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モデリングを始めて一か月でMMDモデルを作成した話(blender)

自分の記録のため、そして今後自作モデルを作ってみたい!という方のために残しておきます。
ド初心者のわたしがつまづいたところや、モデルを完成させるまでに参考にしたサイト/動画も紹介していきます。

はじめに

Q:どんなモデルが出来上がったの?
A:こんな。(ダイマ)

このモデルが出来上がるまでのあれこれを書いていきます。
我ながら初めてな割にはちゃんと人の形になったな…という感じです。

筆者はモデリング知識皆無、MMDもそこまで詳しくない…なよわよわな人間ですが、そんな人間でもできたんだぞ!ということで「できるかな…」と不安に思っている方にはぜひ自信を持ってもらいたいです('ω')

最初はモデルが出来上がるまでの過程を書きますが、
そのあとちゃんと詳細を書くので最後までお付き合いいただけますと幸いです。

最初にやったこと

ずばり情報収集です。
Twitterで「Blender始めたいんだけど…」とつぶやいてみて、色々と情報を得ました。
頂いた情報をふんわりと要約すると…

「ワニをみろ、ワニを」

フォロワー

なんですかワニって…!?
……とまあ冗談は置いておいて、禅(zen)さんという、ワニをモチーフにしたかわいらしいお方が出している動画のことでした。

for 「VRChat」じゃねーか!MMDモデルを作りてぇんだよ!という方もとりあえずこの動画から始めることをおすすめします。
他の動画が初心者向けだとすると、これは「超」初心者向けの動画で、めっっっっちゃくちゃ分かりやすいです。
ワニをみろ、とモデラ―さんたちが口を揃えて言うのも納得です。

Blenderのバージョンについて

ちょっと余談です。
これは上記動画内で解説されていないことなのですが、BlenderはバージョンごとにUIだったり、機能だったりが結構変わるらしいのです。
なので「この解説動画だと、画面の右上のこのボタンをクリックすると~…」って書いてあるけど、そんなところにそんなボタンないよ?ってことが多々あります。
あと、以下のような特性があるようです。

古いバージョンほど:
・情報が多い
・バグが少ない
・対応しているアドオンが多い
・機能が少ない

新しいバージョンほど:
・情報は少ない
・バグがあるかも
・対応しているアドオンが少ない
・機能が充実

……みたいな感じっぽいです。
マイクラをやっている方ならマイクラに例えるとわかりやすいかもです。
新バージョンほど新しい動物とかブロックとかありますけど、対応しているmodは少ないですよね。
アドオンというのはマイクラでいうmodみたいなものです。追加機能ですね。

わたしは禅さんの動画と合わせて2.8でモデリングをしましたが、2.8は開発途上のバージョンですでにメンテナンスされていないそうなので、2.8系を使うなら2.83以上がおすすめのようです。

2023/07/22 追記
情報が古くなってきたので少しだけ補足
2023年7月現在、個人的におすすめなバージョンは3.3LTSになります。

あ、あとMMDモデルをBlenderで作る場合はmmd_toolsというアドオンが必須になりますのでお忘れなく。

話が逸れましたが、とりあえずワニ動画をスキニングまで見て、実際に同じものを作りました。

第0回から4回までをやりました。
出来上がったものがこちら

蘭たん。
初めてモデリングをする方でも簡単に作れますし、基本的なショートカットキーを覚えるのにも最適なので、ぜひスキニングまでやってみてください。楽しいですよカボチャづくり!

デフォルメキャラを作る

いきなり等身大キャラを作るのは難しいだろうな……ということでまずはデフォルメのキャラクターを作りました。
作るにあたって観た動画は、同じくワニ。

ただひとつ注意点がありまして、このシリーズは途中で終わってしまっています。具体的に言うと、顔を作り終えるところで終わってます。髪の毛の作り方などの解説はなし……。

