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11/8(水)朝刊スクラップ~米国は台湾とウクライナのどちらを取るべき?~

 米国共和党内では、ウクライナ支援を放棄して台湾防衛に専念すべきという声が上がっている。米国の軍事力が低下しているため、二者択一しかないという仮定に基づいている。
 確かに1990年代と比較すると米国の勢いは衰えたが、軍事面、技術面、経済面において中国との差は依然として大きく、これを埋めるには長い時間が必要。たとえ中国とロシアが同盟を結んだとしても、米国は多くの同盟国を持っているという点で中ロと決定的な差をつけている。現にロシア(中国)側が何らかの項目で米国を上回っているとするならば、ウクライナ侵攻は既に片付いているだろう。
 ウクライナを見捨てて台湾を守れと主張する一派は、欧州がウクライナ防衛を肩代わりできる仮説に基づいている。しかし、米国の軍事能力なしではウクライナを防衛することはできない。
 また、米国がウクライナを見捨てることで、欧州が台湾防衛に関して米国に協力する意欲も低下すると考えられる。こちらもまた欧州の力なしに台湾は防衛できないので、逆効果になってしまうのだ。
 筆者は米国は防衛産業に投資を注力すべきと主張している。つまるところ、台湾に関しては攻めるのではなく、防衛力を高めるべきだということだ。そして、ウクライナの防衛も同時に進めるべきだと主張している。


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