一人でカウントダウンジャパンに行ってきた話

音楽を聴く習慣がなかった。
今までは。
現在、私の部屋にはCDプレイヤーがあるし、常に音楽が流れている。
運転する車内はラジオか無音だったのが、毎日BUMPの曲をかけている。(たまに聴きながら泣いている)

そんなめざましい変化を遂げたのは、いわずもがな愛すべきBUMPOFCHICKENのおかげなわけだけれども、
2019年12月、私はまぁまぁ思い切った行動に出る。
日本最大級の屋内ロックフェス、“ カウントダウンジャパン”(CDJ)に1人で行った。

1人で。

行った。

何故行こうと思ったのか、これにはちょっとだけ恥ずかしいエピソードもあるのだが、恥ずかしいから言わない。
ただ、BUMPのライブに行って、身近に音楽の存在を強く感じたことで新たな刺激を求めたからだと思う。
一般的にアーティストと呼ばれる人達、この場合では音楽活動をしている人だけど、その人達は私達みんなに向けて音楽を発信している。
それを受け取り手である私達が気づくか気づかないかというだけで、音楽は、それに乗せられた歌詞というメッセージも、いつも私達の傍にある。

私はBUMPのライブで藤くんからそのことを教えられて、それから急激に音楽を認識し、もっともっと色んなことに気づきたくなってきたわけである。

ロックフェス自体は、友達がよく行っていたので存在は知っていた。
フェスなら色んなアーティストが一堂に会するので、1日で色んな音楽に出会えるではないか。最高かよ。
季節は冬。野外フェスはないし、元々私は日差しがそんなに得意じゃないので行くなら屋内がよかった。
それで、どうせ行くならでっかいやつで、私でも知っているメジャーなアーティストが出るやつなら、きっと楽しめるだろうという短絡的思考のもと、CDJ、君に決めた!となったわけ。
思い立ったが吉日、第3次抽選くらいの時に初日の12月28日に応募してみたところ、幸いにも当選した。
後から第4次抽選で12月29日にも応募したら、それも当たった。
後から友達に聞いたら、割と幸運だったらしいけど、多分早期の段階では応募者も少ないんだと思う。
第7次抽選くらいまであるし、みんな他のライブとか予定とかを見極めて応募するんだろうから、最初から行くと決めて早めに応募したほうがいい。(当たり前)

そしてホテルや交通手段の手配をした。
会場は幕張メッセ。なんかこう、海沿いのちゃんとしたっぽい地区だ。(漠然とした印象)
当然ながら、年末の時期、日本最大級のイベントがあるとなれば、ホテルの宿泊料金は爆上がりだった。
でも、フェスはオールスタンディングだし、私そんなに若くないし、会場から電車に乗って移動するような場所にホテルを取ったら、多分途中で行き倒れる。
ここは金にものを言わせて、高いホテルをとった。
これはほんとに大正解だった。高いホテル最高。
交通手段は飛行機。
飛行機ってさ、キャビンアテンダントさんがリザーブしてくれて飲み物出てきて最高じゃない?新幹線の自由な感じも好きだけど飛行機もだいすきだ。

そして当日、ちゃんと飛行機に乗って、羽田空港からバスに乗り換えた私は無事に会場に着いた。
最寄りのバスターミナルから、明らかにそれとわかる人の流れが出来ている。ここまで来れば流れに身を任せるのみ。
ちゃんと会場の中に入ることができた。

1人で並んで撮ったやつ。
というか、最初から最後まで一人だった。
あのね、これは、ほんとにこれは、
さみしい。
できれば友達と行きたい。
それか現地で友達を作りたい。(無理でした)

私が聴きに行ったアーティストは、
ゴールデンボンバー
King Gnu
あいみょん
フジファブリック
の4つだ。
どれも観客がいっぱいだったけど、すごくよかった。
ひとりひとりのアーティストに大して、あれがこうで・・・と言えないけれど、生の声を聞くって贅沢だよね。
King Gnuに関しては、名前だけ知っていただけで顔さえ知らなかった。
なんと言うか、バンドなんだろうけど、わたしの知っているバンドと違って、音楽も荘厳な感じだ。大自然に圧倒されるような不思議な感覚と非現実感が印象的だった。
だけどその後色々あって井口さんのことを人間として認識し、今はすごく好きです。
Official髭男dismも28日に出演していたのだけど、会場の近くにいたので耳だけ参加した。
参加しているみんな音楽が好きで、出演者ももちろん音楽が好きで、その気持ちで繋がっているような会場の一体感は、ソロのライブとはまた違ってとても感慨深いというか、ぞくぞくするものだった。

フェスといえば、ご飯とお酒も語らないわけにいかないだろう。
出演アーティストよりも飯の下調べを念入りにしたといっても過言ではない。
CDJは運営している会社がアプリを配信していて、会場での自分の位置も確認できるし、行きたいアーティストを組み合わせて自分だけのタイムテーブルが作れるし、ご飯のお店のページもあってお店をブックマークすることもできる。

空き時間には何かしら飲んで食ってた気がする。
でも不思議と酔わなかった。体を動かすからか。
屋台のようなお店からテイクアウトして、フードコートのような座席で食べるスタイルなので、時間帯によっては一人だと厳しい。
誰かが席をキープして、交代で買いに行くというのができないから、席を探して彷徨うはめになる。
ただ、交通系ICカードにお金を入れておけば、キャッシュレスで精算が可能なので、荷物も少なくて済むしすごく便利だ。

体がへとへとになるまで楽しんで、重い体を引きずってチェックインしたホテルは、とんでもない高級ホテルだった。

ミニバーまである。

あのー、当方一人参戦です。

チェックインの時も、ぼさぼさのTシャツデニムの私にちゃんとした制服の人が対応してくれて、あったかいおしぼりまで出てきた。
場違いなことを反省してすごくはずかしかったけど、どんなお客でもきちんと対応してくれる、日本のサービスの良さが本当にすばらしいと思った。

そして朝食がビュッフェスタイルで、オムレツ係の人がひとりひとりにオムレツを焼いてくれるアレだった。(語彙力)
ホテルがよかったおかげで、旅行としても最高の2日間だった。

まさか自分が、ロックフェスに一人で行くなんて思いもしなかったけれども、今の自分を形作る部品の1つに、音楽が加わったと思う。
私にとっての音楽は、気分を高揚させてくれるカンフル剤の意味合いが大きい。
音楽を流すだけで、家事が捗ったりする。
BUMPに関して言えば、そうでないことも多くて、いつも私に寄り添って支えてくれる、しなやかな支柱のような存在だ。
しかも本当に倒れそうな時は一緒に倒れてくれる。
これからも、色んな音楽に出会っていくのだろうな。
今、世の中は未曾有の混乱の時期にあって、誰もが先の不安を抱えている。
それは、音楽を発信する側も受信する側も同じだ。
現実は綺麗事では片付かないし、それについて私がどうこう言える立場でもない。
だけど、音楽が傍に居てくれるのなら、それを一生懸命キャッチして、どうにか返していきたいと思うのだ。

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