こねうどん

ねえ　あなた　こねで

はいったの？

あるひ　かいだんで　

としうえのひとが言った

たしかに　ぜんれいのないこと

だった

こねこねこねこね

こねなわけ　ないのに

分厚いテキスト

諭吉をしのばせて

街のおおきな本屋で

勇気をだして買った

休みを削って　

睡眠を減らして

そう　いわゆる　努力

あなたは　しらないだけの

たにんは　なにも　しらない

よろこんでくれた　ひとのことも

わたしはすぐに　わすれて

うらみぶし　という出汁にしてしまう

わたしも　たにんを　しらない

ほんとうに　むせきにんだよ

こねこね　こねだっていう

そのかおは　ひどかった

しんじなくたって　いいよ

こねこね　かこ　こねこね

もう　そんなかこねこね

こねてたたいて　この詩

こねこねうどん

ゆでるところまでがんばれるかい？