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ワーカープレイスメントを作ろうと思った時に考える事

おそらく、この記事を開いた方はボードゲームを作ったことがある方・作ろうとしている方が多いんじゃないかなと思います。私も2015年から「いかが屋」というサークルで、インディーズのボドゲを制作しています。

タイトル通りこの記事は、ボードゲームを作っている方・作ろうとしている方向けの記事となっています。
私は普段サークルメンバーの3名で制作していますが、昨年からは一人で制作する事に取り組んでいます。今年は、今まで遊んだ「ワカプレ」の知識を総動員して制作を進めてみようと思っています!
今回は制作の前段階として、あらゆるワカプレについて様々な観点から要素を切り出してみました。

ワーカープレイスメントとは何か?

Googleで「ワーカープレイスメント」と検索すると、ボドゲーマさんの記事が一番に表示されます。

ワーカープレイスメントは一般的に、全プレイヤー共有のアクションボードに対し、各プレイヤーが順番に実行したいアクションのマスに対しコマを配置していくメカニクスです。

アクションを選択するマスに先にコマを置かれてしまった場合は、もうそのアクションを選択する事が出来ない、もしくは、追加コストを払わないと選択出来ないという「早取り」が重要なボードゲームのシステムです。
限られた自分のコマを、どのマスに置くのが一番ベストなのか?を考える事が楽しいですね😆

ワーカーは増えるのか?増えないのか?

最初に持っているワーカーがそのままゲーム終了時まで増えないタイプのワカプレもありますし、指定されたアクションを選択することでその都度ワーカーが増えていくものや、ラウンドが進むごとにワーカーが勝手に増えるものもあります。
「ツォルキン」だと最初は3ワーカー所有していて、ワーカー増加のアクションを選択すると最大6ワーカーまで増えます。「オーディンの祝祭」だと最初に6ワーカー所有していて、ラウンドごとに1ワーカーずつ自動的に増えるので7ラウンド目には12ワーカーまで増えることになります。

ワーカーが増えると、ゲームが進むにつれて出来ることが多くなっていきますが、変化を許容出来る全体的なバランスを取る必要があります。

いくつのマスが存在していればいいのか?

アクション選択のために、必ずしも1つだけのコマを置くとは限りません。2つ、3つとコマを置くことでより強力なアクションを行う事が出来る場合もあります。


「ストーンエイジ」では一人最大10コマで(×4人)
1つだけコマを置くマスが2箇所
2つコマを置くマスが1箇所
素材を取ることが出来るマスは木・レンガ・石・金ごとにそれぞれ7箇所あります。
合計32コマ分。あとは食料を取るマスに、無限個置く事が出来ます。


「ロシアンレールロード」では一人最大7コマ(×4人)+その他条件を満たすと追加出来るコマがあり、お金をコマとして使う事も出来ます。
1つだけコマを置くマスが10箇所(+技術者タイル2箇所)
2つコマを置くマスが8箇所
3つコマを置くマスが1箇所
1コマ+1お金が1箇所
ーーーーーーーーー
ここまでで32コマ分
(たまたまですが、ストーンエイジと同じでしたね)
***
あとは1金だけを置いて技術者タイルを取得する場所が1箇所
そして例のごとくコマを無限個置ける場所があります。

保有出来る最大コマ数を目安に、マスのうち何割が埋まる事になるのか?コマ以外にもお金や資源などで、マスを埋めることが出来るか?など柔軟に考える事が出来ます。
ワカプレにおいて一番重要なのはこのマスの配置・バランスなので、時間をかけて調整しないといけないかもしれません・・・。

カードの取得方法・使用するタイミング

ワカプレには「カードを取得する」ことが出来るものがあります。それは能力の強化かもしれませんし、メリットを得られるものかもしれませんし、ランダム要素を発生させるものかもしれません。
つまりカードを取得することで、プレイヤー間のを発生させるものになります。

ゲーム内に「カード」という要素がある場合、カードを取得する方法については資源を払うのか?毎ラウンド獲得するのか?
使用するタイミングはインスタント(いつでも)なのか自分の手番なのか?という基準を決めるだけで、ゲームの雰囲気が変わってきます。


