ラストドリーム 最高の夢 10話までのあらすじと人物紹介

多死社会の到来、国力の低下とともに自治体は弱体化。やがて限界を迎え、医療・教育・生活基盤…様々なサービスが失われていく。
ある街では駅と線路を境に北側が富裕層、南側が貧困層とはっきり分離していた。富裕層は独自に自治組織「セルクル」を立ち上げる。セルクルへの加入条件は入会金1,000万円、月会費50万円、持家所有、他。セルクルのデータベースMAPにはセルクル加入世帯に〇(マル)、非加入世帯には×(バツ)マークが付けられた。いつしか〇はO(オー)、×はX(エ
ックス)と呼ばれるようになる。OエリアとXエリア。2つのエリアは対立することなく、非干渉・無関心というフィルターを介して別の世界を形成していった。セルクルは生活全般を管理する組織。病院・衛生・教育・金融・エネルギー管理などなど独自に組織化していく。

一方Xエリアでは清掃がなされず異臭が街全体を覆っていた。孤独死や行き倒れも数多くみられ、それを処理する能力も残っていなかった。
ある時Xエリアのはずれに「幸福研究所」なる施設がひっそりと稼働を始める。そこは「希望死」を実現する施設。一見古びた廃工場に見えるが、中は最新の処理システムを有していた。ニコニコ相談所という別窓口を介して「希望死」を選択した者は、幸福研究所で安楽死を与えられる。最後に人生で一番幸せだった時の夢を見ながら。その身体は有用な成分とそうでない成分に分けられ有効活用される。施設を管理するのが超富裕層の御曹司、一乗寺 有(いちじょうじ ゆう)と、天涯孤独の女性、小川 圭(おがわ けい)。二人は淡々と処理された人間の人生と夢をデータ化していく。
遅れて、Xエリアにも自治組織らしきものが、でき始める。古いあばら家をリノベーションしてスタートした「シンバイオシス」。中心となるのが別の街の富裕層に属する神宮寺 界(じんぐうじ かい)。界は新しい街を創るため、様々な人を巻き込み突き進んでいく。彼のバックには一乗寺 有の父一乗寺 珀(いちじょうじ はく)がついている。富裕層からの寄付や財閥からの支援など経済的なパイプを珀が担っていた。
シンバイオシスの活動は無料食堂を手始めに清掃車の開発、子どものサポート、空き家のリノベーションを通じて人々に職を提供し、街の整備を次々実現していく。
数年後、シンバイオシスは組織が拡大、新たに本部をはじめ10の建物を立ち上げる。高層のビルを建てるのではなく、あくまで空き家をリノベーションした建物10棟をネットワークでつなぎ本部で管理する。
そんな中でも幸福研究所は静かに稼働を続けていく。今後OエリアXエリアはどうなっていくのか…。

人物紹介
一乗寺 有(いちじょうじ ゆう)
一乗寺財閥の御曹司 幸福研究所の管理人 子供の頃サッカーの神童と言われたが事故で片脚を失う。以降人生に興味を無くし、イタリアへ留学するも中途半端で帰国。ヘラヘラと生きている 有栖川 雅の恋人

小川 圭(おがわ けい)
天涯孤独 幸福研究所の管理人 天性の理系の天才、リケジョ。「希望死」のシステムを構築 通常の食事を拒否し昆虫食を続ける。同僚の有に対し極端にシニカル。

神宮寺 界(じんぐうじ かい)
別の街の富裕層の生まれ Xエリア改革のリーダー 頭脳派で冷静沈着 向田 雪音の恋人

有栖川 雅(ありすがわ みやび)
元華族の裕福な家系に生まれる 容姿端麗 イタリアの芸術大学へ留学 画廊を経営 一乗寺 有の恋人

向田 雪音(むこうだ ゆきね)
Xエリア出身 底抜けに明るい 界とともにシンバイオシスを立ち上げ進化させていく 神宮司 界の恋人

三文字 勇(さんもんじ ゆう)
Oエリアの住人ながら富裕層から滑り落ちそうな層 建築に精通 シンバイオシスのリノベーション担当 界の後輩 髙橋 聖子の恋人(?) 少々頼りない

髙橋 聖子(たかはし しょうこ)
Xエリアの住人 認知症の父親と二人路頭に迷っていた所、シンバイオシスに救われる 三文字 勇の恋人(?)

オバジイ
性別・年齢不詳 当初のシンバイオシス本部の大家 世話焼き 何にでも首を突っ込みがち 界のファン

マルボウ
もとは大学病院の医師 寺の坊主 こわもてで巨漢 かなりなまりが強い 闇で安楽死を請け負う Xエリアで無料治療を請け負う

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