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呪縛の向こう側

夜寝ようと思ってベッドに入ると、ぐわーと圧縮されるようなあの感覚が始まった。

あ、このまま行けそう、と思って起き上がる。起きたわたしは肉体ではなく霊体だ。

でもベッドの自分を見ようとは思わない。だって後ろに自分の本体が寝てたとしたらめちゃくちゃ怖くて失神する(笑)

部屋は三階で、玄関は一階だ。でも階段を使おうとは思わない。なぜか下の階は底層界で魔物がいる気がした。運良く玄関に行けたとしてもドアの向こうはきっと魑魅魍魎のいる世界な気がする。

自分の領域は今のところ目に映るこの部屋だけ。窓から外に出れば、そこは現実世界ではないどこかの想念界と繋がる。未知なる世界だ。

自分がそう思っているならそうなる。そう思わされているのか、事実そうなっているからそう思うのかは分からないけど、自分がそう思うならそう映し出される。ここはそんな世界だ。

そして窓を通り抜けて外へ出た。

案の定、そこはみたことない場所。前もそうだったけど、小さな家のようなものがひしめき合っている。それもすごい数の。

しばらく飛んでいると廃墟のような機械のゴミだめのような大きな建物が見えた。

そちらに意識を向けるとそちらに飛んでいく。中に入ると急に空間が狭くなって、廃材のトンネルのようなものに吸い込まれていく。しかも心なしか下っている。

まずい、このままじゃ呑まれる!

と思って急いで引き返す。

あぶないあぶない、魔界へ誘い込まれるとこだった。

何しようか、と思った時に、あ、荒魂を探そう、と頭に浮かんだ。もしかしたら会えるかもしれない。

記憶が少しあやふやだけど、飛んでいくうちに都会の街並みのような場所にいた。たくさんの人がいた。幽体離脱でこんなに人を見たのは初めてな気がする。

その人の合間を掻い潜っていくと、ある一人の男性が見えた。

あ!荒魂くん見っけ!金髪の若い男の子。

みたことあるような、ないような…?

夢の中をいいことに、とりあえずイケメンを見つけたらわたしはハグをする習性がある(笑)

近づいて抱きつく。けど、あれ?おかしいな。
いつもだったらぎゅーっと抱きしめ返してくれるのに。彼は真っ直ぐ前を向いたまま微動だにしない。

少し不思議に思って、彼を見てた。

そうか。彼はもう覚悟を決めて、何かを見つめていたようだ。


荒魂くん見っけ❣️

アンサーソングか?

わたしたちは同じ次元の影をみているのかもしれない。


ボカロPのsyudouさんの曲はスサノオ強め。

すでに鬼リピ。

投げ銭大歓迎! 喜びは巡り巡って、あなたに何倍にもなって返ってくることでしょう。