「ハラータウ」では、ほとんどのカードが「いつプレイしても良い(他プレイヤーの手番含む)」ため連鎖(コンボイ)で効果が発生する事もあり、ゲームがスムーズに進むメリットがあったり、プレイヤーの能力を一気に強化する事が出来ます。

資源にレアリティを付ける

資源にレアリティを付けた場合、レベル1の資源を使った場合2点、レベル2の資源を使った場合は5点など、レアリティに応じた得点の傾斜が必要になります。
レアリティが高い資源を得られるマスは、ワカプレで取り合う際に優先度が高くなるでしょう。

資源(やコマ)を他のもので代用する事が出来るデザインのゲームもあります。その資源を得ることが出来なかった場合にレベルの高い資源で代用出来る・レベルの低い資源を複数使って代用出来る・・・といった場合です。

こういった「代用」が出来る場合は、資源を得るためののマスを奪い合う必要性が減るので、ワカプレの緩和になるかと思います。

得点を得るための選択肢

最終的には「最も多くの得点を獲得した人が勝ち」というルールになる事が多いと思いますが、得点を得るためにはいくつかの「選択肢」が必要になります。
どういう事かというと、「これとこれが得点になるから、今の手番で2つ出来る行動のうち、こっちの行動をした方が良い」という指針を作るためには、制作の段階でプレイヤーが選べる魅力的な選択肢を考えておいた方が良いと思っています。
魅力的でない選択肢は、選択肢である意味が無いので・・・😫

「アグリコラ」では、ゲーム終了時に全ての得点を計算しますが、ゲームの終盤になると特に「羊を1頭増やしても得点にはならないけど、牛を1頭増やすと1点増えるな」などの計算をし始め(る場合もあり)ます。

これは個人的にワカプレをしていて特に楽しい部分で、「選択肢」が狭まると途端に面白くないものになります。このパズル的要素をワクワクしたものにするために、プレイヤーが殆どの場合いくつかの「選択」が出来るようにしたいです。

ゲーム中の得点or終了時の得点の配分

●ゲーム中に随時獲得出来る点数
→点数を随時可視化することで、誰が一位を取っているかある程度はっきりとさせることが出来る。

●ゲーム途中のチェックポイントで計算する点数
→「最終得点計算時」よりも早い段階で、計算するフェイズを挟み込む。ゲームは一時的に停止することになるが、誰が得点を取ったか全プレイヤーが意識することでチェックポイント以降のゲームへの意識が変わる。

●最終得点計算時に獲得出来る点数
→ゲーム終了時まで分からない・もしくははっきりと計算することが難しいため、順位をはっきりとさせない効果がある。

これらを、どの程度の配分で得点出来るようにするか?というバランスは、「全体で何点ぐらい獲得するゲームなのか」を決めたあと、決定していきたいと思います。
個人的には最終得点計算まで勝敗が分からず、最後に逆転できる要素が残っているゲームが好きです!(๑•̀ㅁ•́๑)✧

終了条件(とラウンド管理)

私の思い出せる限りでは、○ラウンド終了した際にゲームが終了する、という終了条件になっているゲームが多いと思います。
その他にも、「ワイナリーの四季」のように「誰かが20点以上になるまで」という形で点数がトリガーになっているものもあります。

また、ラウンドを管理する方法として、コマを1ラウンド毎に動かす方法や「アルナックの失われし遺跡」のようにラウンドが進むごとに表示されるカードの枚数が異なる(枚数が減っていく)といった管理方法もあります。

ラウンド開始時(もしくは終了時)に単純にコマを動かすだけではなく、アルナックのようにラウンド管理の方法とゲームの動きが連動しているとスムーズですね。

そのゲームならではの部分

ワカプレというシステムでは、既に沢山のゲームがあります。その中でどれだけ独自性を出せるか?という事は考えていきたいです。
それこそ、その「発明」さえ出来れば面白さに繋がると思うので、簡単に思い付けば苦労しないんですけどね・・・

おわりに

今制作しているワカプレは、ふるさとの淡路島をテーマにして、ワカプレで顧客を獲得したり、特産物を獲得し、料理して提供したりするゲームにしたいなと思っています。

頑張ります!\(^o^)/


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