『ととのう』の謎
コロナウイルスの影響で「サウナイケナイ」になってから数週間。堂々とサウナに通えるようになるのはまだまだ先になりそう。そこで改めて
『ととのう』
とは何かについて考えをまとめてみた。(ちょっと暇だし…)
私がサウナにハマったきっかけはラジオだった。
FM Yokohamaの『Future Scape』という番組で小山薫堂さんと柳井麻希さんがパーソナリティを務められている今やFM Yokohamaでも一番の長寿番組なのだが、多忙な薫堂さんがよく番組を休む。すると麻希さんがゲストパーソナリティを迎えて放送をする。
ある日のゲストはタナカカツキ大使だった。2時間の番組中ほとんどサウナの話ばっかりしていたように記憶している(ヒャダインさんもいたような…)。そこで初めて耳にしたワード。それが
『ととのう』
だった。
それまでそれなりにスーパー銭湯的な所は好きだったのでたまに行ってはいたがサウナの良さはわからなかったし水風呂は存在そのものが意味不明だった。(よくある話)
その後、半信半疑のまま近くのサウナに行って試してみることにした。
サウナ→水風呂→外気浴 サウナ→水風呂→外気浴
すると2セット目でうっかりととのってしまったのだ。
そこから毎週のようにサウナに通い、より良いサウナを求めて彷徨う日々が始まった。
しかし
何度も何度もサウナに通っているうちにだんだんと初期の頃に感じていたあの圧倒的な『ととのい』を得られなくなっていった。(これもよくある話)
初めて行った聖地しきじは『天国はここにあったのか』と思えるような素晴らしい体験だったのだが、1年後に訪れるとそこまでの感覚は得られなかったし、グルシンの水風呂も激アツのアウフグースも真冬のバルト海もあの頃に戻してはくれなかった。
もう『ととのう』事はないのかも…なんて思っていた。
そんなある日、ふと疑問が湧き上がってきた。
『ととのう』を勘違いしているんじゃないか…?
と。下手なイラストで申し訳ないのだがこんなイメージ。
仮に縦軸を「ととのい基礎値」、横軸を「ととのい経験値」としてみた。
私たちは何度も『ととのい』を経験することによって『ととのい』の基礎値が上がっていく。最初のうちは基礎値が低いので『ととのう』までの振れ幅が大きいが基礎値が上がってくるとどんどん振れ幅は小さくなっていく。
私は今までこの大きな振れ幅を味わう事こそが『ととのう』事だと思っていた。
そのためにMAD MAXボタンがあり、エクストラアウフグースが存在するのだと思っていたのだ。
でもきっとそれは間違っていた。
いつもちゃんと『ととのって』いたのだ。
この事は自由にサウナに行けなくなってしまった今、特に強く感じている。サウナにハマる以前に酷かった首周りのストレスがまた戻ってきたし、何だかイライラしてしまうのも『ととのって』いないからだろう。
それに気づくとかつて濡れ頭巾ちゃんさんがおっしゃられていた
「神戸サウナの受付のおねーさんがキレイすぎてととのっちゃった」
みたいな話もようやく理解ができるようになった。
『ととのう』ってそういう事だったのか…。
とはいえやっぱり初期のあの感覚(←別のフレーズが必要?)は忘れられない。
しばらくサウナに行けない事で「ととのい基礎値」が下がってきていると思うので、自粛解禁後はまたあの大きな振れ幅を味わえるんじゃないかとちょっぴり期待している。
注)個人の勝手な見解です。
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