一番なりたくないを認める

一番なりたいものの次は、一番なりたくないものだ。


「食事ができない人」かな、とまず考えた。
好きなものが食べられない人生は辛いな。
でもいつ「食事ができない人」になるか分からないな。
もしそうなった時に、そんな自分がなりたくないものだったら、耐えきれなくなりそうだな。
だから一番からは除外した。


次に、「攻撃的な人」かな、と考えた。
攻撃的な人は苦手だ。
口調が強い人や突然大声を出す人も、実は苦手だ。
苦手だけど。自分が誰かに攻撃的になってないかとかって、考え出したらキリがない。
攻撃的にならないように……って気にしだすと、どこまでも萎縮して、ますます世界に生き辛さを感じてしまうから、
自分のために、一番からは除外した。


あ、そうだ。
「悪者」になりたくないというのがある。
最近はヴィランズの人気の盛り上がりってどこの界隈でも凄いけど。
これは3番目くらいかなあ。

物語の中の「悪者」には、生き辛さというものが共通していると思っている。
住み心地の悪い世界を壊したい。
自分の思うように事が運んでほしい。
っていうエゴを実行に移せる存在だよな。
いや、むしろ憧れる。憧れるわ。悪者。

いや、どのみち現実で生き辛いのは嫌だわ。うん。なりたくない。
というわけで君は3番目認定。


「眠らない人」と仮定してみる。

眠りは私にとって幸福そのものだ。
色んな事が面倒になったら、とりあえず寝てしまう。
眠りは逃げ場所だ。
眠りがなかったら、別れることも、出会うこともできないしね。
夢の中の自分は、現実では何者でもないのに、気楽なもんだ。
うん。君は2番目認定。


また前置きが長いな。
これは「認める」ことが目的なので、2番目なんかふざけてるな。真面目にやってくれ。

一番なりたくないものは「物語外の人間」だ。
ドラマチックとロマンチックとセンチメンタルが渦巻く中で生きていたい。
夢見がちなんだよ、私はね!
夢見がちな本心を表に出すことにはひどく抵抗がある。
「魔法使いになりたい」を認めるのに23年かかった女だぞ。
結局一番なりたいものと、なんか似たような結論に落ち着いたな。


ねぇ!読み返すと根が暗いんだけど!ねぇ!
このシリーズあと何回やったら色々認めたことになりますかねぇ。回数じゃないんですかね。

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