【ショートエッセイ】桜色の世界
幻想的な世界に包まれて、ぼくは一人立ち尽くしてしまった・・・。
単身赴任で横浜に住んでいた。
お金もないし、仕事が忙しくかったし、家に戻れない休日はひたすらワンルームにこもっていた。
春になって桜が咲き始めた。
さすがにこの時期は、ワンルームでじっとしていられない。
ぼくは外に出て、桜を見に行くことにした。
電車に揺られて、目指した先は鎌倉にある鶴岡八幡宮。
大きな神社だ。
境内の中を、ぼくは桜を見ながらしばらく歩いた。
時間はたっぷりある。
どこかに立ち寄ろうかと思う