星を落す
貧しい家庭に生まれ、すぐに売り払われた私を買い取ったのはいかにも悪人面のマフィアだった。80年後、地球に月が墜落するという話題でニュースが持ち切りになっていた頃だった。幼少期から学校には通わず、一人で銃の練習ばかりをして過ごした。新しい父親が抗争に敗れ私を捨ててからもその生活は変わらず、出会いもほんの少しばかりあったほどだった。
散らかった研究室にコーヒーの香りが漂う。
「星を撃ち落とすってのは本当なのか?」
「ええ」
科学者の彼もまた、捨てられた人間だった。若くして歴史に残るような発見を連発した彼は嫉妬を買い、そんなものは捏造だと糾弾され今の地下研究室に追いやられた。
「そんなことをして何になる?」
「…分からない」
彼は今も研究を続け、とりわけ地下で始めた銃の製造では右に出るものはいなかった。危険な薬品を作っているという噂もあるが、見せてはくれなかった。
「分からないけど、全てが滅んだ後の地球を少し見てみたくなって」
「それで、月を割ろうと思う」
「真っ二つにして、自分の周りだけ残してあとは全部、ってか」
頷く。空気が冷えたような感触がした。
「最後だしな、とっておきの銃を作ってやるよ」
「来ないの?」
「月が落ちるなんて、死ぬにはちょうどいいからな。もう全部やり尽くしたよ」
2週間、と言って彼は奥の部屋に戻っていった。カップを流しに置いて、その日は解散となった。
メガネをかけて丘の上に立つ。紫色の銃身は冷え切り、かえって手に馴染んだ。上空では、これから相対する巨大な星が炎を上げてこちらに迫っていた。このまま放っておけば地球なんて粉々にしてしまいそうなその星に爆薬を打ち込み、私の場所だけ残し全てを消し去る道具にしてやる。そろそろか。銃身が空に伸びる。さようなら、私を嫌いな人。さようなら、私を知らない人。そしてさようなら、私を好きでいてくれた人。もし私の成功を願うなら…
タイミングよくボタンを押して、銃を発射して月を撃ち抜いて!
「行くよ!」
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EXCELLENT!!
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(音楽がいい感じの所になるまで各自で調節お願いします)
バン!!!!!!!!
ヒューーーーン………
キィィィン……………
ゴゴゴ…ガラガラガラ………
ピシ…ピシピシ………
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