は、以下のものである。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 《お呪いの手順書》 Ⅰ.先ず、月夜の砂浜で、

      包菓子