無念。
公式発表を待つまでもないと、情報がすべてを伝えてくる。
「我々には金がない」
そんなもん知ったことではない。
散々かき集めて自慢してきた売上はどこへ行ったのか。
「選手給与で70%消える」
30%はどこへいった。カットした後のバッファは。
ソシオの会費を、本当は一体何に使ったんだ。
未来を巻き込むな。
紺と臙脂をその身に纏い、カンプ・ノウでプレーしたい。そう語ってやまなかった若者を捕まえて、己が背骨を砕いてでも人柱にする意味は「P/Lの帳尻を合わせるためだった」などというクソの足しにもならない建前で一体どこのクレが納得するのか。
今の時点でティキ・タカが死んだことは、1億歩譲ってやろう。
DNAを継承し復活の狼煙を上げられる才能を次々と金に換え、
未来への投資を逆世代交代へ挿げ替えた。
いや、挿げ替えてきた。
その品位と格を自ら捨てている。
下部組織を守る気もなければ、トップチームを守ることもない。
選手は商品、入りたいと願う人たちを「選別」するバルセロナは、常に上から選択する立場。
品位と格を履き違え、在るべきではない人格がタクトを振るっている。
だとすれば我々がクラブのやり方を守る筋も道理もない。誰が何を踏み倒してこようと、低く見積もられても仕方のない品位の凋落は、もう庇いようがない。
怒りは通り越した。
愛してやまないクラブは落ちるところまで落ちたらしい。とうの昔に期待は捨てたが、僅かに残った大切なものまで削り取っておきながら、Més que un Clubなど口に出すのも痴がましい。
恐るべき喪失はまだ続くだろう。
中盤を再構成する建前で、売却候補に挙がっている選手に混ぜ、嘘のような交渉を通じて淡白に放り出し、金を作る。
その未来をどうして否定できようか。実現可能性を判断しようとすること自体が馬鹿らしくなる、どんな移籍や放出もあり得る状況と現実がそこにあるのに。
だってウチの自慢は今まで散々言ってきた「売上至上主義」。
終わる頃には、手元に何も残らない。
悲しいかな、涙は既に枯れている。
「金がなさ過ぎて主力と未来を同時に売った」と誹りを受け、黒歴史として記録されるだろう。
戦略哲学の喪失、高齢化、資金急落、フロントの暴走、
これに無冠という結果が出るまで現実を認めないようでは遅い。
既に暗黒期だと考える。
もうリーチではない。アウトである。
居なくなるのがメッシだろうがなんだろうが、「だれが居なくなったか」が意味するところと向き合う必要がある。
来年新会長選挙。そこが転換点。
ただ事実として、それまでは現政権と付き合わなければならない。
選手に愛があろうと関係ない。彼らは商品。売れるものは売り、損失は買えるもので補填する。
それで自壊しているわけだが、自覚がなければ反省のしようもない。
そんな奴らに期待してはならない。
終焉を迎えるまで光明を見出してもいけない。
ピッチを駆ける選手をただひたすらに、愚直に愛し続け、彼らこそがバルセロナだと、それだけを信じて文字通り耐え続ける。
耐えて耐えて耐えて、時期がきたら高らかに叫ぼう。
「奪ったすべてを今、ここで返せ。」
空白の数年間で蓄積された我々の怒り。そんな焼き切れた感情よりも先に無念だと口を突いて出るこの状況を受け止め、這ってでも付き合うことをあのバカが来る前から決めている。
心を無にして、ピッチだけを見ることは自分にはできない。
でもそれを自分に強いていく。
己を研鑽に捧げてなお不要だと言われてもピッチを見つめ続け、愛を叫び続けた彼のように。
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