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戦争を考える 052 死の商人?

死の商人という言葉は、かつては新聞等でも、或いは、小説、映画でも頻繁に使われていたが、最近ではあまり見かけないので、それこそ死語になったのか?死の商人とは、戦っている相互に武器を売ったり、軍事機密の多い武器とか、自らの国益に相反するか否かを全く考慮せずに、利益を貪る組織とか人物を云うのであろうが、今でも、やはり存在しているのではないかと思う。メーカーから横流しをしたり、某政府高官とのコネや賄賂で調達したり、不正に密輸出入できるのだろうか?何かスパイ映画のような世界が、現実に展開している可能性はあるが、今やドローンは手軽に武器化出来るようだし、SNSも武器の一つになっているので、介在する余地は、多少は少なくなっているのかもしれないが…。

とにかく世界各地で紛争が絶えないが、それは武器を製造、販売する企業、組織、専門知識を持つ営業マンが、需要に応じて供給しているからに他ならない。世界の主要国は、ずっと武器を輸出し続けているが、各国は、輸出することによる国益、軍事企業の利益等を勘案しながら、商取引をし、供与、貸与していると思うのだが、核兵器に対して異常なまでに否定的にふるまう人たちは、通常兵器の各国の輸出入をどう感じているのだろうか?世界の名だたる政治家、軍事企業に対して、何かアクションを起こしているのだろうか?また、あれだけ地球温暖化に対して、かなり感情的に行動しているのに、何故か、通常兵器の流通を見逃しているように見えてならないのだが。

1929年に始まったアメリカの大恐慌は、ナチスドイツのポーランド侵攻と日本軍の真珠湾攻撃によって、急激に景気回復したのは、まさに歴史的事実である。現在、インフレ傾向と景気低迷にあえぐアメリカは、穿ち過ぎかもしれないが、武器貸与法の成立で、二匹目のドジョウ?を狙っているのではないのだろうか?自国を戦場にせずに、あたかも正義を振りかざしながら、善玉を演じつつ、悪玉を懲らしめるような演出をしているのでは、と勘繰りたくなる。もし何か魂胆があるとしたら、情けないの一言に尽きるのだが…。現代の死の商人もどきが、まさか大国の政治指導者に変装していないことを、心の底から強く信じたい。


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