……ということに気づかずに作ってしまっていたので、悔しくて自力で髪以降の作り方を調べて、なんとか作り上げたのがコレ。

面倒だったのでスキニングはやりませんでした。ええねんそんな感じで…。
このモデルはワニ動画を観ながら作ったのですが、この後運命的な動画に出会いました。

髪の毛はこちらの作り方でやりました。

2体目のデフォルメキャラを作る

ほとんど早送りしてないのに10分経たない内に顔の原型できとるやん。
この作り方に感動して、顔は今必ずこの作り方でやってます。

動画では下絵無しで作業が行われていますが、下絵がある状態でも全然このやり方でできます。こんな感じ。

この方の体の作り方もめちゃくちゃ簡単で、形も崩れにくい作り方だったので超おすすめです。

早送り込みとはいえ6分弱で体の原型できてる……
体も今は必ずこの作り方で作っています。

上記二つの顔と体のモデリング動画を観ながら作った2体目のデフォルメがこれ。

今回はスキニングも行いました。
何がなんだかよくわからんので、ウェイトとかも適当です。
でもとりあえずこれでなんとなーーーくはモデリングわかったぞ。

いよいよモデルを作り始める

基本的なモデルの作り方はデフォルメキャラづくりで身についていたので、三面図を元にとりあえずモデリングします。

三面図は最終的には無視するもの…。

そしてテクスチャも描き…

スキニング

いよいよ骨を入れていくのですが、VRChatはともかくMMD用のボーンの入れ方が全くわからん……どうしよう……
というときに見たサイトと動画がこちら。

どちらもあにまさ式初音ミクのボーンを参考に作っていく感じです。
動画のほうはほぼほぼノーカットでボーンを作っていく様子を見せてくれるので、一緒に作業するとやりやすかったです!

ウェイトは根性で全身を地道に塗りましたが、こちらの動画のやり方がおそらく一番いいです。

モーフ作り

Blenderのシェイプキーという機能を使います。
MMD上のモーフと同じ名前を付けて作っていく感じです。
このサイトを見ながらやったらうまくできました!

物理演算

よくここで挫折する人が多いと聞いていたのですが、思っていたよりは簡単でした。
こちらの動画とサイトがとても役に立ちました!

Blenderでボーンの作成とウェイト塗りを済ませて、Pmxエディタで剛体とJointを設置する感じです。
他にもやり方はありそうですが、わたしはこのやり方でやりました。

そうして出来上がったのが冒頭で紹介した動画です!やった~!
もっかい貼っちゃう。

ここからが本編

さて、モデリングのやり方とか、スキニングのやり方とか、そういうのはたくさん情報や動画が出ていますし、この記事でも紹介したので、ここから「ド初心者🔰なわたしがつまづいたところ、疑問に思ったところ」をまとめていきます。

変形するときに変な方向に変形する

ピボットポイントがいつの間にか変わってる可能性があります。
画面上中央のボタンから簡単に直せます。

髪にサブディビジョンサーフェスを追加したらなんか縮んだ

そういうもんです。
サブディビジョンサーフェスを使用せずに髪の毛を作る方もいるようですが、わたしは使う派なのでだいたいの形を整えたあと早めの段階でサブディビジョンサーフェスをモディファイアに追加します。

サブディビジョンサーフェスを使用すると編集しづらい

ケージが形状と合っていないせいかと思います。
モディファイア画面(青いレンチみたいなマーク)の三角形みたいなアイコンをクリックすると頂点のケージが形状に沿うようになります。

モディファイアは適用すると戻せない

特にサブディビジョンサーフェス。
サブディビジョンサーフェスは最後の最後まで適用しないように粘っています。
ミラーは適用してしまっても、半分を削除して再度ミラーをかけることでなんとかなります。

編集モードなのに頂点が出ない、オレンジ色にもならない

スムーズシェードにしたら変な影が出た

ノーマル(法線)がおかしくなってしまっているかもしれません。
おかしくなっているオブジェクトを選択し、ALT+Nキーでノーマルのメニューを出し、「面の向きを外側に揃える」をします。
それでも直らなかったら、再度ノーマルのメニューを開き「ベクトルをリセット」します。
ベクトルをリセットすると勝手にシャープがついたりしますが、不要な場合はCTRL+Eでシャープをクリアすれば大丈夫です。

なんか変な線が出てる

頂点あるいは辺が重複している可能性があるかもしれないです。
変な線が出ている箇所を選択し、メッシュ→クリーンアップ→距離でマージをすると直るかもしれません。

UV展開分からなすぎる

この動画がめちゃくちゃ分かりやすいです。
UV展開って、「展開」ボタンを押していい形になるものだと思っていたのですが、一発でいい感じに展開するのではなく、部位ごとに展開したりとか、色々やり方があるんですね~

