ごめんねけんぽ_サムネイル

2019年の、東池袋52の楽しみ方

 「東池袋52の楽しみ方」という記事を書いたのが、2018年12月。クリスマスライブを控えて書いたものです。クレディセゾン本社の真下にあり、アイドルイベントの聖地として知られるサンシャインシティ噴水広場で、ほぼ全曲披露するという、8月の@JAM EXPO出演と同じくらい大掛かりなイベント。2018年は12月25日(火)15時開演でした。平日の昼間、見に来る側はやりくりが大変ですけど、出る側も業務の一環ですし、夕方以降にライブをやると遠方から来るメンバーがその日のうちに帰れなくなってしまいます。むしろ、出演メンバーを応援する同僚の方々が職場から大挙して押し寄せ、熱い声援を送ってなかなかの盛り上がりを作っていたのが印象的でした。

 2017年5月にデビューして、3年目に入った東池袋52。前回の記事から1年弱の間に、大小いろいろな動きや変化がありましたので、ざっくりとまとめてみます。この記事はいわゆる差分ってやつですので、前回の記事もあわせてお読みいただけるとありがたいです。

エース脱退

 2回目のクリスマスライブの余韻さめやらぬ2019年の年明け、さっそく1月13日に神奈川県の「マグカル開放区 in日本大通り」オープニングイベントへの出演が発表され、ファンがそわそわする一方で、東池袋52公式サイトのプロフィール欄から1人消えてることに一部ファンが気付き、これまたそわそわ。マグカル開放区のMCでも「総勢48名(=クリスマスライブから1名減)」と話され、1人抜けたんだなと思い知らされました。東池袋52は、新メンバー加入は大々的に告知する一方で、脱退(=退社?)は告知せず、プロフィールからそっと消すのみ、という方針のようです。

 抜けたメンバーは、前回の記事で「雪セゾン」のセンターとして紹介した、九州支社の藤本栞菜さん。結成当初からのオリジナルメンバーでライブ出演機会は少ないものの、ダイナミックでキレのあるダンスも背筋が伸びた立ち姿も、見る者の目を引き付ける“エース”でした。

 マグカル開放区への出演から数日後、なんとソフトバンクホークスのチアリーディングチーム「ハニーズ」の新メンバーにKANNAさんが加わっていることが判明。実は学生時代にもハニーズのオーディションに合格していたものの、学業と両立できそうになく辞退していたそうで、東池袋52としてステージに立つうちにハニーズへの想いが再燃した……かどうかは存じ上げませんが、ソフトボールとクラシックバレエの経験を地元・福岡で遺憾なく発揮されているようです。

主力メンバー離脱と、本社への集結

 藤本さんのほかにも、2019年8月の新メンバー加入(後述)と入れ替わりに、“なつセゾン選抜”の池田佳穂さん・磯梓咲さん、そして2期メンバーの中でも早い時期に加入した小賀坂成美さんが離脱。さらに10月には”なつセゾン選抜”からもう一人、前田彩季さんもプロフィール欄から消えました。ライブ出演が多いこの4人が抜けるというのは、率直に言って残念です。

池田・磯_atJAMEXPO2018

@JAM EXPO 2018での磯梓咲さん(左)と池田佳穂さん(右)

前田+小賀坂

2018年10月、柏高島屋での前田彩季さん(左写真の手前左)/2018年12月、横浜高島屋でファッションショーに臨む小賀坂成美さん(右写真)

 メンバーが抜ける一方で、新曲に合わせて毎年オーディションが行われているようで魅力的な新メンバーが加入していますし、それに加えて遠方勤務だったメンバーが本社や東京地区へ異動になり、首都圏でのミニライブに出演するようになりました。

 上のInstagram画像で言うと、左の藤田ももさんが中四国支社から、中央の高丸志織さんが関西支社から、それぞれ今年本社へ異動になりました。特に2期生の高丸さんは異動後、3月末の「すがも染井吉野桜まつり」を皮切りにほぼ全てのミニライブに出演、後述の新曲「幸せのセゾン」では渡邉さんと2トップでセンターを張る活躍ぶりです。
 また、昨年九州支社から本社へ異動になった源佳奈子さんも、今年に入ってイベント出演の機会を増やし、Instagramやtwitterへも積極的に顔出ししています。

新メンバーはVTuber!?

