商業主義に踊らされる 「センスがある」「センスがない」、「センスがいい」「センスがわるい」という表現をよく見聞きするが、この表現は正しいのだろうか。 デジタル大辞泉では「センス」を以下のように定義している。 1物事の感じや味わいを微妙な点まで悟る働き。感覚。また、それが具体的に表現されたもの。「文学的なセンスがある」「センスのよくない服装」「バッティングセンス」 2 判断力。思慮。良識。「社会人としてのセンスを問われる」 2の定義はわかりやすいし良識がある/ないということは
斎藤幸平の『人新生の「資本論」』がベストセラーになった背景には、学生運動が盛んだった頃にマルクスに傾倒した人たちがいるのかもしれない。日教組の大会では会場まわりに公安が配置されていたように、当時の教員のなかにはマルクスに傾倒していた人も多かった。学生運動にあれだけのエネルギーを注ぎ闘ってきた人たちが社会に出ていけば、大きな変革が起こるかもしれないという期待もあったかもしれないが、結果的には何も変わらなかった。その要因をここで分析するつもりはないが、資本主義社会(就職した企業な
1貧困をなくそう 2飢餓をゼロに 3すべての人に健康と福祉を これらは(すでにクリアされているものとされ)日本には当てはまらないと思われていたものである。特に子どもの貧困は行政によって存在しないものとされてきた。研究者によってそれが明らかにされ、日本でもきちんとした食生活を送れない子どもたちがいることは多くの人が知ることとなった。なかには、学校の給食でしか食事がとれない子どももいる。食べることは生命の維持に直結するものであり、ネグレクトによって餓死した子どものケースがニュー
人間の限界 現在行われているパリオリンピックでも、誤審が話題となっている。多くのスポーツ競技には審判がおり、プレイにおけるジャッジを行う。誤審の問題は今に始まった問題でもない。かつては、人間以外に判断をできるものがおらず、ルール上ジャッジの権限を持つ審判がそれを行ってきた。ところが、技術の進展により、AIが人間の代わりに、それも人間より正確にジャッジすることができるようになった。すでにいくつかの競技においてビデオ判定が導入されたりしているが、制限もあり人間の審判がいなくなっ
性的同意記録サービス「キロク」の登録者が1万人を超えたというニュースが流れた。けれども、このようなアプリを使う人は、アプリがなくても不同意性交をする可能性は低いだろう。そもそもそういったことに気を使わなければという意識や、のちに問題化されるかもしれないという不安を持っているからこそアプリを使用するのだ。すべての人にアプリの使用を義務化するのであれば話は別だが、不同意性交をするような人はアプリを使用しない、または悪用する。すでに一部の識者などから指摘されているように、「不同意」
昨今トランスジェンダーをめぐる議論が散見される。 2024年4月19日から21日に行われた「東京レインボープライド」への参加者も大幅に増加し、多くの人が関心を持つようになった。また、学校や企業においてもセクシュアルマイノリティの人への対応についての基準を設けている。 「LGBTQ+」という表現はセクシュアルマイノリティを意味するものとして使用されているが、それぞれが定義するものは異なる。たとえば,LGBは性的指向をさすが、Tは性的指向ではないし、Q+はこれまで「LGBT」と括