MMDモデル用ボーンのウェイトの塗り方わからん

あにまさ式初音ミクを見ながら塗るといいかもしれません。

上記の画像ではBlenderとPmxエディタを開きながらやっていますが、Blenderの別バージョンをDLしてそちらにもmmd_toolsを導入することでBlenderを二つの画面で別々のモデルを同時に開くこともできます。

mmd_toolsでエクスポートするとテクスチャが真っ白

こうなるんですよね~~

mmd_toolsを導入しているとBlenderのマテリアルを設定する箇所とは別に、マテリアルを設定する箇所があるみたいなんですよね。
この動画と同じことをやると直ります!

あとなんかツヤツヤしているのは反射強度(Reflect)を0にすると消えます。

赤枠のところです

MMDで読み込むとモデルがめっちゃ発光する

まぶしっ

面倒ですが材質を全選択して、以下のようにしてモデルを保存すると直ります。

MMDで読み込んだらモデルの顔と体型が変わった

画角ゥ~~~~~~!!!!!おまえのせいで…!!!!
……多くの初心者は平行投影(パースなし)でモデリングすると思うのですが、MMDはパースがかかっている状態の表示になるので、見え方が変わるようです。

定期的に透視投影に切り替えて、顔のパーツのバランスなどを確認しながらモデリングすると良いようです。

このあと直しました。

髪の作り方がやっぱりわからん

髪の毛を「かわいく」「自然に」モデリングするコツが紹介されています!あと、慣れないうちはこの動画内で紹介されている「厚み付け」の方法でモデリングするとラクでした。

服の作り方がわからない

めちゃくちゃ参考になります~!

服で隠れる体はどうする?

削除せずに非表示にするのが主流っぽいです。
こんな感じで非表示にする体の頂点を選択→Pキーで選択箇所を分離、非表示にしました。

どんなモーフを作ればいい?

こちらが参考になるかもです。Tda式ミクさんのモーフ一覧です。
MMDモーフ一覧(TDAミク基準) - Google ドライブ

モーフはBlenderで作る?PMXエディタ?

頂点を変形させるタイプのモーフ(目閉じとか、リップモーフとか、そういうの)はBlenderでやって、材質系のモーフはPMXエディタでやるといいらしいです。

どこからどこまでをBlenderでやるのかわからん

わたしもまだよく分かってないです。ですが、モデリング、スキニングはBlender、物理演算用のボーンとウェイト塗りもBlender、剛体やJoint設置はPMXエディタ、って感じだと思います。そうじゃないやり方ももちろんあると思いますが、わたしはこれで上手くいきました。

つま先がクルッてなる

つま先IKに以下の静画で紹介されている値を入力すると改善されます。

モチベが続かない

わかる。
とにかくTwitterに進捗をアップするといいかもです。わたしはそれでなんとかモチベが保てました。
見てくれている人は見てくれているので、頑張りましょう…!

ネットで得られる情報に限界を感じる

こちらの書籍がおすすめです!!!
VRMやVRChatで動かすことを想定していますが、MMDでも十分参考になります。

こういう書籍とかチュートリアルって結構シンプルなデザインのモデルを例に挙げていることが多いと思うのですが、こちらで制作紹介されているモデルは揺れものが多かったり、細かい装飾がついていたり、複雑な作りなうえにすべての作り方が載っているので大変参考になります。

他にやったこと

好きなモデラ―さんのモデルをmmd_toolsのインポート機能でBlender内に読み込んで、ひたすらつくりを観察しました。
好きな顔のつくり、体型など、色々と観察して真似てみるといいと思います。

さいごに

ここまで読んでくださってありがとうございました!
普段はVRoidモデルをMMD用に調整する方法などをブログで紹介していますので、興味がある方はそちらも覗いていただけると嬉しいです。

また、質問があればいつでもマシュマロかTwitterからどうぞ!

https://twitter.com/RioMinato

2022/04/29追記
二体目のモデルが完成しました…!
1体目よりも色々と上手くなっている(と思う)のでよかったら観ていってください…

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