 2019年8月23日、金曜の夕方。東池袋52に新メンバーが6名加わり、うち5名がいきなり2日後の@JAM EXPO 2019に出演することがtwitterとInstagramで発表されました。上の「新メンバー加入!!」の写真で言うと、左から岡野紗奈さん・片山莉菜さん・梅木菜々子さん・寺田唯さん・秋庭真由香さん。(あと1人の平間美衣さんは、10月の池袋本町ふれあいまつりで初出演。)
 しかし@JAM EXPO当日、さらなる新メンバーがステージ上で発表されました。上記の5名とは別に。

 左から まりんさん(25)、あおいさん(26)、わかばさん(24)。漫画家・イラストレーターの江口寿史先生がセゾンカードのアテンダントとして“あおいさん”を描いていたところに、2018年の街カードフェスタ池袋のキャラクターとして2人追加。この3人がVTuberとしてメインボーカルを務める新曲「幸せのセゾン」が、@JAM EXPO 2019のステージ初披露されました。
 ステージから去るときに「バイバーイ!!」と元気よく挨拶(?)し、52名物の深いおじぎを省略するなど、規格外というか別格というか不統一というか、カルチャーショックを感じてしまいましたが、「今後は52のメンバーとして一緒に活動してまいります」だそうで、次に出てくるときには一緒に深いおじぎを見せてくれるはず。次はYouTubeの永久不滅チャンネルか、クリスマスライブか……?
 公式サイトのメンバープロフィールには、氏名・誕生月日(年は非公開)・所属部署だけ載っていますが、「幸せのセゾン」リリースを報じる記事には、この3名の出身地・年齢・入社年度・性格・身長・血液型まで公表されています。この情報の出し方もまた別格。

今年の新曲は2.5曲? 社外からも発注!

 見出しに?マークばっかりですみません。しかし東池袋52公式が「幻の6.5曲目」という言い方をしてますので、半端が出てしまうのです。

 まず、前項でも触れた、8月初披露・9月リリースの6thシングル「幸せのセゾン」。作詞=仲畑貴志、作曲=多田慎也、振付=振付屋かぶきもん という、セゾンシリーズお馴染みの顔ぶれですが、曲調は今までのどの曲とも異なる、ピコピコ感多めのポップな雰囲気。「幸せのぐるぐる巻きお願いします」という不思議な歌詞に合わせて、公式グッズのタオルマフラー(限定数終了)を広げないままぐるぐる振り回すという、52ならではの上品な“タオル曲”で、どなたかのツイートで見かけた「アイドルマスターとPerfumeを合わせたような」とは言い得て妙です。

 この曲で一番の盛り上がりどころは間違いなくサビの「ぐるぐる巻きお願いします」の部分ですが、しかし見どころとしては、サビ前のBメロのひとくせある振付を見逃してはいけません。「人生はOne Chance, One Way~」で始まるBメロ、舞台下手(向かって左)から上手(右)へウェーブを作りながら手を頭の後ろへ回し、続いて足を後ろへ跳ね上げながら左右の足を小刻みに入れ替える高速ステップ、そして各メンバーが異なるキメポーズを4連発、そこから高々とタオルを持つ手をパーンと突き上げて、サビになだれ込んでいきます。タオルとかハンカチとか(なければ握りこぶしでもいいから)一緒にぐるぐる振り回して、笑顔のパフォーマンスに応えましょう。

 さて、公式がInstagramで「幻の6.5曲目」と言っているのは「トリセツセゾン」という曲。毎月1万名に1万円ずつ現金書留で送るというとんでもないキャンペーン「セゾンのお月玉」の広告トラックで流したり、一部ラジオCMでも流したりしているらしいのですが、全部で6パターンあるそうで、全貌はまだはっきりしません。どこで出くわすことになるやら。

 ここまでで1.5曲。52公式はカウントしていませんが、この1曲を取り上げないわけにはいきません。健康保険組合連合会(けんぽれん)が、超高齢化社会を間近に控えて医療費や健康保険制度についてみんなで考えようと訴える「10万ツイート達成してみんなの声を国会に届けるぞプロジェクト」のキャンペーンソング「ごめんね、けんぽ」。曲自体は1分半程度の小品ですが、けんぽの“K”や保険証を思わせる四角形をダンスに盛り込んで、熊野葵さんを中心にしなやかなパフォーマンスを披露しています。

 健康保険組合に加入する会社員代表としてこのプロジェクトに呼ばれ、セゾンとは無関係の歌を歌うことは注目すべき点で、デビュー3年目にして外部の目に留まったことで活動の幅がぐっと広がり、東池袋52のさらなる展開に期待が高まります。歌詞に“セゾン”というフレーズは出てこないので、おそらく作詞は仲畑貴志さん以外と思われますし、サビ前に「イエーーイ!! 1、2、3、4!」とアイドルっぽい掛け声が入るあたり、作曲もいつもの多田慎也さんとは別の方がやったのかもしれません。

ほぼ全曲サブスク配信

 デビュー曲の「わたしセゾン」は3種類のジャケットでシングルCDをリリース、その後「雪セゾン」までの4曲を収録したアルバム「人生楽しい人の勝ち」が2017年12月に出ましたが、「愛セゾン」以降の曲はCD化されていません。いつCD化されるかなと待ち望んでいたら、2019年8月1日、定額音楽配信サービスでほぼ全曲配信スタート! 永久不滅ポイントをためていなくても、CDプレーヤーを持ってなくても、東池袋52の曲に触れるチャンスが拡大しました。配信元は、Amazon Music Unlimited、Spotify、LINE MUSIC、KKBOX、RecMusic、Google Play Music、YouTube Music、AWA、うたパス の9件。残念ながらApple Musicは含まれていません。
 “ほぼ全曲”と書いたのは、2017年のクリスマスライブなどで披露された「わたしセゾン アコースティックver.」が未配信のため(Amazonのスマートスピーカー向け「Alexaスキル」では聴ける)。その代わり、「幸せのセゾン」はVTuber ver.とReal ver.の2種類を配信してるところがミソ。

