小林りおか

詩と犬とお酒が好きです。 ココア共和国傑作集、佳作集複数掲載。 即興で書いたものや投稿…

小林りおか

詩と犬とお酒が好きです。 ココア共和国傑作集、佳作集複数掲載。 即興で書いたものや投稿作品や日記などなど自由帳。

最近の記事

猫カフェ雑感

 これまでの人生の中で、4軒の猫カフェに 行きました。一言で猫カフェと言っても、そのお店の形態は様々でした。  小さな一軒家を改装したもの、駅ビルの高層階にあるもの、海辺に大きな飲食店を併設しているもの、住宅街のマンション。  お店の中に入ってみると、また様々です。  店主がつきっきりで客に猫について熱心に説いてくれるタイプや、揃いのエプロン姿で名札を下げたスタッフがさりげなく巡回しているタイプ、夫婦で経営していて裏方に徹しており、極力客には声をかけないタイプ、さらに、一見客

    • 夢のこと

       他人がどんな夢をみているかはわからない。 そもそも夢をみない、という人もいるし、 いつも同じ夢であったり、いろいろな夢をみる人もいる。  私の場合、なんども同じ街がでてくる夢をみる。その街は実在するのかどうかはわからない。だけどともかく、いつも同じ街にいることは感覚として知っている。こうやって書くとまるで村上春樹の小説の設定のようですが、体験しているので記しておくことにする。  街には交差点があって、いくつか店が並んでいる。古い商店街のように。黄色味のかかった風景。学校のグ

      • 桜の波打ち際

        桜吹雪に押し流されて  波打ち際にたどりついた  また相変わらず  しずかな午前の部屋でひとり よく晴れた四月下旬の街は 活発に人々や車の行き交う音がする いつかと同じ空気を繰り返している どこにもいけずにいる 必要とされたかったこと なにがしたいかもしたくないのかも 生きていたいのかもさえよく わからなくなりそうなこと ベランダのサッシのぬくもりも 鳥の声や工事の音も 堂々と力強く泳いでいる また相変わらず  桜の花弁の波に押されて 波打ち際にたどりついた ふつうに働

        • ある夜更けに

          あのとき いったいなにが いけなかったのだろう いったいどうすれば よかったのだろう いくらかんがえても 正解はみつかりません 伝えたいことがもっと あったはずなのに 言葉にできなかった夜 届けられなかった夜  良くも悪くも 現実だけが続いてゆきます ひとりとひとりが 出会い交わり生きて やがては死ぬということ

        猫カフェ雑感

          日直

          わたしはわたし語で話しています。 ほかの誰にも完全に通じることはないのかも しれません。 私語はやめてください、 日直の私が大声を張りあげる。 クラスメイトたちの私語はやまない。 私語はやめてください、 再び叫んでも、やっぱり、私語はやまない。 誰もきいていない、 (わたしの言葉を) かなしみでいっぱいになり 教卓の前で涙目になる。 笑い声が響く。真面目だね、朝の会なんて 適当に終わらせればいいのに、の空気が 許せずにいたのだった。 模範的な日誌

          所感

          ネットが当たり前にある環境で いつでも主体的に他者と関わることのできる このご時世では、 それを苦手と感じる人間にとって 孤独感をよりいっそう募らせることに なるのだろう。

          銀紙

          板チョコについた銀紙を剥がしたい、 ただの中身が知りたい。 「剥がしかたがおかしいと思います」 「剥がすことの意味はなんですか」 「剥がれなかったらどうするのですか」 「剥がされる側の同意が必要ではないですか」 多様性の銀紙をびりひりと剥がしたい。 ただ、あなたそのものを知りたい。

          流れ星

          ひとすじの銀の糸。 きれいでほんとうに一瞬で 胸がいっぱいになりました。 もし出会っていなければ みつけることもなかったのでした。 この先、年月が過ぎて、どんどん いろいろな事が変化するだろうけれど 忘れられなくなりそうです。 生とは不思議なものですね。

          関係

          女性に夢を抱く男たちの理想を 打ち砕く ゆえに 壊すなイメージを、 思ったのと違う と失望される 仕方がない 嘘はつけない いままでも これからも  未婚、既婚、性別も いっさい関係なく ヒトとしての 弱さ 汚さ 醜さそして美しさも 晒しあえる 誰かと 関係したいと願う

          ログアウト

          つながりもとめて スマホをみていて かなしくなったり  さみしくなったら 思いきって 顔をあげてごらん。 あの空は あなたに なにももとめないし   現実はひとつだけ。 みんなひとりきり、 誰もがきみのことを いまここで 苦しむきみのことを よくもわるくも みえてはいないから。

          雑踏

          かつて自分は、適齢期の男女なら組み合わせればなんとでも愛し合っていけると本気で思っていました。 稀にサイコパスもいるのですが、大抵の場合、みんなそれぞれに良心をもち、法律をまもり、衣食住を営む特徴を備えているので、それを踏まえて一般論から相手のことをよく観察して、適応してゆけばいずれ愛着が生まれ、それが愛情に変わるのだろうと。そして、その行為のタイミングや組み合わせを運命と呼び、正当化すればなんだか快感を得ることができるらしいのだ、と。 現代日本社会に生まれついた人間の脳とは

          良いもの

          ひねくれているので 本当に良いものだけを集めました とか書いてある店をみると、なんだか 身構えてしまうたちだ。 なぜ、そんなにそれらが良いものと断言できるの? と疑ってしまう。 そのために、しっかり良い理由やこだわりを知ろうとする。 職人の腕、産地、デザイン、質、などなどこれでもかと書かれた良さがやってくる。 それらを知った上で。 なるほど、買えない値段でもない、 でもなぜか欲しいとは思えない、 ことも多い。 買わないということは まるでお前には見る目がない、 センスがな

          雨とお店のビニール袋

          ずっと行きたかった書店、 カフェが併設されている。 先客の親子が帰ってゆき、 お客はわたしだけになった。 店員ふたりがすぐそばの客席に座り、 ノートパソコンを開いて イベントの打ち合わせを始めた。 絵本に集中できず、だんたん居辛くなった。  それでも気に入った本を購入することにした。  精算後、かばんに明らかに入らない大きなサイズの本をそのまま渡された。 外は雨だった。 わたしは困惑してレジのお姉さんに袋をいただけないかとお願いした。  雨が降っているから、と小さな声で言った

          雨とお店のビニール袋

          深夜

          ときどき思い込みで おかしくなってしまう。 それで暴走してしまい、 大切なひとをかなしませる。 ずっと通院している。 客観視できて おらず、改善しようとしない。 またかなしませてしまった。 また失ってしまうのかもしれない。 とてもつらい。

          問いと答え

          どうして なぜ なにゆえ 心と身体 言葉 そうなる いま こうなる あした どうなる こたえは わからない  そもそも ない ?

          〆切

          〆切という名のキーホルダーが、 日々ずっとぶらさがっています。 作品という名の鍵にくっついて、 日々ずっとぶらさがっています。