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吾妻線の終点、大前駅には、何があるのか

 1月上旬のある日、群馬県のJR吾妻線に乗ってきました。

 吾妻線は、ローカル線(地方交通線)でありながら、周辺に草津・四万・万座などの温泉やスキー場などが点在し、それらを訪れる乗客を乗せた特急列車が何本も運行されています。終点の一つ手前・万座・鹿沢口駅までは、それなりに賑わいを見せている路線なのです。

 ところが、大前駅までの最後のひと駅間は、普通列車が一日5往復しか走っていません。大前駅は、謎の終着駅なのです。

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 例のごとく、早朝の列車を乗り継いで吾妻線に向かいます。吾妻線は、渋川駅が起点なのですが、列車は高崎や新前橋まで直通しています。私が乗る列車は、高崎駅での乗り換え時間が2分しかなく、そそくさと乗り込みます。

 休日・午前中の列車には、何だかんだ百数十人の乗客が乗り込んでいます。各駅で少しずつ乗り降りし、長野原草津口駅でごそっと下車し、数十人まで減りました。それでも、終点大前駅まで、二十数名の乗客が残ります。とはいえ、そのほとんどが“乗り鉄”の模様。

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写真1・大前駅。

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写真2・この先でレールは途切れている。

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写真3・待合室に、一言ノートが置かれていた。

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写真4・駅に掲出された時刻表。列車が日に5本しかない。

 ここ数日の雪で、ホームや駅前には、うっすら積雪が残っています。足元に気を付けて、周辺を歩いてみましょう。

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写真5・大前駅。ホームに小さな待合所があるだけの、簡素な駅。

 駅前は、絶賛大工事中。駅前の橋も、架け替えられたばかりのようです。対岸には何があるのでしょうか。橋を渡ってみます。

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写真6・対岸の様子。集落がある模様。

 すると…なるほど。嬬恋村役場がありました。

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写真7・嬬恋村役場。本日は休庁と思われる。

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写真8・役場前から振り返った風景。右手奥に大前駅がある。

 列車の折り返し時刻まで間がないので、すぐ引き返さなければなりません。11時過ぎの列車を逃すと、次は夕方5時半まで足がない。これは痛すぎるので。

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 一日5本しか列車が来ない、吾妻線の終着駅・大前には、嬬恋村役場がありました。でも今日は休日、来庁者はありません。“乗り鉄”ばかりが訪れる駅でした。

(おわり)

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