転ぶ、落ちる、滑る
自分では、それほどそそっかしいとは思っていないのだけど、振り返ってみたら、結構痛い思いをしていた
ちょっとした怪我は、殆どしないから、逆に気を付けないといけないかもしれない
▶銀行員の頃
バスで買い物へ
ギャザーの多いロングスカートをはいていた
バスのステップを一段降りて二段目に足をかけようとした時
靴のヒールがスカートの裾の「縁」に引っ掛かり
出す予定だった足が出せないまま、落下
手のひらを擦りむき、脛を打撲
「お客さーん!大丈夫ですかー!!」
運転手さん、お気遣いは嬉しいのですが
マイク通した大音量は、かなり恥ずかしく…
バスの乗客、バス停で待ってる人々
沢山の視線に消えてなくなりたいほど恥ずかしかった
▶東京で、商事会社のOLしてた頃
朝の通勤時間
モノレールの駅の階段を波に押されるように下っていたら
靴のヒールが階段の縁に引っ掛かってバランスを崩した
咄嗟に、傍にいた男性のコートの袖を掴もうとしたら
「フンっ!」と手を払いのけられ
その結果、頭から階段落ち
頬と手足を擦りむき、ストッキングはビリビリ
寒い時期だったので、何とかコートで隠し通せた
モチロン。誰ひとり「大丈夫ですか?」の言葉はナシ
通勤ラッシュだもの
階段落ちしたドジな女を構ってる場合じゃないのよ
東京に住んでいると、都会の非情さを恨む気持ちとか
いつの間にかなくなっていくから不思議
▶子ども達が小学生の頃・その①
帰省していた兄夫婦と一緒に、アスレチックがある大きな公園へ遊びに行った
かなり大規模な草スキー場
子ども達は大喜び
子どもには保護者が付き添って下さいという事だったので
元夫がその役を引き受ける
運動神経をどこかに置き忘れてきた私は
はなから滑る気もなく、見てるだけのつもりだった
なのに
元夫「せっかく来たっちゃけん、滑らんばさ」と、嫌がる私に強引にスキーを手渡す
絶対に嫌だと言ってるのに…
子ども達がこっちを見て「おかあさ~ん!頑張って~!」とエールを送ってる
我が子を前に、ここでひるんでいたらこの先親としての威厳がなくなるかもしれない
スキーに乗ってゴールを見下ろす
下から見上げているよりも遥かに断崖絶壁感が強い
意を決してGO!
滑り終えた時、私の両手は、肘までズル剥け、しっかりと出血
だから嫌だって、あれほど言ったのに…
悲惨な母を前に子どもらは唖然
兄は苦笑い
義姉は「私ね、あなたがちゃんと滑れたら私もって思って見てたんだけど。
良かったわ~先に滑らなくて」
まあ、ね。義理の関係ってそんなもんよ
私に。滑ることを強要した元夫は
「何でこうなるかね。普通に滑ればよかとに」
この時の擦り傷は、良くなるまでに1か月もかかった
両腕に包帯を巻き、会う人ごとに、事の顛末を説明し
その都度大爆笑されるというおまけ付き
▶子ども達が小学生の頃・その②
家族で東京へ
渋谷のスクランブル交差点
信号が変わりかけ、慌てて渡ろうとしたとき
何もない所でつまずき、転倒
この時の私は、1歳の次女を抱っこヒモで前に抱いていた
転ぶ瞬間、次女の頭を両手でしっかり抱え込んでた
なので、子どもは守れたけど
私の両手と両膝は血だらけでストッキングはビリビリ
5歳の長女の手を引き、先を歩いていた夫
振り向いて「何ばしよっとね!」とひとこと
何って、見ればわかるでしょ
そのまんまで山手線に乗りホテルへ向かった
東京では、この程度では誰も動じないからかえって気が楽だったけど
翌日からの都内観光は、包帯とカットバンだらけ
この上もなく恥ずかしく痛い思い出となった
▶50代
家の2階から、両手に物を持って降りていた時
階段の最後の1段を頭が認識しておらず
2段分の高さ、1段分しか出ていない足
抱えていた物をそこら中にぶちまけ、そして落ちた
腕と肘を強打
青あざが消えるのに相当かかってしまったが
よくまあ、骨折しなかったものだと感心する
子どもの頃から魚大好きで育ってきたおかげかな
これから先は、転ぶ、落ちる、滑る、は最大の敵
ゆっくり落ち着いて行動することを常に心がけたい
大丈夫か
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