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『Grinch(グリンチ)』を観て

こんにちは、こんばんは。ファンタジーを愛する、ゆにと申します。
ここでは洋画を中心に、私のお気に入りの作品を、好きであるが故に、恥を惜しまず熱っぽく語らせていただきますので、どうぞお付き合いくださいませ。

第2回は私が時々無性に見たくなるあのアニメ映画『Grinch(グリンチ)』です。あのなんとも憎たらしい、だけれども憎めない、あの全身緑づくめのグリンチが大好きなのです。

《概要》
◎2018年公開
◎アメリカ映画
◎監督:スコット・モシャー/ヤーロウ・チェイニー
◎出演者
 ・グリンチ:ベネディクト・カンバーバッチ(大泉洋)
 ・シンディ・ルー:キャメロン・シーリー(横溝菜帆)
 ・ナレーター:ファレル・ウィリアムス(宮野真守)

※以下、ラストまでのあらすじや好きなシーン・セリフについても触れますので、未見の方はご注意ください。

《あらすじ》
舞台はフーの村。一人きりで村はずれにある山奥の洞窟に住んでいるグリンチは人の幸せを嫌うひねくれ者。日頃からフーの村の人々にいたずらを仕掛けては喜んでいる。彼の友達は愛犬のマックスだけ。なぜか彼を面白い親友と慕ってくれるブリクルバウムのことも退けてしまう。そんな彼が最も嫌いな日は「クリスマス」。村中が幸せな気分に包まれることが気に入らない。
一方この村に住むシンディー・ルーは人一倍心優しい女の子。彼女は双子の弟と自分を育ててくれる母が日々大変そうにしている姿を見て、サンタクロースに「ママを助けてほしい」というお願いごとをしようと考えます。そしてシンディー・ルーは友達と一緒にサンタクロースに会う方法を考案。
その頃グリンチは今年こそは憎いクリスマスを迎えさせまいと、クリスマスを奪うというとんでもない計画を企てる。愛犬マックスとともにあらゆる道具を作り出し、順調に村からクリスマスを盗んでゆく。しかし最後の一軒、シンディー・ルーのもとへ来たグリンチは、彼女のサンタクロースを捕まえる罠にはまり、そこでシンディー・ルーからお願いごとをされてしまう。
シンディー・ルーの家からも無事にクリスマスを盗んだグリンチだったが、翌朝、村人たちが手を繋いで歌を歌い、楽しんでいる姿を見て驚愕。クリスマスを盗んだはずなのに。
その夜、一人孤独にクリスマスを過ごしていたグリンチのもとに、シンディー・ルーがクリスマスディナーへと招待をする。そこで自分が本当に嫌いだったのはクリスマスではなく、孤独である、ということだったと気づき、皆に感謝の気持ちを伝える。


とにかく、とにかく、とにかく、グリンチはへそ曲がりのひねくれ者!笑
けれどどうにも憎めない、彼はそんなキャラクターなのですが、驚くべきなのはその年齢。この物語の年、グリンチはなんと53歳。そんなにも歳を重ねているとは思わず、途中のナレーションで年齢を知り、こちらは驚愕。私の勝手な想像で、30代くらいかなと脳内では補完していたようです。
歳を重ねるごとにますますひねくれ者になっていったグリンチは、他の人よりハートが2周り小さいそう。そんな彼にもたった一人?一匹?の友人がいるわけですが、それが愛犬マックス。毎朝グリンチの鳴らすベルに起こされ、マックス専用に作られたコーヒーマシーンでグリンチのためにコーヒーを淹れ、器用にお盆を頭にかぶり(お盆の底にヘルメットがついているのです)、彼専用のエレベーターでグリンチの寝室に向かいます。どこまでもマックスに頼りっきりなわけですが、それでもマックスは尻尾を振ってどこか嬉しそう。その姿がなんとも愛らしいのです。

日本におけるクリスマスと欧米におけるクリスマスでは、その在り方が異なることから(日本では恋人と過ごすことが定着しているが、欧米では家族が集まり、すべての人に手を差し伸べるというクリスマス精神が存在する)この作品のすべてを日本人が受け入れるのは難しいところがあるのかもしれません。
もちろん、グリンチのやり方が正しいと言えないところはありますし、謝れば何をしてもいい、ということにはなりません。ですが、人への思いやりの精神を知る、学ぶ、という意味では、シンディー・ルーの優しい心やグリンチを受け入れるフーの村の人々の在り方から、大いにその役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。


この作品の原作は1957年の絵本『いじわるグリンチのクリスマス』。アメリカでは1966年にTVアニメ版としても放送され、長く愛されてきた作品のようです。海外へ行くことがままならなくとも、こうして他の国々の考え方などに、簡単に触れることができるのも、洋画ならではの良さのような気がします。
ちなみに映画『グリンチ』は実写版もあるのですが、そのグリンチはこのアニメとは違い、なかなかにインパクトのある姿になっているので笑、そちらもぜひ観てみてください!

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