【連載小説】小五郎は逃げない 第42話
闘走 4/5 残りは四人。桂と以蔵は二刀流のまま対峙した。何と敵の隊士は、一人が以蔵の足を止め、桂に三人で攻撃を仕掛けてきた。桂は一人が囮になり、残った二人が仕留めにくる相手の攻撃パターンを読んでいた。桂は囮の攻撃を片腕で受け止めると、気配だけを頼りに後方に木刀を突き出した。その一撃が見事に敵隊士の眉間を捉えた。その隊士はそのまま気絶した。桂は鍔迫り合いから対峙した隊士を押し返し、一気に仕留めようとした時、何かに足が引っ張られて動けなくなった。足元を見てみると、先の攻撃で動け