 CDを手元に持つのと異なり、配信元がサービス終了したら音楽を聴けなくなってしまうのがサブスクリプションの不安な点ですが、CDを作るのもお金がかかりますし、手っ取り早く楽曲を流通させるには現実的なのでしょう。たとえば坂道シリーズの曲を音楽配信アプリで再生すると、アプリが似たような曲を選んで連続再生して、その中に東池袋52の曲もはさまる……という新たな“出会い”もあるはず。東池袋52を見つける体験、これからも日本のあちこちで発生しそうです。

【2019年12月31日 追記】2年前にリリースした『All Seasons Best 人生楽しい人の勝ち』の4曲に「愛セゾン」「幸せのセゾン」と「わたしセゾン Acoustic ver.」を加えた新アルバム『All Time Best 2017-2019』が発表されました。12月11日からポイント交換開始、12月14日の三井アウトレットパーク大阪鶴見・12月24日のサンシャインシティ噴水広場では即時交換会も行われました。

商売っ気が薄れてきた(?)

 東池袋52といえば、ライブの後は物販やチェキ撮影会ではなくカード申込受付(メンバーが手続きしてくれる)がつきもの、ということを前回の記事でも書いたのですが、昨秋以降、髙島屋や三井アウトレットパークなどの商業施設でライブをやる機会が減ってきました。2019年1~11月の、東池袋52が参加・出演したイベント(有料・クローズドを含む)を分かる範囲でざっと書き出してみます。

1/13 マグカル開放区オープニングイベント(神奈川県庁前)
2/9 日本獣医師会 獣医学術学会年次大会 歓迎交流会(新横浜プリンスホテル)★学会参加者限定
2/24 ピンクシャツデー in神奈川 PRイベント(横浜タカシマヤ正面玄関前)
3/30 すがも染井吉野桜まつり・交通安全パレード(巣鴨駅北口)
5/25 朝日新聞サッカー応援イベント「なでしこのちから」(二子玉川ライズ)
6/27 asobiba2019(寺田倉庫 B&C Hall)★freeeユーザー限定
8/10 夏祭りinラゾーナ(ラゾーナ川崎プラザ)
8/25 @JAM EXPO 2019(横浜アリーナ)★有料
10/13 池袋本町ふれあいまつり(池袋本町公園)
11/9 朝日新聞スポーツイベント「TOKYOユニコレ2019 ニッポン応援宣言」(六本木ヒルズアリーナ)★招待者限定

上記のイベントの中で、カード加入・利用促進らしいことをやったのは、ラゾーナ川崎で手持ちのポイントをお買物券へ即時交換する手続きにメンバーが立ち会ったことぐらいでしょうか。デビュー当初のインタビューでメンバーやスタッフが「クレディセゾンって面白い会社だなと思っていただければ」と異口同音に語っておられましたが、クレディセゾンという会社のブランディング戦略の重要な要素として、東池袋52の立ち位置がより明確になってきたような気がします。

メンバー固定せず、常に新鮮な東池袋52

長くなりました、そろそろまとめます。

 デビュー以来の主力メンバーが抜けていく一方で、オリジナルメンバーの渡邉さんや森田さんや横溝さんなどがライブで活躍してますし、昨年加入の3期生から橋口さんが「愛セゾン」センターに抜擢とか、今年加入の4期生の平間さんが初舞台よりも前に「ごめんね、けんぽ」MVでセンターの脇を固めるとか、フレッシュな顔ぶれが先輩の抜けた穴を補って余りあるパフォーマンスを披露しています。

 また、しれっといくつも引用していますが、東池袋52の公式Instagramが2019年6月21日から始まりました。イベント出演や撮影やリハーサルなどのオフショット、各種告知での私服姿など、紺色の衣装だけじゃないメンバーの魅力が詰まった画像の数々。ライブ出演が月に1回あるかないかという中で、こういう情報発信は大歓迎です。

 前回の記事にも書きましたが、東池袋52は業務のやりくりをしながら各地のイベントに出演していますので、出演メンバーは固定されていません。毎回異なる組合せで、同じ曲でも立ち位置が変わりますし、久しぶりの出演だけど見違えたな……という発見もあります。出演数日前の急な告知で振り回されることもありますが、次はどこのステージで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、気長に待ちたいと思います。

ラゾーナ川崎20190810_エンディング

お読みいただき、ありがとうございました。

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